北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2021.1.31 『受信塔』(384m) 清水沢の片隅で・・・
今日もまた夕張だ。
一昨日から昨日にかけて降った雪の上に、
更に降雪があった。
そんな日は短い行程の山へ。
ただ積雪期の場合は駐車スペースの確保が、
まず第一の問題となるので、
いくつかの候補を抽出し、
駐車スペースを確保できる山に登る。
今朝Hiromiを迎えに行き、
夕張に入ると市道は既に除雪されていた。
それでまず清水沢で、
『受信塔』の登り口である、
「清栄林道」の入口に行ってみた。
すると国道452号線沿いに、
タイヤショベルでしっかりと、
雪を押して空けられたスペースがあった。
こいつはラッキーとばかりに、
すぐそこに入った。
天気は意外にも素晴らしく晴れていた。
準備を整えてスノーシューでスタート。
「清栄林道」はきっちり除雪されていた。
奥で伐採作業を終えた木材が、
トラックで搬出されるものと推測される。
伐採は晩秋までに終わらせ、
搬出は林道を痛めぬよう、
冬季に入り地盤がしっかり凍りついてから、
大型トラックで行われるようだ。
除雪され林道は雪が少なすぎて、
スノーシューのアイゼンやフレームに、
時折小石が当たって不快だ。
それでも歩きやすさは申し分なくありがたい。
伐採が行われたあとの広い風景を見てみたかったが、
距離がありそうなので、
それはあきらめて尾根に取り付くが、
今日私が装着したタブスは、
傾斜がきついと取り付きにくく、
ノーライト装着のHiromiとは、
同じところから取り付けなかった。
しかたなく尾根を変えて登る。
従ってピーク付近までは、
お互いの姿が見えないままだった。
斜度のある斜面から尾根の頭に出ると、
一本隣りの尾根をHiromiが登っていた。
遠いのでズームで写真を撮る。
しかしHiromiはこちらを撮ろうとはしない。
まあ、いつもそんなもんだ・・・
前方には受信塔の鉄塔が見えてくる。
一旦その前を通り過ぎて、
北側の最高標高点に立ってみる。
尾根をそのまま北進すると、
「北清水沢」(四等三角点・609m)に至る。
次回それを狙ってみよう。
このころになると雪が降りだし、
次第に強くなった。
結局この週末は雪続きということだ。
少し戻って、四等三角点「受信塔」。
昨年の盆に訪れた時は笹が混んでいたが、
なんとか三角点標石を探り当てた。
そしてそこに建つ受信塔は古く、
使用されなくなってからどのくらい経つのか?
そこにはまるで戦時中をもわせるような残骸が残っていた。
下山は一部ショートカットして林道に下りた。
途中エゾシカに樹皮を食いちぎられたカエデを何本も目にした。
下山後駐車地であとかたずけをしていると、
目の前の国道をハンターの乗った車が、
何台もシューパロダム方面から帰って行った。
ハンターの姿を目にするのは、
いついかなる時でも気持ちの良いものではない。
2021.1.30 『福住北』(ふくずみきた・609m) コンディションの悪い日に最適!
