北海道の山野でとことん遊ぶ!!
I am Amigo!
2021.8.29 『本安平』(215m) 暑くなる前に藪漕ぎ訓練
昨日の朝ヨーグルトを食べて山へ出かけようとしたところ、
急に吐き気がしてトイレに飛び込んだ。
その後吐き気が止まらず、一日中寝たり吐いたりを繰り返した。
夜遅くまで吐いたあと就寝し、
今朝起きると吐き気は治まっていた。
昨日の朝食はヨーグルトしか食べていないので、
どうもそれが悪くなっていたようだ。
今日かかりつけ医で受診し、
吐き気どめをもらって飲みだしたが、
今もなおムカムカが止まらない。
日曜の朝は安平町追分の、
広い伐採地の中で目覚めた。
伐採地の風景はとにかく広くていい。
こういう風景は殺風景で嫌だ、
と言う人もいるだろう。
しかし私はとにかく広い風景を好む。
この日も気温が30℃くらいまで上がるとの予報に、
気温が低いうちに雨具着用で、
藪漕ぎをしてしまおうという計画。
これは前夜この伐採地に着いて決めたことだ。
伐採地の東奥からそのまま藪に入り、
二等三角点「本安平」を目指す。
「本安平」には複数回登っているが、
いずれもルートを変えた。
朝6時半過ぎに車中泊地をスタート。
歩いて伐採地の風景を楽しみ、
東端から藪に入った。
最初は背の高い雑草が生い茂っていた。
尾根筋には古い林道跡と思われる、
幅広の道筋がついていた。
雑草帯を抜けると笹原が続く。
笹もなかなかん密度が濃い。
時折Hiromiを前に立たせて、
藪漕ぎトレーニングとする。
Hiromiは自分の背丈を超えるような、
手ごわい藪でなければ嫌がらずに入って行く。
夜露が染み付いた雑草や笹は、
雨具着用の身を幾分冷やしてくれる。
それでも笹の丈が腰程度となると、
暑くて上は脱いでザックに収納した。
尾根筋は東から緩やかに、
南方向へと変わって行く。
そして再び東方向に変わろうとした時だ。
低く短い唸り声が聞こえた。
前を行くHiromiとの間隔が広がっていたので、
進路を一段上の尾根頭に上げるように指示。
ヒグマではないかもしれないが、
一応念の為に回避行動をとっておく。
少し前に登った穂別の「長峰」で、
同じように唸り声を上げて、
突進してきたアライグマがいた。
従ってアライグマだった可能性もある。
その後明確だが緩やかなピークを二つ越え、
二等三角点「本安平」。
私は5度目、Hiromiも3度目のピークだ。
下山は登路の尾根筋を少し戻り、
南側に下って林道に当てた。
この「安平北林道」は既に廃道となっている。
草にまみれた林道を下って行くと、
一箇所胆振東部地震の爪痕が見られる。
斜面の土ごと流された倒木が無残だ。
その後古いチェーンゲートを過ぎると、
間もなく右手に伐採地が現れ、
その中を駐車地に戻った。
青空の下の広い伐採地風景が、
またなんとも言えず素晴らしい!
一旦帰宅して夕方、
いつものようにHiromiと反省会。
それが終わってから、
翌朝まで12時間ほど水しか飲んでいなかった。
そして朝食のヨーグルトを食べ・・・
2021.8.28 『三角山』(むかわ町・282m) 美しき緑の林道を行く
この週末はまた「暑い」という予報に、
うんざりしながら、
むかわ町に向かった。
そこで予定した山への林道に、
「工事中」の案内板があった。
これは胆振東部地震の、
災害復旧工事が、
いまだ続いているものと推測され、
入るのをやめて、
そのままそこを立ち去った。
それから2ヵ所、
山への取り付き点を見に行ったが、
どうも落ちたかない要素があり、
その後この「三角山」に、
初めて登ってみることにした。
この辺りを通るたびに、
「そのうち登ろう」と思ってきた山だ。
厚真町からむかわ町に向かって車を走らせ、
「鵡川」に架かる「栄和橋」を渡る手前、
右手の舗装された小道に入る。
そして「似湾川」に架かる、
「兄後橋」を渡ると、
間もなく左手に狭い林道が現れる。
エゾシカの防護柵扉を開けて入る。
するとすぐ左折して、
小沢を渡ることになるので、
車をその先の広場に置いた。
9時45分、駐車地をスタート。
気温は既に27℃に達していた。
本州の方には笑われるかもしれないが、
とにかく暑いのよ!
