北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2019.10.7 『天狗岳』(白滝・1,533m) 何度登っても素晴らしい山!
月曜の朝方、まだ暗いうちに寒さで目覚めてしまった。
封筒型のシュラフの肩口が寒い。
フリースを着てシュラフに入るべきだった。
5時に起床し、温度計を確認すると2℃。
しかし車の屋根に着いた水滴は皆凍っていた。
車中泊地は標高660mだ。
ストレッチその他の準備を整え、
5時55分、「北大雪スキー場」の駐車場をスタートした。
誰もいない広い駐車場は気持ちがいい。
もう何度目になるだろう?
回を重ねて登ってきた山だ。
スタートしてすぐスキー場の滑走斜面に入る。
そこには作業道が上部に伸びている。
本来ならば広いスキー場大好きの我々は、
ゲレンデを登りたいところだが、
閉鎖されて久しいこのスキー場は、
手入れをされることがないので、笹が伸び放題だ。
それでそれを回避するべく、
作業道を登って行くのだが、
どうにも遠回りなのがバカバカしくなり、
途中からゲレンデの笹薮に入った。
すると笹に付いた水滴が、
まだ凍ったままなので衣服が濡れることはない。
しかし笹の深いところはHiromiの全身をスッポリと覆い隠す。
Hiromiは泣き言一つ口にしないが、
さぞや気持ちかが悪かったことだろう。
第一リフトが終点を迎えると、
今度は深い笹薮の中に付けられた登山道を登って行く。
登るほどに斜度が増すのでジグが切られている。
前日の疲労がたっぷりと大腿に残っている私は、
傾斜が出るとガクッと速度が落ちる。
そう辛いわけでも調子が悪いわけでもないが、
とにかく速くは登れない。
そしてそれが今の私のペースだと納得するしかない。
それに対してHiromiは相変わらず元気いっぱいで、
持て余す体力を何とか消耗しようと、
ガンガン登って行く。
従って間隔がだんだん広がり、
私が写真を撮ろうと思っているポイントでそれができない。
しかしそんなことなぞ全くお構いなしのHiromiだ。
その辺りにストレスを感じるようになった。
ゲレンデ内の登山道はどんどん高度を上げて行き、
登るほどに背後の田園風景が広がって行く。
そして最終の第三リフト横を登る辺りでは、
植生がガラリと変わり、笹は近くに見られなくなる。
7時10分、1,270mでリフト終点。
ここからスキー場を離れて登山道らしい道となる。
大きなアンテナ施設の下で一休みし、
再び歩き出すとすぐに目指す『天狗岳』が見えてくる。
それはあまりにも見事にすっきりとし、
何度そこから見ても登行意欲をそそられる。
一旦平坦地が続いたあとは「電光坂」の案内板を目にすると、
その名の通り急登となる。
きつい登りだが、下草の紅葉が美しい。
木々の紅葉が盛期の頃はこの辺りから素晴らしい紅葉の林が続く。
今年は紅葉も遅いので少々期待して登ったが、
木々の葉は全てが地上に落下していた。
しかしそれはそれでいい。
私は木々の葉が落ちたあとの、
木の間越しに見える風景を楽しむのが好きだ。
なんだか季節を一月ほど先取りしたようなお得感を感じた。
「電光坂」の急登は「1,468mP」で終了し、
登山道は西向きに変わって『天狗岳』を目指す。
小さなアップダウンを繰り返し、
眼前に迫力ある『天狗岳』の頂上部が現れると、頂上はもう近い。
一旦下って最後の登りは急登で、
鎖場が二箇所現れ、二箇所目をよじ登ると、
突然遮るもののない青空の下に飛び出す。
そして目の前には鋭く天を突くような『天狗岳』の頂上!