この週末は天気が悪い。
昨日の朝から降りだした雪が、
夕方一旦止んで朝を迎えたものの、
今日もまた降り出して吹雪だ。
私はコロナ休が続き適当に登っているから良いが、
Hiromiは日々激務に耐え、
ストレスをためながら頑張って、
週末の山行を楽しみにしている。
大変気の毒だが天候には逆らえない。
昨日かなりの降雪があったので、
へたなところへ出かけると、
スノーシューが深い雪に取られて、
ひどい苦労を強いられる。
そこで今日は日帰りで、
夕張に出かけることにした。
そしてHiromiも三度目になる、
『福住北』に登ることにした。
今朝家の除雪を済ませ、
途中でHiromiを拾って夕張へ。
アプローチとなる道々「夕張~岩見沢線」は、
夕張市福住の「夕張神社」前で、
冬季通行止めとなっている。
バリケードが築かれ、
その先は除雪されていない。
この通行止め地点は3年前まで、
更に3kmほど先の旧「メロン城」前だった。
そこには大きなゲートがある。
除雪費削減のためだろう。
財政破綻した夕張市の実情を考えると、
致し方のない話しだ。
従って「メロン城」手前の、
「志幌加別川」沿いに設けられていた、
雪堆積場も閉鎖されたままになっている。
「雪堆積場」とは街に溜まった余分な雪を捨てる場所。
「夕張神社」前に行ってみると、
通行止めのゲート前に車3台が止まっており、
ゲートの先にスノーシューのトレースが続いていた。
車3台で一つのパーティーのようで、
おそらく『三角山』を目指してスタートしたものだろう。
9時ちょうど、ゲートを越えてスタート。
スタートして約300mほど、
先行者のトレースを利用させて頂いた。
そして左手の斜面に取り付いた。
フカフカのパウダーが、
スノーシューを容赦なく飲み込む。
ただ、その底には固いバーンがあるので、
限りなくズブズブと飲まれることはない。
スキーヤーには喜ばれる新雪を踏みしめながら、
一歩一歩登って行く。
地形が段々畑のようになっている。
これは夕張が炭都として栄えし頃の名残で、
ここにびっしり炭鉱住宅(炭住)が建ち並んでいた。
それはそれは見事な光景だったことだろう。
今はその面影が全て消滅し、
ルート中に赤く錆びたブランコが、
一機だけポツンと残されていた。
そこで遊んでいたたくさんの子供たちの、
キャッキャ、キャッキヤという声が、
今にも聞こえてきそうだ。
そんな思いを抱きながら、
更に歩を進めていくと、
樹木のない広い地形から、
カラマツ林を経て針葉樹林帯に入る。
すると三角点ピークは近い。
枝にたんまりと雪を蓄えた、
トドマツの林の奥にピークがある。
10時25分、四等三角点「福住北」。
残念ながら樹木が多く視界は効かない。
下山はフカフカのパウダーを踏みしめて、
気持ちよく下る。
スキーが楽しいのはわかるが、
今となってはスキーを用意するのも、
用意したスキーへのシール着脱も、
全てがおっくうになってしまった。
スノーシューが手軽でいい。
11時25分、駐車地。
今日のコンディションでは、
このくらいの行程がちょうどいい。
近くのコンビニでアイスを、
私が3個、Hiromiが1個買って、
食べながら帰途に着いた。
そして途中の長沼町で、
いつも通っている町道が、
吹雪のため通行止めとなっていた。
しかたなく別の農道へ回って帰宅したが、
通行止めにするほどの吹雪でもなかったと思うのだが・・・
2021.1.27 『鳩ノ巣山』(622m) 失われる「Mtレースイスキー場」
昨日はずいぶん久しぶりに『鳩ノ巣山』に登った。
最後に登ってから2年は過ぎただろうか?
今冬夕張の「Mtレースイスキー場」をはじめ、
「ホテルMtレースイ」、
「ホテルシューパロ」他の施設が突然廃業と報道された。
いずれも香港企業に売却された挙句の結果だ。
そして最近の新聞報道で、
「Mtレースイスキー場」に入り込んで、
スキーやスノーボードを楽しむ者たちへ、
立ち入り禁止措置が取られたと聞いた。
そこで急に「Mtレースイスキー場」の風景が見たくなった。
『冷水山』の北隣りに位置する『鳩ノ巣山』に登ると、
「Mtレースイスキー場」がまるごと眺められる。
私は昔からその風景が好きだった。
昨日の朝夕張に向かって車を走らせていると、
「コズ」からラインが入った。
そこには全く何の前置きもなく、
突然『ヌモトル山』に出るという、
幽霊の話しが綴られていた。
これは何もやることがなく、
暇を持て余していると直感。
そこで『鳩ノ巣山』のルートを教えるか?