小沢を渡って先に進むが、
この小沢は段差があり、
クロカン四駆でもなければ渡れない。
更にこの先は草が生い茂っている。
車が入ってくることはあり得ない。
そんな安心して歩ける林道はいい。
それを1kmも行かないうちに、
簡易的なゲートが現れた。
ここも先日の『主辺山』同様、
民有林であることがわかった。
面白いことに、
「焼き肉、ジンギスカン等禁止」、
との警告板が木につけられていた。
こんな警告を目にしたのは初めてだ。
こんな不便なところまでやって来て、
いったい誰が焼肉なんかするんだい?
嗅覚のするどいヒグマを呼び寄せることになるし。
ゲートを過ぎると、
林道の雰囲気が変わり、
急に美しくなった。
緑、緑、緑・・・
美しい緑の中を歩くのは楽しい。
しかし暑くて汗だくなのが不快だ。
荒れた林道は長い尾根筋に沿ってつけられていた。
樹木がなければ、
南側の風景を見ながら歩けるだろう。
Co.150で林道が尾根筋を離れ、
斜面をトラバースするように続くので、
林道を離れて尾根筋を進むことにした。
ところがいくらも進まないうちに、
突然作業道が現れた。
これは新しい作業道で、
まだつけられてから、
さほど時間が経過していない。
おまけに作業道は複雑に走りはするが、
こちらが進みたい方向に向かって、
忠実につけられていた。
そしてそれはとうとう、
『三角山』頂上部の直下まで続き、
そこで終点を迎えていた。
あとは急登を経て頂上へ。
Hiromiは変わらず元気だが、
私はもう暑くてヘロヘロだ。
いつものことだけどねえ。
11時20分、四等三等三角点「三角山」。
この山に取り付く前、
南側からこのピークを写真に収めておいたが、
その写真の通り、
東側がスッパリと切れ落ちていた。
ヘロヘロな上に、
空腹感もあったので昼食とした。
下山は登路のルートをそのま引き返した。
下山時も緑は美しく、
作業道との兼ね合いがいい場面もある。
ただところどころで現れる、
登り返しがきつくてねえ。
エゾシカの角を拾ったHiromiが、
それを持って帰ると言い、
しばらく持ち歩いていたが、
突然「バサッ!」っと笹原に投げ捨てた。
いらないなら最初から持たなきゃいいのによ!
12時50分、駐車地。
往復ちょうど8kmの行程だった。
駐車地の気温が30℃。
登る前は下山後もう一座、
と思っていたが疲れきって下りるともういや!
汗だくでかたずけを済ませ、
厚真町の「こぶしの湯」に向かった。
ところが入り口に貼り紙があり、
「厚真町在住者のみ入館可」。
緊急事態宣言下では致し方ない。
翌日も厚真町の山を予定していたが、
それはもう取りやめ、
追分の「ぬくもりの湯」に走り、
ゆっくり昼寝をした後、
ようやく汗を流した。
「ぬくもりの湯」だけはいつも裏切らない。
何度助けられたことか。
入浴後は追分旭地区の伐採地に移動し、
かんぱーいっ!