そこから見る頂上は正に「天狗」の名にふさわしい。
8時20分、『天狗岳』。
前日に続きこの日も360°遮るもののない風景を楽しめた。
天候は下り坂の予報だったが、
このときはまだ晴天だ。
ラーメンタイムをとって、
8時45分下山を開始。
第一リフトまで下りると、
遠回りする作業道を避け、
笹のゲレンデをまっすぐ下った。
背丈の高い笹に隠れて見えないが、
きっちりと踏み跡が残っているので、
そんなにひどいアルバイトではない。
10時10分、駐車場。
急いで後片付けを済ませ、
「奥白滝インター」から高速自動車道を利用して帰途に着いた。
ここはインターチェンジが近いので助かる。
帰宅後諸々を片付けて、夕方「サイゼリヤ」で反省会。
2019.10.6 『支湧別岳』(1,688m) パンケ支湧別林道は崩壊していた
今回の週末はHiromi が土曜出勤で、
月曜が代休と決まっていたので、
私も月曜に休みを入れておいた。
土曜日は終日雨模様だったため、
トレーニングもやめて、
久しぶりに在宅で家の用事を済ませた。
そして夕方、Hiromi を迎えに行き、
北大雪に向かって車を走らせた。
『天狗岳』の麓で車中泊し、
日曜の朝、『支湧別岳』の登山口に向かった。
この山には数回登っているが、
最後に登ってから6年が過ぎている。
このところあちこちで林道の決壊や廃道を目にしてきているので、
今回の登山口に向かう林道にも不安があった。
そしてその不安は的中した。
林道を進んでいくと、
登山口の3.6km 手前に鎖のゲートが設けられ、
きっちり施錠されていた。
幸いなことにゲート手前に駐車地にが確保できたので、
そこから歩くことにした。
7時ちょうど、ゲートを徒歩でスタート。
歩き始めてすぐに林道決壊箇所が現れた。
なるほど、林道がパンケシユウベツ川に崩れ落ちていた。
ここは右岸の笹を掻き分けて先の林道につなげる。
しかしその後も林道が消失した箇所が次々に現れる。
その中には橋げたが半分残ったものが二ヶ所。
橋がまるごと流されてしまったものが一箇所。
この「パンケ支湧別林道」は完全に崩壊だ。
おそらく3年前の台風がもたらした災害であろうが、
その凄まじさに改めて驚かされた次第だ。
今は優しい沢ゆえ想像がつかない。
数度の渡渉でHiromi が靴中を濡らしてしまった。
しかし撤退はなし。
探検じみた3.6km の林道歩きを終えて、
8時05分、登山口。
以前はこの登山口まで車で入ることができたことが不思議に思える。
登山口で最後の渡渉を終え、
ようやく登山道を歩き始めた。
登山道はしばらく古い作業道を利用して刻まれ、
ジグを切って登る。
そしてCo.800で、突然急登となる。
この急登は稜線に上がるまで続く。
それは標高差が800mに及ぶきつい行程で、
ゆっくりゆっくり歩を進める。
ただHiromi は相も変わらず元気でどんどん先を行く。
辛い登りのなかで唯一楽しみがある。
それは尾根筋に広がる緑色のコケだ。
これが誠に美しく、辛い状況をなごませてくれる。
そして時折木々の間から見える風景が見事だ。
また、辺りはCo.1400 辺りから木々や地面に氷が現れ出した。
地面の氷は登山靴のソールを滑らせ、
なかなか前に進まないし、
足元が非常に不安定で怖い。
気温が低く、その時点では皆凍ったままだ。
10時10分、稜線上。
ここで一気に南から東にかかけての視界が開けた。
あとは稜線を西に向かって頂上を目指すだけ。
稜線をゆっくり詰めて、
10時25分、『支湧別岳』。
Hiromi が歓声をあげる。
「すごい!」
そこには360度遮るもののない世界が広がっていた。
見事な西の『ニセイチャロマップ岳』への稜線。
その北側には『ニセイカウシュッペ山』を中心とした北大雪の山々。
南には高い『武利岳』。
また北西には天塩山地が近い距離で見えている。
いくら見ていても飽きない風景が広がる。
気温は低いが風はほとんどない。
ゆっくりラーメンタイムをとり、
のんびりした時を過ごした。
そして11時、下山を開始。
下山は稜線からの凍った急下降が危険だ。
もうよちよち歩きでさっぱり進まない。
登りでは私を置いてどんどん登っていくHiromi だが、
この下山には時間がかかり、
なかなか下りてこない。
しばらく先に下りては待つことを繰り返す。
12時45分、登山口。
そしてまた複雑な地形の林道歩きだ。
数度の渡渉を繰り返し、
13時55分、駐車地。
そこでHiromi が、
「ああ、おもしろかったあ!」
よかったぁ・・・
あとかたずけを済ませて入浴だ。
駐車地から約30km走って丸瀬布の温泉まで行かなくてはならない。
昔は地元白滝に「白滝グランドホテル」があり、
500円で入浴できたものだ。
それが閉館となってから、
もうかれこれ10年ほどが過ぎただろうか?