と問うと、二つ返事でのってきた。
そして夕張市役所で合流し、
旧夕張北高校舎の裏側へと移動した。
そこは『鳩ノ巣山』から西に伸びる尾根の末端だ。
昔ロープ塔を備えた小さなスキー場があった。
11時35分、道路脇の除雪された駐車地をスタート。
すぐ斜面に取り付いて尾根に上がる。
あとはこの尾根を忠実にたどっていく。
雪面は気温の上昇で湿っており、
結構締まっているので歩きやすい。
ただ雪ダンゴがスノーシューのアイゼンや、
フレームに着くのですぐ重くなる。
そんな雪ダンゴを落としながら、
一歩一歩歩を進めていく。
また、色々な話しをしながら歩くも、
途中で風が強くなり、
お互いにお互いの話しが聞き取りにくい。
コズはところどころに、
目印のピンクテープを付けて行く。
「ママン隊」というチームのリーダーであるコズは、
近いうちに仲間を連れてここを登る予定だ。
リーダーとしてルートミスは許されないという責任の表れだろう。
大小のアップダウンを繰り返し、
地形図上の480m標高点を越えると、
一気に視界が開け、
目の前に純白の大斜面が広がる。
ただこの日はこの辺りからガスに包まれて視界が悪い。
斜度のある急斜面を一歩一歩登る。
そして登るほど背後に、
雄大な夕張市の風景が広がっていく。
また、南に目をやると「Mtレースイスキー場」が見えてくる。
久しぶりに見る雄大な風景だ。
風景を楽しみながら、
12時55分、Co.600で足を止めた。
風が強くガスもかかっているので、
ここでやめることにした。
三角点を有するピークは、
その先約500mのところにある。
それは来る「ママン隊」の山行で到達してもらおう。
モンスターのような樹間に入って昼食とした。
昼食タイムの間に日が差してきた。
そして下山を開始する頃には、
かなり回復して景色もよく見えるようになった。
あらためて「Mtレースイスキー場」を眺める。
下山は急斜面をコズが尻滑りをするも、
融けて重い雪が深くてうまく滑ることができない。
それでも楽しそうだ。
コズは何でもポジティブに考える良い性格だ。
歩きながらそんな良い面が何度も見られた。
下りながらも何箇所かにピンテを付け、
14時20分、駐車地。
次なる夕張の一座について、
コズはリクエストを残して帰っていった。
2021.1.26 『分監山』(460m) お初のメンバーで!
昨日は久しぶりにMachikoと予定が一致したので、
Machikoが未踏の『分監山』を案内することにした。
そこでエバに声をかけた。
Machikoが以前から「エバ夫婦」のブログに接し、
憧れていたので対面させてやりたいと思い。
それでエバにラインを入れると、
「どんな山か知らぬが、断る理由がない」だと。
さすが、大物は言い方がもったいぶってるねえ~
3人登山成立!
午前9時、二人に月形町のローソンで合流を指示し、
9時前着で行ってみると、
二人が建物の前で立ち話しをしている様子。
そのまま車で近付いて、
「お前たちなんで知ってるの?」、
と尋ねると、エバが「フェイスブックで」。
そしてすぐ月形町札比内に向かい、
「豊ケ丘貯水池」そばの『分監山』麓に、
車3台を縦列駐車した。
3台が入ってちょうど、
というスペースが除雪されていた。
9時15分、スノーシューでスタート。
歩き出してすぐに感じた、
雪が締まっている!