夕方になってようやく涼しくなり、
そよ吹く風が実に気持ちいい。
2021.8.27 『須部都山』(すべつやま・167m) うまくいかない日・・・
今朝家を出てまた当別町の「ふくろう湖」に向かった。
そして「ふくろう湖」を越えた時点で、
道々28号線から11号線に入った。
これを少し月形方面に向かって走ると、
左手に林道入口が現れる。
この林道を利用して、
「青山奥」(三等三角点・151m)に登る予定だった。
林道入口にわずかなスペースを確保して駐車。
チェーンゲートを越えると、
草に覆われた林道は前日草刈りがされたあとだった。
「これはラッキー!」と喜んで歩いて行くと、
200mほどで突然草刈りが終点を迎え、
その先は背丈以上のススキ、
その他の雑草が密生しているではないか。
林道は廃道でかなり時間が経過している様子。
すぐに断念した。
そこで代案は、と言うと、
同じ道々11号線を更に月形方面に走ると、
道々沿いの「須部都山」(四等三角点・)から入り、
尾根伝いで「慎」(しん・四等三角点・165m)まで行けそうだ。
この辺りは針葉樹林が多いので、
笹も薄い部分をつなげるのではないか?
すぐに移動するとよいところに駐車地も確保できた。
道々を少し歩いて地形図にない林道入口から藪に入った。
笹は少し煩わしいだけで、
すぐ最初のピークに達した。
四等三角点「須部都山」。
この後は予想通り針葉樹林が続き、
楽に歩いていける。
ただ、嫌なものが目につく。
不法投棄だ。
自分さえよければ、
という輩がこういう場所をわざわざ探し、
とんでもないゴミを捨てて行く。
どうしてそういう愚行を平然と為せるのか、
どう考えても理解できない。
重い気分で進んで行くと、
奥の樹林から大声が聞こえてきた。
中年と思われる男性と若者のやりとりだ。
「そっちはどうだーっ!?」、
「なんとかいけそうです!」。
と、次の瞬間、ウィーン!
バキバキーッ!!
チェンソーによる 伐採作業だ。
進退窮まった。
仕方がない。
伐採作業真っ最中の中に飛び込むわけには行かない。
しばし伐採の音に耳を傾けて退散した。
今日はついていなかった。
当初の山だけではなく、
代案をも退けられるということは、
今日は登っちゃいけないということだろうと判断し、
すぐ帰途に着き女房と昼食をともにした。
まあ、こんな日もあるさあ・・・
2021.8.26 『馬追』(うまおい・229m) 雨上がりの蒸し暑さの中で・・・
今週は火、水曜日と二日間仕事に行った。
しかし二日間フルに時間を使って、
こなすほどの仕事はなかった。
そして今日から月曜日まで休み。
来週も火、水曜日と二日間出勤の予定だ。
昨日一日中降り続いた雨が、
夜になっても止まず、
朝起きるとまだ降っていた。
それが8時頃家を出ようとすると、
なんとタイミングよく上がってくれた。
そんな中夕張に向かって車を走らせて行くと、
正面に見えてくる「馬追丘陵」が、
麓までスッポリとガスに覆われていた。
これじゃあどこに行っても同じだ、
ということで、
急きょ「馬追丘陵」を歩くことにした。
長沼町から国道274号線にのり、
三川方面に向かって走ると、
右に千歳方面へ向かう道々870号線が目に入る。
それを過ぎて1kmほど走ると、
左手に林道の入口が現れる。
入口から少し入ったところを駐車地とした。
100mほど歩くと「由仁林道」のゲートが現れた。
もうここを出入りする車両はないようだ。
そしてすぐ左手の木に「人口造林地」の表示版が見え、
それを目にして驚いた。
なんとそこには「昭和19年」と記されていた。
私が生まれる10年も前だ。
しかしこのことは後で更に驚きが・・・
ゲートから少し歩くと、
木材の集積場が現れた。
この風景が好きなんだよねえ。
丸太を林業独特の方法できっちりと積み上げている。
何とも気持ちの良い光景だ。
そして丸太の切断面には、
一本一本その直径が数字で書かれている。
木材を太さによって選別するためだろう。
ここの林道も割と直線的に伸び、
少しずつ高度を上げて行く。
そんな歩行中で次に目にしたものは、
ゲート横と同じく「人口造林地」の表示版だ。
そこには「昭和6年」と書かれていた。
昭和19年でも驚かされたのに、
これにはたまげてしまった!