遠路の湯に浸かり、再び『天狗岳』の麓に戻っても、
まだ日暮れ前だったことが幸いだった。
2018.10.8 『ピッシリ山』(1,032m) 雨に打たれ、ガスに見舞われて・・・
連休三日目は『ピッシリ山』に登った。
この山に登るのは初めてだった。
以前に登るつもりで出かけたことはあったが、
朱鞠内湖のキャンプ場側から道々を走って登山口を目指すつもりも、
最終人家の先でゲートが閉じられ、
あっけなく中止となってしまった。
朱鞠内湖まで走って出鼻をくじかれると、
もう母子里側に回る気にはなれなかった。
更に遠隔地のこの山に向かった場合、
一泊二日で絡めて登れるのが『三頭山』だけというのもネックになっていた。
以上のことより、母子里を経て滝の沢林道に入ったのも初めてだった。
そんな初めての登山口を目指すのに、
少々戸惑ってしまった。
母子里から素晴らしい舗装道路を約12km走って、
朱鞠内湖に向かう道々に入るのだが、
この道々が砂利道で、道幅がそれまで走ってきた舗装道路より極端に狭く、
とてもじゃないが道々とは思えず、
ただの林道と解釈してしまい、
行ったり来たりを繰り返してしまった。
ただそれが前日の夕方だったから良かった。
月曜の朝砂利道の道々から滝の沢林道に入った。
狭い林道で、対向車と鉢合わせしたなら交差できない。
そして林道終点が登山口となっていた。
そこには駐車スペースなぞ設けられてはおらず、
ただの林道終点だった。
先行者の車が一台止まっていた上地面はドロドロで、
それを交わしながら車のヘッドを来た方向に変えるのが大変だった。
7時05分、登山口をスタート。
そしていきなり渡渉。
渡渉の場面ではいつもそうだが、
Hiromiが足を濡らすんじゃないかとヒヤヒヤする。
しかし難なくクリア。
紅葉が下草まで広がって美しい中を歩き、いきなりの急登だ。
おやおやこんな調子で尾根の上部に向かうのかと思いきや、
長くは続かず、すぐに平坦地となり、
おもに落葉樹の多い樹林帯を進んで行く。
そして登山道がよく整備されていることに驚かされる。
下草が丁寧に刈られ、全くうるさくない。
登山道整備に尽力してくださった関係方面の方々に、
心よりお礼を申し上げたい。
そんな整備された登山道の歩行の中で雨が降り出した。
なんとも重苦しい気持ちの我々二人。
標高560m辺りで緩やかな登りから急登となった。
雨に濡れた粘土地が滑る。
Hiromiは両手を地面について登る。
そしてその高度になるとガスの中に入り、
益々気分は低下して行く。
もういつ中断しても構わない気持ちになる。
しかし標高800m位に達すると、雨は上がった。
この辺りからは樹木がまばらとなり、
登山道の両側にびっしりと密生する笹がなければ、
さぞかし朱鞠内湖の良い眺めを堪能できるだろうと想像させられる。
何も見えないガスの中は淡々と歩を進めるしかない。
時折上空に狭い範囲で青空が見え隠れするが、
決してその面積が広がることはない。
8時25分、「釜ヶ淵岳」。
ここで先行者に追いついた。
その後は我々が先を行くことになった。
「釜ヶ淵岳」を過ぎるとまあま、すごいアップダウンの繰り返しだ。
とにかく濃いガスで何も見えないので、
登っては下り、また登っては下り、またまた登っては下り・・・
「とにかく何でもいいから、ちょっとだけでも見せてくれ~」という願いも虚しく、
歩き続けて9時45分、『ピッシリ山』。
いつものように全身汗でずぶ濡れのHiromiはそこに長居できないので、
記念撮影をして即下山開始。
頂上から少し下っていくと、「釜ヶ淵岳」で一緒になった二人とすれ違った。
結局この日は我々と彼らの計4名だけの入山だった。
彼らとすれ違って少し進み、
着替えをするHiromiを残してゆっくり進む。
あいも変わらず辺りはガスの中だ。
その後着替えを終えて追いついてきたHiromiと、
またすたすたアップダウンを越えて行く。
そして「釜ヶ淵岳」が近付くと東側のガスが晴れだした。
山裾の紅葉が美しい。
そんな景色を楽しみながら、
「釜ヶ淵岳」でラーメンタイムを取るつもりだったが、
その前にまた雨が降り出した。
それで11時20分、「釜ヶ淵岳」をスルー。
その後朱鞠内湖の風景も少しだけ見せてもらった。
何も見えずじまいでなくてホッ・・・
視界のない樹林帯に入ると雨の降り方が激しくなった。
しかしもうどうでもよく、ただ淡々と下る。
ところが登路で懸念した箇所で、Hiromiが苦戦を強いられた。
粘土質の急斜面での下りに四苦八苦している。