この前日夕張の『鬼首山』ラッセルで、
えらい目にあったので、
樺戸山地はもっとひどいだろうと予測していた。
それで大型のスノーシュー装着でスタートしたが、
よく締まった雪面は小型のスノーシューで十分だ。
ラッセル覚悟で先頭に立ったものの、
その必要がないので、
二人の写真を撮りやすい最後尾に着いた。
今年初めて初登の山に登るMachikoが、
張り切って先頭を行く。
その後ろで我々じいさんが遅れる。
久しぶりに会ったエバとは話しがはずむ。
Machikoとも話をしたいエバが、
「みんなで登るときは会話もしたい」と嘆く。
それでMachikoにゆっくり登るよう指示を出す。
その後はペチャクチャ会話を楽しみながらの登行だ。
この山に登るのが初めての二人は、
樹木の切れ目から広がる空知平野の、
雄大な風景に見入り、
ずいぶん気に入った様子だ。
山というのは麓から見上げるより、
上部から見下ろす方が高度感がある。
そしてこの山はその典型と言っても良い。
上部からの高度感はたかだか460mの山とは思えない。
次第にガスに包まれだした中を登り、
10時40分、『分監山』(三等三角点:分監山)。
冷たい風が吹いて寒いので、
記念撮影をして少し下った。
風のないところで早めの昼食とした。
下山は固く締まった斜面に、
スノーシューのアイゼンがよく効くのだが、
斜度があるのでスピードを抑えるのが大変だった。
何事もなく下り切り、
12時10分、駐車地。
初めて集ったメンバーでの、
楽しい山行であった。
2021.1.25 『鬼首山』(641m) 「コズ」のリクエストに応えて
「コズ」とは以前から知り合いで、
お互いの山行をインターネットを通して見ていた。
但し会ったことはなかった。
そんなコズとはラインでもつながっており、
たまに情報交換なんかをしてきた。
そのコズから最近ラインが入り、
夕張の山について情報を求めてきた。
その中に『鬼首山』があり、
どこからアプローチしてよいものか、
なかなか手をつけられないでいるようだった。
そこで休みばかりで、
余裕のある私が手を貸すことにした。
昨日の朝夕張市の旧JR沼ノ沢駅で合流し、
すぐにアプローチ地点の夕張川河畔に向かった。
以前から夕張川に沿う狭い道路が除雪されていたが、
一日に通る車なぞほとんどないであろうその農道が
今年も除雪されているのかどうか、
不安を抱きながら行ってみると、
今年も一台が通れる幅で除雪されていた。
ホッ・・・
コズとは初対面だったが、
前述のようにずいぶん前から知っているので、
初めて会う感じはしなかった。
また、コズは年齢非公表なので、
ここで申し上げるわけにはいかないが、
私より年下で限りなく私に近い。
9時45分、夕張川河畔の農道脇をスノーシューでスタート。
はじめは車で踏み固められた農道を歩くので、
雪面はしっかり締まって歩きやすかった。
ところがその先で樹林に入るとズボッ!
スノーシューが深く飲み込まれる。
この冬は異常に気温の低い日が続き、
寒暖の繰り返しがほとんどなかったので、
降り積もった雪がいまだに締まらないでいる。
こりゃあえらいことになる!
何度も登ってきた『鬼首山』の、
おおよそいつものルートを登っていくが、
とにかく一歩一歩ズブズブと、
スノーシューを飲み込まれて、
なかなか距離を稼げない。
従ってたいしてない体力は消耗するし、
呼吸も激しいままだ。
途中でいい加減投げ出したくなるが、
初めてこの山に登るコズにそれは言えない。
一人なら間違いなくリタイアしていた。
しかしながら、どんなに辛く厳しい山も、
一歩一歩歩出せば、必ずいつかは登りきれる。
11時50分、『鬼首山』に続く稜線にのった。
ここまで登ってしまえばもう安心!
多少のアップダウンを越えて頂上を目指すのみ。
木の間越しに夕張市街地の風景が見える。
コズはこの夕張出身なので、
自分が生まれ育った街を見下ろし、
感慨深い様子だった。
12時15分、『鬼首山』(二等三角点:紅葉山)。
少々冷たい風が吹いており、
体が冷えるので早々に頂上をあとにした。
そして風のこないところで昼食とした。
私はダイエットでカップ麺ひとつだけ。
コズは何を食べていたんだろうね?