昭和6年と言ったら、
もうとっくに亡くなってしまった、
私の母親が生まれた年だ。
つまり今から90年も前のこと。
その時からここでは林業が営まれていたのだ。
林業の歴史についてはよくわからないが、
その頃の林業と言ったら、
重機があるわけでもチェンソーがあったわけでもあるまい。
大変な労苦の末に大木を切り出し、
馬が大活躍の運搬であったろう。
そんなことを思い浮かべながら歩いた。
Co.210でピークの基部に到達し藪に入った。
雨のあとなので笹には雨水が残っていたものの、
今日は蒸し暑くて既にシャツが汗でびっしょり。
とても雨具を着用することはできない。
逆に下半身が雨水で冷やされて、
気持ちいいくらいだった。
そして三等三角点「馬追」。
この点名は「まおい」ではなく「うまおい」と読む。
去年もここに登って、
標石周りの笹刈りをしておいたが、
もう新しい笹に覆われていた。
下山はそのまま引き返したが、
木材集積場から「由仁林道」と交わる「三川古山横断林道」に入って、
しばらく歩いてみた。
しかしおもしろい林道ではなかったので、
500mほど歩いて引き返した。
ゲートを抜けたところには、
デントコーンの広大な畑が広がっていた。
2021.8.23 『戸礼府』(とれっぷ・158m) 「ふくろう湖」から三角点へ
当別町の「ふくろう湖」周辺には、
標高が低いものの、
数多くの三角点が点在している。
月曜日はその中の一つに登ってみた。
目指したのは「ふくろう湖」の、
北の端より入る林道を利用して登る「戸礼府」だ。
これに立つためには大まかに、
二つの林道を利用する案が浮かぶ。
一つは道々28号線を、
当別から青山に向かって走り、
「ふくろう湖」を横断する「望郷橋」手前から、
左の林道に入って行くもの。
そしてもう一つは道々を更に走り、
青山の旧市街地に入る直前で、
「当別川」に架けられた、
「開運橋」を渡ってすぐ左に入る林道を利用するもの。
どちらから入っても、
この林道は「ふくろう湖」の西岸に沿って続き、
つながっている。
今回は後者を利用してみることにした。
旧青山市街地に入る直前で、
「開運橋」を渡ってすぐ左に入ると、
河岸に広い空き地がある。
ここを駐車地として徒歩でスタートした。
この林道にゲートはないが、
周辺の風景も楽しみたいので歩く。
車がけっこう走っているらしい、
しっかりした林道を歩いて行く。
「当別川」の右岸に沿って伸びる林道は直線的で歩きやすい。
この日この林道を通る車は一台もなかった。
しかし腹立たしい不法投棄がまた目につく。
駐車地より約2km歩いて分岐が現れるが、
その手前に湖岸に下りていく道があったので、
これにのって下りてみた。
するとこの道が旧「長谷川の沢林道」であることがわかった。
湖岸は「ふくろう湖」の北の端で、
南に広く広がる湖を見渡せる。
ただこの日は曇り空で暗かった。
そして湖岸全体が泥臭かった。
湖岸を後にして林道に戻ると、
すぐに分岐となり、
これを右に入ると「長谷川の沢林道」の、
施錠されたゲートが現れた。
ゲート脇には「入林者名簿」が備えられているので、
きちんと記入してゲート内に入った。
ここからは進行方向が北向きとなるので、
「当別川右岸林道」とほぼ並行して進むことになる。
そしてこの「長谷川の沢林道」も直線的だ。
ゲートから約1km歩くと分岐となり、
右に支線林道が現れる。
これにのって1.5kmほど行くと、
先週三角点を発見できなかった、
「長谷峯」に至る。
今回はここで藪に入り尾根に取り付いた。
上空には送電線が走っている。
藪に入ると針葉樹林で、
薮が薄くこれは助かった。
そばには見たこともない白樺の巨木だ。
そして送電線を支える鉄塔が現れた。
鉄塔から送電線に沿って、
南方向に作業道ができていた。
鉄塔下からまた藪に入る。
間もなくピークらしき高みが見えるも、
樹林が切れた笹の中にある。
そこでできるだけ針葉樹林の中を歩き、
直近でピークを目指した。
わずかな距離だが密度の濃い笹に、
山ぶどうのツルが縦横に伸びまくって進めない。
ザックからタチバサミを取り出して切断しながら進む。
濃い笹の中で手こずりはしたが苔むした標石を発見。
三等三角点「戸礼府」。
標石を発見できてよかった。
ここも見つからなかったなら、
先週に続き同一山域で3連敗となるところだった。
林道に戻ってカップ麺の簡単な昼食を摂り、
また駐車地までの約3kmの林道を歩いた。
この日も暑くて途中着替えを行った。
暑いのはもうたくさんだ。
長袖シャツで歩けるように、
涼しくなってくれるといいんだが・・・
2021.8.22 『潮鼈』(うしおべつ・275m) 思いがけない感動が!