ところがその場面は下草の紅葉が美しく・・・
まあ、尻とザックをどろんこに染めて、なんとか下った。
12時25分、登山口。
下山後ドロドロの登山口を即離れ、
車が一台も来ない道々に戻って片付けとラーメンタイム。
その後ひたすら車を走らせて、
新十津温泉で汗を流し、月形町で最終泊。
最終日の火曜はHiromiが午後、
札幌での会議に出席しなければならなかったので、
早朝馬追丘陵にてトレーニングをして解散と思っていたが、
火曜の朝も雨降り。
無理をすることはないので、
そのまま帰宅して4日間の山旅の後始末に精を出した。
帰宅後『ピッシリ山』に関するGPSデータをHiromiが送ってくれた。
それにると、
歩行距離17.1km(往復)
累積獲得標高1,321m
この山の登山口の標高が約380m。
従って頂上との標高差はわずか652mだ。
それが累積獲得標高で1,321mという数字が出るのだから、きついはずだ。
今度は晴れた日に素晴らしい景色を見ながらこの山を歩くぞと、
その夜の「サイゼリヤ」でHiromiと誓った。
尚、帰宅してわかったのだが、我々が『天塩岳』に登った日、
岳友の「watanabe」君が『ピッシリ山』に登っていた。
そこには美しい山岳風景が広がっているので、
ぜひご覧いただきたい。
2018.10.6 『前天塩岳』(1,540m)~『天塩岳』(1,558m) 嵐の前の静けさを楽しむ
今回の週末もまた、金曜日まで晴れ模様が続いたあとに、
台風絡みの悪天予報だった。
そして私とHiromiは、土~火曜日まで4連休。
一生懸命働き、日々早朝出勤、残業を繰り返すHiromiには、
今年から秋休みというものができた。
私も火曜日に休みを取って、
それに合わせたというわけだ。
しかし4日間通して出かけた山旅も、
雨から逃げてはみたけれど、
逃げきれず無理もせず、
二つの山行だけで終えて今朝帰宅した。
台風接近間近な土曜日は、
北に向かうほど晴れる確率が高いと読んで、
初日は『天塩岳』に決めた。
『天塩岳』に登るのは3年ぶりか?
7時25分、天塩岳ヒュッテ奥の登山口をスタート。
広い駐車場には既に14台の車があった。
入山してしばらくは、
天塩川沿いの古い作業道を歩く。
紅葉が美しく、大変良い時期だ。
沢沿いの作業道はやがて終点となり、狭い登山道となる。
3度の渡渉箇所には作業板の橋が架けられており、
登山靴を濡らさずに済む。
ありがたいことだ。
7時45分、新道分岐。
ここから『前天塩岳』経由でも新道を登っても、
『天塩岳』頂上まで5kmと記されている。
しかし難易度が高いのは『前天塩岳』経由だ。
分岐を過ぎてしばらくは、
ゆっくり高度を上げながら奥深くへと進む。
そして旧道分岐を過ぎてCO.1,150から『前天塩岳』頂上まで、
標高差約400mの急登が始まる。
これがきつい。
この急登になるとHiromiが俄然張り切り、
またズボンの下を切り離して短パン状態となり、
私を置いてどんどん登っていく。
自称「短パンの女王」は決して手を緩めない。
それでも途中4パーティーを追い抜き、
9時20分、『前天塩岳』。
360度視界を遮るもののない景色が楽しめる頂上からは、
北大雪、表大雪、東大雪、十勝連峰の山々が手に取るように望まれる。
ガスがかかることのない高曇りで本当によかった。
頂上には直前に追い越した若者が、
すぐに上がってきたので、
水分補給をしただけで『天塩岳』に向かった。
ここからはコルまでは一旦170mほど下降し、
約200mを登り返す。
この下りでは私が前を行き、
コルからはHiromiが前に出て、
またガンガン登って姿が見えなくなる。
そして人目につかない藪に入って、
いつもの着替えをする。
とにかくそこまでの行程で、
べちゃべちゃになった短パンの裾から、
汗が止めどなく流れ落ちる特殊体質の持ち主だ。
先に行ってそんなHiromiを待ち、
着替えたことでスッキリした表情のHiromiと、
10時15分、『天塩岳』。
頂上では数名の登山者がくつろいでいたので、
スルーして下山を開始。
ただこの頂上も360度視界を遮るものがないので、
素晴らしい眺めを堪能できる。
そんな中私が好きなのは、
周遊するコースの、おおよそ全体を見渡せること。
そんな風景を目にできるのは、他に表大雪くらいだ。
うっとりする風景を楽しみながら下り、
『西天塩』に立ち寄ろうと分岐から足を踏み入れた途端、
前方を行く三人パーティーが嫌なものを同伴しているのが目に入ってしまった。
「嫌なもの」、Toshiならすぐにわかるべ?