下山は速い!
コズは急斜面で尻滑り用の板を出すが、
やはり雪が深くてうまく滑ることができない。
それでも「下山は速いねえ!」と元気だ。
13時40分、駐車地。
楽しかったねえ。
コズは性格がいいねえ。
また次なる山を案内しよう!
2021.1.24 『三菱』(169m) ここもまた素晴らしい!
日曜の朝は安平町早来の、
とあるところで目覚めた。
この朝の外気温が-18℃。
広い北海道ではこの気温以下のところがたくさんある。
しかし、今シーズンの車中泊では、
この気温が最低だった。
車の窓はガリガリに凍結し、
車内の飲料水が入ったペットボトルも、
中の水が凍ってしまった。
ただ、厚着をしてシュラフに入ったので、
身体は暖かくゆっくり眠ることができた。
外に出るのがおっくうだが、
空は素晴らしい快晴だ。
年が明けてから、
ずいぶん晴天に恵まれてきた。
ありがたいことだ。
準備を済ませて7時過ぎにスタートした。
ここは千歳市になるのだろう、
何だかはわからないが、
何かの採掘現場のようなところをスタートした。
ウィークデーだと建設機械の稼働や、
トラックの出入りなどで足を踏み入れられないだろうが、
この日は日曜日で仕事は休みのはずだ。
冷たい空気の中を、
いきなり藪漕ぎでスタートした。
短い藪から畑に出てまた藪に入る。
手先足先が冷たくて痛みを感ずる。
麓を流れる「フモンケ川」の細い支流を渡り、
うっとうしい藪を抜けると作業道が現れた。
この辺りはいまだ積雪が少ないので、
足元は長靴のツボ足だ。
作業道は複雑に走り回っている。
登って行くと別の作業現場に出たが、
ここもこの日は休んでいる。
建設機械を横目で見ながら、
目の前のピークに登って行く。
このピーク自体が下部から削り取られているので、
いつかは消滅するようだ。
そしてこのピークは地形図によると「150m」。
そこに登るほどに予想できたこととは言え、
大変驚いた!
なんという眺め!
360度遮るもののない展望だ。
まさかこの標高でこれほどの眺めに出会えるとは。
しばし風景を楽しみ、
その奥に見えている『三菱』を目指すことにした。
作業道を利用して進むが、
もう荒れ果てた作業道で、
笹やその他のブッシュがはびこっている。
それでも常に視界が遮られることはなく、
周りの風景を楽しみながら歩く。
そして最後はちょっと濃い笹を漕ぎ、
四等三角点「三菱」。
残念ながら濃い笹と雪に阻まれて、
三角点標石を見つけることはできなかった。
いや、それよりあまりにも素晴らしい眺めに、
心が奪われっぱなしで、
標石を探すのが面倒になってしまった。
「まあいいや」と二人で結論付けた。
下山は建設機械が並ぶ地点まで下り、
車道を歩き遠回りをして駐車地に戻った。
ここも期待なぞしていなかった展望が、
素晴らしいこととなり、
大満足の一座となった。
夕方Hiromiとの反省会では、
二日間の言いようのない感動を共有し、
私は実にうまい酒を飲んだ。
2021.1.23 『本鳥遠別』(ほんうえんべつ・443m) 思いがけず純白の風景に出会う!