日曜の朝はむかわ町仁和の、
広大な伐採地で目覚めた。
一旦下がって涼しくなった気温が、
またぶり返したものの、
もう夜には冷たく感じる風が吹くようになり、
快適な車中泊ができる。
前夜は22時に就寝し、
よく眠ったはずなんだが、
朝起きるのはやはり辛い。
Hiromiなんか夕食後、
早い時間に歯磨きを終えて、
そのまま寝入ってしまったから、
12時間近く眠り続けたんじゃないだろうか?
コロナワクチン接種が、
身体に負担をかけたものか?
まあ、Hiromiの場合は、
これが車中泊のパターンだけどねえ。
草木が朝露で濡れているだろうから、
涼しく早い時間に雨具着用で登ってしまおう、
と思っていたが、
意外にも朝露はほんのわずかで、
衣服を濡らすことはなかった。
「潮鼈」には昨秋一人で登っている。
それで尾根筋の状況は頭に入っていた。
しかしそのときとは大きく変わる風景を目にすることに・・・
駐車地から立派な林道を少し歩き、
伐採後の藪に入った。
背後に広大な風景が広がっていく。
その後カラマツの樹林帯に入り、
笹をかき分けて進むが、
けっこう密度が濃くてうるさい。
そこに名前は知らないが、
やたらと衣服に種を押し付けてくる植物が自生し、
これが不快なんだわ。
衣服についた種は簡単に取れない。
ひと粒ずつをむしるように取らなければならない。
取ったところには汁が残り、
洗濯するとその部分が黒ずむ。
ああ嫌だ!
カラマツの樹林の中で、
地形図に記された「239m標高点」の少し手前から、
笹の背が低くなって歩きやすくなる。
そして「239mピーク」に上がって驚いた。
その向こうの樹林帯が広く伐採されて、
南から西にかけての風景が欲しいままだ。
昨秋登ったときは全てが樹林の中にあった。
現在の植生を見ると、
冬の間に伐採、木材搬出が完了したようだ。
この緑一色の風景には、
Hiromiとうっとり見入ってしまった。
そしてHiromiが言う、
「今日ここに登ってよかったね!」。
本当にその通りだ。
「山は回数じゃない」と言った人間がいた。
しかし回数を重ね、
どんな山でもバカにせず、
コツコツ登り続けているからこそ、
こういう風景に巡り会える。
しばらく美しい風景を眺めながら歩き、
再び樹林に入って尾根筋を進むと、
先を歩いていたHiromiが、
「あった!」。
二等三角点「潮鼈」。
目立つことのない、
樹林に覆われた中の、
さりげないピークだ。
その直前の広大な風景とのギャップがいい。
このピークと西に位置する「敏技沢」(「ぴんぎざわ・四等)を、
いつか尾根歩きで結んでみようと思っている。
たかが里山だが、
その里山でさえ思いがどんどん広がって行く。
Hiromiと大変豊かな気持ちで下山し、
ゆっくりと帰途に着いた。
そして夕方はいつもの反省会!