即反転して「丸山」に向かった。
11時ちょうど、「丸山」(1,433m)。
そしてそこでラーメンタイム。
『天塩岳』に登ったのは、今回で8回目になる。
そしてその殆どで「丸山」が昼食地点だった。
また、この頃になると、
北の方だけに見られた青空の面積が広がりだした。
昼食後の下山は太陽光が燦々と降り注ぎ暑いくらいの中、
紅葉を楽しみながら下った。
途中で目にする『前天塩岳』の山様がすさまじく鋭角で、
よく登ったものだと感心させられる。
12時30分、新道分岐。
残り1.5kmを淡々と歩き、
12時55分、登山口。
いやあ、山の選択がうまくいった。
Hiromi共々大満足で、
台風から更に逃げるべく車を走らせた。
そしてHiromiが未踏の道北『敏音知』まで走って、
「ピンネシリ温泉」で汗を流し車中泊。
夜半過ぎから雨が降りだし、
翌朝は降り方が激しさを増した。
台風というのは気まぐれなもので、
大雨が降る、降ると予想されながらも、
一滴も降らずに過ぎ去ることもある。
今回はせっかくの連休なので、
そんなことにも期待してみたが、
あっけなく期待を裏切れた。
しかたがないので名寄まで移動してぶらぶら・・・
2018.9.16 『白雲山』(1,186m) ヌプカの里から癒し登山
日曜日の朝はゆっくり寝ていようということにし、
占冠のとあるところで車中泊していた。
朝7時近くに目覚め、ラジオのスイッチを入れると、
天気予報が変わった。
この日は雨予報だったので、夕張まで戻って気楽に過ごすことにしていた。
ところがその夕張辺りが一部雨予報に変わったので、
思いきって車を走らせ、士幌まで移動した。
その間Hiromiは助手席で、ずーっと寝っぱなし。
よくもそんなに眠れるもんだと、呆れるやら羨ましいやら・・・
「ヌプカの里」は先月の盆休みの終わりに寄ったのだが、
雨模様となり登らずに移動した。
それでこんな折に訪ねてみた。
私は「ヌプカの里」の雰囲気が大好きだ。
そしてそこに着いたときは、
正面に『東ヌプカウシヌプリ』が見えていたのだが、
駐車場に着いたとたん、あっという間にガスに包まれてしまった。
10時15分、登山口をスタート。
雰囲気がいい。
一歩山に足を踏み入れると、なんとも言えない柔らかさが伝わってくる。
最初は左手に牧草地が見え、
いかにも酪農王国北海道らしい雰囲気だ。
そして辺りは細く白い白樺林。
我々は前日の山行の疲労が残っていた。
その疲れた身体には癒やしとなる雰囲気だ。
ゆっくりゆっくり登って行く。
辺りの植生が落葉樹林から一旦針葉樹林に変わる。
その後また落葉樹林帯に変わるのだが、その頃右手に『岩石山』が現れる。
通常なら当然登るところだが、先日の大地震のあと、いまだに余震が続く中、
あえて災害の危険は抱え込まない。
スルーして頂上を目指した。
紅葉がいくらか始まった中をゆっくり登り続け、
11時20分、『白雲山』。
南側の十勝平野は雲海に覆われている。
それに対し、北側はスッキリと然別湖の風景が望める。
のどかだ。
頂上から少々西に下り、落ち着ける場所でラーメンタイム。
美しい風景を眺めながらのんびりだ。
そして下山を開始したのだが、
この下山でHiromiが腰を痛めてしまった。
疲労が残る肉体で、慣れない岩石帯を登下降したせいだろう。
かなり辛そうだ。
ゆっくり下って、
12時55分、登山口。
時間があるので昼寝をしようとした。
ところが寝かせてくれない奴がいた!
「昼寝するぞ」と言って目を閉じると、
隣りでひとりつぶやき続ける奴がいる。
「眠たくないなあ」、
「いやあ、眠れないなあ」、
「Toshiさんにメールしたから、すぐに返事来るな」、
「・・・」、
「いや、来ないかな・・・」。
コラーッ!
う、うるせぇーっ!
眠れねえべやあ!
自分は人が運転している間中腐る程眠り続けたくせに!
腹立つ~
結局眠ることなく移動した。
サホロリゾートで車中泊としたが、
Hiromiの腰痛だけではなく、
私も前日の『戸蔦別岳』で原因不明の鎖骨痛に見舞われ、
寝ていて寝返りも大変な状態だった。
それで三連休最終日の朝、起床してそのまま夕張まで戻り、
いつもの『冷水山』でリハビリ登山をして帰途に着いた。
そして帰宅後は当然「サイゼリヤ」。
この日はToshiも参加で、久しぶりに話しに花が咲いた。
2017.9.16 『天狗岳』(1,553m)~『有明山』(1,635m) 美しき紅葉に抱かれて
今回の連休は土曜日に休みをもらって三連休とした。
繁忙期を過ぎると休みを取得しやすい職場環境は助かる。
土曜日の早朝Hiromiを拾って北大雪に向かった。
江別東インターから高速自動車道を利用してひた走り、
奥白滝インターで下車。
いつも思うが、このインターチェンジは誠に便利だ。
奥白滝インターで下車すると、
登山道が開削されている山だけでも
『支湧別岳』、『平山』、『天狗岳』などの登山口が近い。
そんな中、今回は『平山』登山口を目指していた。
時期的に紅葉狙いだ。
『平山』登山口に向かうためには『天狗岳』(白滝天狗)登山口の前を通る。
で、その駐車場に目をやると、
車が一台もないではないか!