この週末は土曜の朝、
Hiromiを迎えにいき、
三笠に向かって車を走らせた。
そして三笠に入って行くと、
話しには聞いていたが、
ものすごい雪の量だ。
三笠はこの冬大雪の話題が絶えない、
岩見沢市の隣町だ。
屋根に高く積もった雪に、
今にも押し潰されそうな家屋を、
走りながら何軒も目にした。
そんな中で目的地に着いたものの、
新雪も降った中、
スノーシューではとてもたちうちできないと、
登ることをあきらめて、
栗山町まで戻った。
わずかな距離しか違わないのに、
ずいぶん積雪量が少なくなる。
代案は栗山ダムを基点に登る山。
ここから二案を用意していたが、
ダムまで行って除雪状態を確認し、
『本鳥遠別』に決めた。
先日ここから『本沢』に登った際、
除雪された林道を目にし、
これを利用して『本鳥遠別』に登ろうと思い、
この日その後の降雪にも、
林道の状態が変わっていなかったことで、
挑む決断をした。
林道を車で入って行くが、
対向車が来たらすれ違うことは不可能だ。
しかし心配には及ばず、
ダムから約3km入った「栗山ダム雨量観測」建物横の、
広いスペースに駐車した。
除雪された林道は、
まだまだ先まで続いているようだ。
林業の作業が行われているのだろう。
10時50分、駐車地をスタート。
1kmほど林道を歩かなければならないので、
スノーシューを手に持った。
スタートしてすぐに鎖のゲートが現れ、
通行禁止の表記があった。
林道を約1km歩いた標高150m地点で、
10時45分、東に登り行く尾根に取り付いた。
と同時に作業道が現れたので、
これを利用して登ることに。
作業道は我々が登りたい方に向かって、
うまい具合に伸びてくれる。
Co.290で作業道を外れ、
尾根筋を進むことにした。
スッキリした尾根が続くと思ったら、
また別の作業道が現れる。
そしてCo.350で突然純白の世界に飛び出した。
伐採地だ。
急斜面が広く伐採されて白一色だ。
あまりの美しさに、
Hiromiとともに感動しきり。
伐採地はその後も現れて、
とんでもなく楽しい山行になった。
広い風景は素晴らしい。
遮るもののない風景の中には、
夕張の『三角山』や『鳩ノ巣山』、
あるいは万字の奥の『幌向岳』などが、
くっきりと見えている。
更に南の苫小牧方面から、
西の馬追丘陵を経て、
北の深川方面までの風景が広がる。
それら全てを目にできるのも、
素晴らしい晴天がもたらしてくれたもの。
「感謝」のひと言だ。
その後も尾根筋を忠実に歩き、
小さなアップダウンを繰り返し、
12時30分、二等三角点「本鳥遠別」。
簡単な昼食を摂る。
そし下山だが、
また伐採地の風景を堪能した。
伐採地を過ぎると、
作業道をショートカットしながら、
急な尾根を下り、
13時55分、林道に下った。
また約1kmの林道を歩き、
14時10分、駐車地。
いやあ、素晴らしい山行だった。
三笠からこちらに変更して本当によかった。
私の原風景の中の一座に、
素晴らしい感動とともに立てたことを感謝!
この日の登りは元気なHiromiが率先し、
100%先に立ってラッセルをしてくれた。
この日ほどHiromiを「頼りがいある」、
と思えたことはない。
そんなHiromiにも感謝だ。
2021.1.22 『コロイ山』(164m) 心からよかったと思える低山
山の善し悪しはその高さにあらず、
ということを示す典型的な山だった。
今週は月、火曜と出勤したものの、
ほとんど仕事がなく、
水曜日から今月いっぱい休みとなった。
そりゃそうだ、新型コロナウィルスの感染が、
終息どころか全く衰える気配を見せない。
今週は天気が良くないので、
休みに入っても『長官山』に通って、
トレーニング登山を実施してきた。
そして今日は久しぶりに晴れるということだったので、
以前から気になっていた『コロイ山』に登ってみた。
車に乗り国道234号線を、
安平町市街地から早来に向かって走っていると、
左斜め前方のなだらかな丘陵地帯に、