そんな光景を目にしてしまっては、グッと惹き付けられる。
『平山』登山口は大勢の登山者の車で賑わっていること間違いなし。
迷わず『天狗岳』に変更した。
8時ちょうど、
北大雪スキー場の広い駐車場をスタート。
第一リフト終点までは作業道を歩けば朝露をたっぷり含んだ背の高い草を避けられるのだが、
あえて草中のスキー場斜面を登るため、下だけ雨具を着用。
しかし、実際には草の丈が高すぎて、
上半身をかなり濡らしてしまった。
先は長いし、翌日の山行予定もあるのでゆっくり登る。
それに対し、そんなブレーキなぞ持ち合わせないHiromiは、
ガンガン登って先を行く。
第ニ、第三リフト横の登山道を登って、
9時10分、反射板。
ここで一休みし、再び歩き出すとすぐ『天狗岳』の頂上部が目に入る。
素晴らしい紅葉だ!
この山も回を重ねて登ってきたが、
紅葉の時期はもう6~7年になろうか、10月登ったことがある。
もう名残だったがきれいだったので、
盛りの9月に登ってみたいと思ったものだ。
それがこの日実現した。
その後の登行は、もう紅葉、紅葉、紅葉!
歩くのが楽しく、写真撮りでなかなか先に進めない。
先週まで雨にたたられた山行を、
一気に忘れさせてくれる光景を楽しみながら最後の急登を経て、
10時10分、古くて小さな祠が建つ頂上に飛び出した。
折よく頂上付近にかかっていたガスが晴れ、
西側の『有明山』がその全貌を見せてくれた。
素晴らしい!
そして美しい!
『天狗岳』頂上は弱いが冷たい風が吹き、
汗で濡れた体から体温を奪うので、
すぐに『有明山』を目指して歩を進めた。
『天狗岳』からは一旦深く下る。
それは北日高の『伏美岳』から『ピパイロ岳』に向かってコルに下る情景を思い起こさせる。
帰路の登り返しが少々憂鬱になる場面だ。
しかし、辺りはあくまでも紅葉、紅葉、紅葉!
両山の最低標高まで下りきったあとは、きつい急登だ。
ただ、ここでもHiromiは衰えることなく先を行く。
美しい紅葉の世界に包まれながら登り詰めて、
10時50分、『有明山』頂上。
しかし、この頂上はハイマツ帯の中にあって視界が効かずつまらない。
それで以前に登ったときは即下山を開始した。
だが今回は何とか西側の風景を見られないものかと、
まだまだ『平山』方面まで続く登山道を少々『文蔵』方面に進み、ハイマツを掻き分けてみた。
すると開けたいいところがあるじゃないか!
そこからはこの日予定していた
『比麻奈山』~「アンギラス」~『ニセイカウシュッペ山』がくっきりと姿を現していた。
記念撮影をして三角点まで戻って昼食。
昼食後はまた紅葉を楽しみながら深く下って、『天狗岳』へのきつい登り返しに耐え、
11時55分、再び『天狗岳』頂上。
そしてその後の下山も、
とことん紅葉を楽しみながら楽しく下って、
13時30分、駐車地。
いやあ、久しぶりに天候を心配することなく、
ただただ紅葉を楽しめた山旅は楽しかったなあ~
Hiromiともども、満たされた気持ちで旭岳温泉に向かった。
2017.8.13 『ピヤシリ山』(987m) 《盆休山旅④ー②》
7時25分、登山口ゲートをスタート。
頂上手前のピヤシリ小屋までは林道歩きだ。
霧雨に濡れながらの歩行は不快で、二人とも無言で歩く。
その歩行距離が示す通り、間もなくピヤシリ小屋。
そしてここからがちょっとやっかいだ。
登山道を覆う笹の海が広がる。
しかも降り続く雨水を大量に蓄えている。
あっという間に全身びしょ濡れだ。
但し、2年前にも登っているので、想定内。
いくら濡れても、すぐに下山して着替えられる。
7時55分、頂上。
全く視界が効かない頂上にはこの日も3分ほど留まっただけで、即下山。
淡々と下って、
8時25分、駐車地。
いやあ、つまんね!