巨大アンテナが数基見えてくる。
それが気になり地理院地図で調べてみると、
カタカナで大きく「コロイ山」と記されていた。
そして二等三角点を有することも判明すると、
これは登らないではいられない。
今朝早来に行ってみると、
なんだか林道入口がはっきりしない。
それで適当に入って行くと、
「早来墓地」に突き当たった。
除雪された駐車場があるので、
ここからスタートすることにした。
地形図を出して確認すると、
墓地を上がって行くと送電線が走っていた。
その下には送電線維持管理用の、
刈り分け道ができているはずなので、
まずはそれを目指して、
10時50分、ツボ足でスタート。
スノーシュー装着を迷ったが、
中途半端な積雪にスノーシューを傷めることをいとい、
あえてツボ足とした。
ズボズボ足を取られるが、
なんとか歩は進められる。
墓地の中では時折墓石が崩れたままの状態を目にする。
2018年の胆振東部地震で崩れ、
墓を守る者がいない墓石が、
放置されているのだろう。
墓地を過ぎてわずかな藪を越えると、
すぐ送電線の下に出て、
予想通り刈り分け道がスッキリと伸びていた。
それにのって一旦大きく下った。
そこで二本の林道と交差した。
そしてそれらは地形図にも表記されている。
地形図にはない小沢まで下った後は、
60mの急な登り返しだ。
一歩一歩登るほど背後に美しい風景が広がる。
「これは素晴らしい眺めじゃないか!」、
とひとりごと。
急登を終えて道なりに進むと、
突然錆びたガードレールが現れ、
広い車道に出た。
地形図で確認すると、
これが当初予定した道路だった。
ところがこの道路、
ストックの先でつついてみると、
カチカチと音がする。
舗装されているようだから、
単なる林道ではなく、
上部アンテナ群の管理用道路のようだ。
そこまでがそうだったように、
このあとも風景を遮るものはなく、
明るい空の下広い風景を楽しみながら歩いた。
やがて管理道路は終点の大きなアンテナ施設に突き当たり、
どうやらその裏に見える、
小高いところがピークのようだ。
管理道路から笹をかき分けてピークに上がると、
12時ちょうど、
二等三角点「巨稜威山」(コロイヤマ)。
雪が少ないので標石はすぐに見つかった。
木の間越しに苫小牧や、
太平洋の風景が見える。
二等三角点の眺望はいい。
下山も同ルートを下った。
とにかく色々見えて大変楽しい山だ。
正直なところその標高から、
眺望なぞたいして期待はしていなかった。
その山がいいか悪いかは、
本当に標高からは判断できないものだ。
先日の『剣淵』(三等三角点・121m)に続いて、
深く思い知らされた。
そしてこの山には人の気配が全く感じられない。
2021.1.17 『長官山』(254m) 目先を変えてオリジナルルート
17日(日)の朝は、
孫たちが起きてくる前に家を出た。
そしてこの日も近い山に登って、
早く帰宅するということで、
『長官山』に登った。
ただ、おもしろいルートを登ることにした。
Hirromiを迎えに行き、
馬追丘陵『長官山』へ。
Hiromiのインターネット環境は改善の兆しあり、
と言うことで一段落。
『長官山』の麓の「マオイゴルフ場」南西側より、
7時45分、スタート。
「マオイゴルフ場」は昨年、
所有者の長沼町と指定管理者の業者の間でトラブルとなり、
営業されなかった。
従って夏場に見下ろすゴルフ場の芝は、
草が伸びたり黄色く変色したりしていた。
しかし積雪期はそんな状態なぞ全く無関係で、
とにかく広い風景が素晴らしい。
スタートしてゴルフ場を縦断した際は、
空がどんよりとして暗く、
せっかくの美しい風景も台無しだった。
Hiromiに遠く見えている「文学台」を確認させ、
「あそこまで行ってみろ」と指示を出す。
ゴルフ場から樹林帯に入ると、
地形は単純とはいかず、
山歩きのセンスと経験が試される。
一度だけ方向を修正させ、
あとは口を出さずに着いていった。
ゴルフ場から一旦小沢に下り、