まだ時間が早かったので、名寄市内をグルグル走ってみたり、最北のイオンで買い出しをしたり・・・
その後となりの士別市に向かい、Hiromiの大学時代の後輩を訪ねた。
予め連絡はせず、行き当たりばったりの訪問に、驚嘆するHiromi。
そう、この後輩も同名(漢字も)のHiromiなのだ。
そんな後輩Hiromiは、私もフェスブック上で「友達」になっているので、
二人の子供たちを含め、写真で顔はしっかり覚えていた。
HiromiとHiromiが話している間、私は二人の子供たちと遊び・・・
短い滞在の後、滝の上町に向かって車を走らせた。
そして滝の上町で入浴し、北大雪スキー場へ。
しかし、この日も雨は強弱を繰り返すものの、決して止むことはなく、
北大雪スキー場に着いても、濃いガスに包まれた中、霧雨が降り続いた。
そこで、翌朝も同様の天候が続くなら、そこを離れて帰途に着こうと決断。
二人とももう雨の中の歩行はうんざりだった。
2017.8.12 『ウエンシリ岳』(1,142m) 《盆休山旅④ー①》
ようやく待ちに待った盆休み。
私は11~16日までの6連休。
11日の午前中、女房と墓参りを済ませた。
そしてその午後、Hiromiを拾って出発した。
今年は表大雪と北大雪で過ごすことにしての出発だったが、どうも天候が怪しい。
そんな不安を抱えて走っていると、
いくらも進まないうちに雨が降りだした。
目指す方角には雨雲がびっしりへばりついている。
それで北に向かうほど雨の確率が低いことから滝の上町に変更し、
『ウエンシリ岳』に登ることにした。
盆の大移動が始まっていたため、
高速自動車道や幹線道路の利用を避け、
幌加内町から士別市を経由して『ウエンシリ岳』登山口に着いたのが19時近かった。
辺りは濃いガスに包まれて、どうにもいやな感じだ。
翌日の天気予報は「曇り時々雨」。
しかしそれは平地の予報である限り、山では間違いなく雨だ。
12日(土)、朝8時25分、重い腰を上げて中央登山口をスタート。
雨は降っていない。
しかし濃いガスで周りが何も見えない。
見えるものと言ったら、目の前の登山道とHiromiの姿だけだ。
つまらないが、黙々と登るしかない。
登山道は思いの外整備されていたが、
私の背丈以上もあるイタドリが多い尽くした箇所は実に不快だ。
山を歩いていると、頭の中を色々なことが巡る。
それから数えて、今回が4度目となる。
遠隔地で、なかなか訪れることがない。
黙々と登り続けて、
10時45分、頂上。
思えばこの山に初めて登ったのが16年前だ。
この頂上に着く少し前から雨が降りだした。
雨が降りだし、頂上からの展望も全く望めないので、そこに5分と留まらずに下山を開始した。
するとそれまでポツラポツラ程度だった雨が、ザ~ザ~と降りだした。
雨具着用には体温が高すぎるので、
そのまま下山を続けたが、結果すぐにずぶ濡れになった。
そして雨の中の登山道はよく滑り、下るのが大変長く感ずる。
12時30分、登山口。
なんとか携帯電話の電波が通じるその場で、翌日の予報をチェック。
ダメだ、また雨だ。
悩んだ結果、北大雪とは逆方向の名寄を目指して車を走らせた。
登る山の高度を下げるためだ。
途中下川町の五味温泉で汗を流した。
その後、『ピヤシリ山』の東側登山口に入ろうとしたのだが、
周辺でサンルダム建設の大規模工事が進められており、道々が付け替えられていた。
従って目的の林道に入ることができない。
原点に返って旧道々を進んでみるも、その道はサンルダムの建設現場に続いており、
現場手前のゲートで通行止めになっていた。
仕方がないので、ピヤシリスキー場奥の林道を進み、登山口で車中泊とした。
辺りはガスに覆われ、小雨が降り続いていた。
2017.1.2 『鷹泊山』(654m)
2日の朝Hiromiを拾って幌加内に向かった。
幌加内方面の山はよくわからないが、大変興味深い。
ただ、冬はなかなか晴れず、天気予報は雪ばかり。
それでなかなか足が向かないのだが、この正月は悪くても曇り程度の予報に、
思い切って行ってみることにした。
ところが幌加内に近付くと雪が降りだし、
山々は全く見えない。
こりゃあダメだと、短時間で登れる『鷹泊山』に登ることにした。
この山には昨年も登ってみたが、やはり天候が思わしくなく、
まだ山頂から周辺の様子を目にしたことがない。
江丹別峠頂上に車数台分の駐車場がある。
それを利用させていただいてスタート。
峠の頂上からのスタートということで、
獲得標高差がわずが150mほどしかない。
また、スタートと同時に深いトレースが付けられており、
この日も楽をすることになった。
トレースは広い尾根に沿ってゆっくり高度を上げて行く。
そして次第にガスに包まれ、頂上付近では何も見えない。
まあまあ、こうなるとつまらない。
1時間弱で頂上に立ったが、雪も降り出したので、即下山を開始。
標高差150mは滑ってもたいして面白くもない。
しかし、今シーズン初めてスキーを利用したHiromiはご満悦。
ハの字でゆっくりゆっくり楽しそうに滑る。
最後は駐車地に向かって若干の登り返しがある。
私はこれが嫌だ。
スキーを装着したままでは登り返せず、
肩に担いでツボ足だとズブズブ足を取られて歩けない。
結局またシールを出してはりつけることになる。
これが面倒でたまらない。
駐車地に着くと同時にまた雪が降りだした、ワッサワッサと。
それでうんざりし、雪から逃げることにした。
旭川を抜けて富良野へ。
そして金山湖畔まで走った。
途中の富良野までは雪模様が続き、やっと逃れて「ホッ・・・」
2016.8.28 『三頭山』(1,009m)
この週末も日曜日だけの山登りで、土曜の夕方Hiromiを拾って幌加内に向かった。
江別から深川まで高速自動車道を利用すると、幌加内市街地を抜けて適当な車中泊地までちょうど2時間だった。
そして今回は山の選定を誤った。
Hiromiは通算500回登山達成が近付いている。
従って札幌近郊の登山道がある山々は回を重ねて登るようになっている。
そんなHiromiに、Hiromiが未踏の山に登らせてやりたいと思い、天気予報とにらめっこだ。
今朝6時45分、『三頭山』政和登山口に立った。
ところが登山道を覗いてみると草が生い茂り、それらが朝露をどっぷりと蓄えていた。
二人で顔を見合わせ、「やめるべ!」。
この山にはもう一つ入山口がある。
政和側の1~5合目をショートカットして、5合目から同登山道に入るコースだ。
つまり林道が5合目まで付けられているのである。
この手段がなければ迷わず政和から入山したのだが・・・
私は数回登ったこの山に、天候が悪くない限り政和から登ってきた。
しかしショートカットルートがある以上、殆どの登山者が5合目から登るのだろう。
結果、政和からのルートは草に覆われる。
7時15分、5合目丸山分岐から入山。
しばらくは快適な登山道を歩けたが、急登に差しかかる辺りから草がはびこりだし、地面が見えず歩きにくい。
そしてよく滑る。
標高900mを超えるとガスだ。
起床時からこの辺りにへばりついたガスは気になっていた。
「なんとか晴れてくれ!」の願いも虚しく、急登を終えるとガスの中。
何も見えない中を黙々と歩いて、
8時40分、頂上。
記念撮影をして、即下山開始だ。
そして少し高度を下げると、雲の隙間から南側の景色が見え出した。
なんと樺戸山地には雲ひとつなし!
山の選定を誤った。
そんなことを考えながら、淡々と下っていると初めて登山者が上がってきた。
なんだかガンガンと、すごい勢いだ。
下を見たままでこちらには気付かない。
立ち止まり、道を空けた。
すると目の前まで来たその男性が初めてこちらに気付き、足を止めて顔を上げた。
ギョロリとした大きな目をもつその男性が、私の顔を見るなり「ニコッ」。
「Keishi!」
そう、このKeishiと山でばったり出会うのはこれが実に6回目なのだ。
そんなKeishiに最後に出会ったのは、去年の5月、『浦臼山』でだった。
懐かしく立ち話をしているのだが、後ろのHiromiが一向に下りてこない。
あまりにも遅すぎるので何かあったに違いないと、大声で「Hiromi! Hiromi!」と叫びながら登り返した。
するとHiromiの声が聞こえてきた。
「ここ~っ!! ここ~っ!!」。
その地点は予測がついていた。
登山道が一箇所、沢型地形になるところがある。
すぐに沢型地形を抜けて笹の中の登山道に戻るのだが、
Hiromiはそのまま沢型の中の踏み跡をたどって下っていったのだ。
これはよくあるパターンだ。
そんなHiromi曰く、「だってピンクテープがついていたからぁ・・・」。
フツーの人はそのピンクテープを見て、「ああ、ここから上がるんだ」と思うところを、
Hiromiの場合、「ピンクテープがあるから、このまままっすぐでいいんだ」と解釈してしまう。
全く恐ろしい話しである。
更に、道を誤り慌ててGPSを取り出して位置を確認しようとしたところ、
さっぱり意味がわからなかったというから、もう救いようがない。
こんなふうにHiromiがいなくなったのは、もう何度目だろう?
過去にも随分あったんだわ。
そんなHiromiが無事に戻り、Keishiとしばらく談笑し、記念撮影をして別れた。
Keishiは顔写真NGなので、顔を伏せる。
なぁんも気にすることないのによ。
そんなKeishと、「僕はサイゼリヤには行きませんよ!」と言いながらも、再会を約した。
10時10分、5合目駐車地。
長い林道を下り、舗装道路に戻ってみると、ほとんど快晴だ。
振り返る『三頭山』にもガスは無し。
まあそんなもんだぁ・・・
山の選定は誤ったが、初登の山を喜んだHiromiと、Keishiとの6度目の出会いを思えば、
今回もいい山行だったなあ・・・
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