それを越えて針葉樹林に入った。
広い尾根で笹が少々うるさい部分もある。
それをHiromiは問題にすることなく、
ただただグイグイ登って行く。
トドマツの幹に古いヒグマの爪痕が残されていた。
馬追丘陵にヒグマはいない、
と思っている人が多いようだが、
ヒグマの行動範囲は半径50kmと聞く。
従って広い行動範囲の中で、
この一帯を通ることもあるのだろう。
時折こうした爪跡を目にする。
上空は時間の経過とともに、
だんだん晴れ渡り、
しまいには素晴らしい青空が広がった。
天気予報ではこの土日、
決して良い天気とは言っていなかったはずだ。
私は孫たちの来訪がメインだったので、
この週末の予報は気にしていなかった。
8時55分、青空の下「文学台」。
石狩平野を見下ろす。
Hiromiは肝心の尾根にのってしまうと、
その後のルートをそう間違えることはない。
ここからは遊歩道を歩いて、
木の間越しに見える『長官山』に向かう。
「長沼スキー場」から、
ツボ足で歩いてきた足跡が複数残っている。
9時10分、『長官山』。
誰かいるだろうと思っていたが、
この時点では誰もいなかった。
さて下山だが、一旦100mほど戻り、
送電線の鉄塔まで行く。
それから送電線下の刈り分け道を下った。
傾斜のある道だが、
スノーシューのアイゼンがよく利く。
そして刈り分け道の、
ほぼ中間まで下ったところで、
右に現れる古い作業道に入った。
針葉樹林が濃く、
なんとも薄暗い環境だ。
それを下って行くと、
左手の沢筋に向かって落ち込んでいる、
古い車がある。
見えている助手席のドアに、
「長沼町保健指導車」と書かれている。
町の「保健指導車」が、
いったいどういういきさつで、
ここでこんなことになったのか?
これはここを通るたびに目にしてきた光景だが、
いきさつは別としても、
何故処分されずに放置されたままなのか、
どうにも腑に落ちない。
そんな不思議なものを目にしたあとは、
突然ゴルフ場の陽の光の中に飛び出した。
スタート時点とは違い、
青空の下に広がった広い風景が、
実に雄大で美しい。
Hiromiも「広い景色はいいねえ!」。
最後にほとんど快晴の下の、
素晴らしい風景を目にできたことに感謝!
10時10分、駐車地。
孫たちが待つ我が家に向かって車を走らせた。
そして夕方Hiromiと反省会。
今週末もいい土日だった。
2021.1.16 『保呂加』(ほろか・143m) 丘の上の二等三角点へ
先週末は金曜日の夕方から、
日曜日の昼まで孫たちが来ていた。
それで山行の時間を捻出するのが大変だつた。
とりあえず土曜の朝Hiromiを迎えに行き、
短時間で登れてしかも、
気になっていた三角点ピークを目指すことにした。
「目指す」と言うほど大げさなものではないが・・・
千歳市泉郷の「のぶた温泉」から、
「グレート札幌CC」に向かう市道に入り、
ゴルフ場の正門を越えたところに、
ちょうどよい駐車地があつた。
そこを起点にすぐ笹薮に入る。
雪が少ない地域なので、
まだツボ足で歩ける。
それに短い距離なのですぐピークに達した。
ただ、ピーク一帯は広く平坦なので、
三角点標石を探すのに、
少々時間を要することとなった。
それを探しながらも周囲に目をやると、
木々の木の間越しに、
東と西の田園風景が見える。
さすが二等とあって見晴らしは良いようだ。
そしてようやく見つけた。
二等三角点「保呂加」。
山と言うより丘の上の三角点と言った感じだ。
標石を確認して即下山。
急ぎ孫たちの待つ我が家へと車を走らせた。
またこの日はHiromiも長いこと懸案だった、
劣悪インターネット環境の改善に動いた。
ちょうどよい時間ができて、
Hiromiもようやく重い腰を上げた。
帰宅してまた孫たちと遊ぶが、
めんこいけど疲れるのよねえ。
「孫は来てよし、帰ってよし」ってかぁ・・・
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