2021.8.21 『主辺山』(しゅぺやま・277m) 林道をつないで見晴らしの良いピークへ
平取町には地形図に大きく山名が記された、
『主辺山』(しゅべやま・241m)がある。
位置は幌毛志と長知内の中間に位置する、
沙流川に架かる「幌毛志橋」を渡ったところだ。
これには四等三角点が設置されており、
その点名は「主辺峠」となっている。
これに対しその西約2kmのところに設置された、
三角点ピークの点名が、
これも「主辺山」となっている。
但し読み方は「しゅぺやま」だ。
またこちらは山名がなく点名だけが付けられている。
今回この点名のみの、
「主辺山」に登ってみることにした。
ルートは荷負地区と貫気別地区から、
それぞれ林道が続いているようなので、
貫気別地区の方を利用して入山する。
土曜の朝Hiromiを迎えに行き、
夕張経由で平取に向かった。
Hiromiは18日に一回目のコロナワクチンを接種したので、
あまり激しい運動をしてはいけないと思っている。
平取町貫気別地区の林道入口そばに、
適当な駐車スペースを確保できた。
そして10時ちょうどにスタート。
林道入口には簡易的なゲートが設置されており、
「立ち入り禁止」とあった。
ゲートをくぐって入っていく。
すると間もなく、
車両の通行は困難ということになった。
あっという間に荒れて、
雑草が路面全体を覆う。
しかし林道としての風景がいい。
そして地形図にはない作業道が、
次から次へと現れる。
そんな分岐が、
いったいいくつ現れただろう?
紙地図だけでは判断できない分岐ばかりだ。
正直なところ、
ここをまともに踏破するためには、
GPSの力を借りる他ない。
何しろ主となる林道も、
支線林道も全て笹や雑草に覆われて、
全く区別がつかない。
更に気温が高く、
アップダウンもけっこう激しい。
暑い中での日陰が助かるが、
やはり辛くてヘロヘロ。
Hiromiは相変わらず元気だが、
コロナの予防接種直後なので、
極力心拍数を上げぬよう歩くことを指示する。
笹原の林道が尾根に沿って伸びていくが、
1ヵ所伐採地を通った。
伐採他の風景は素晴らしい。
そしてそんな風景を過ぎると、
もう古い林道なのか、
あるいはただの尾根筋なのか、
全くわからなくなった。
弧を描くように歩く尾根筋を下り出すと、
これがどこまでも下っていくイメージで、
ヘロヘロな中復路のことを思うと憂鬱になる。
そして下りきると、
地形図上の破線林道となり、
これは期待することなく、
藪こぎで登ることを想定していた。
ところが破線どころか、
柔らかい部分には、
採石が敷き詰められた林道だった。
地形図にはない方向から上がってきていた。
これを登っていくと、
背後に北の風景が広がっていく。
ピークはもうほんの先だ。
すると突然前方が明るくなり、
突然伐採地に飛び出した。
これにはHiromiともども驚いた。
見晴らしのよい中をわずかに登り、
12時ちょうど、三等三角点「主辺山」。
ピークからは東から南にかけての風景が、
好天の中ですっきり見えている。
その中にはこれまで登ってきたピークや、
いまだ未踏のピークもある。
まさかそんな展望なぞ、
全く期待していなかった。
この日もここに登って本当に良かった、
と納得できた瞬間だ。
復路はまたアップダウンを越えて行く。
これが私には辛くてねえ。
Hiromiは「これが何かぁ・・・」、
的にどんどんアップダウンを越えて行く。
しかし、復路でも感じたが、
もはや林道とは言えない林道だが、
歩く分には楽しく飽きの来ない行程だ。
楽しい行程を終えて、
14時ちょうど、駐車地。
くたびれたけれど、
面白い往復10kmの山旅だったねえ~
汗を流しに「平取温泉」に向かい、
むかわ町で車中泊地に入り、
素晴らしい環境の中で、
冷たいビールを思い切り喉に流し込んだ!
う、うめーっ!!
2021.8.19 『長谷峯』(162m)~『青山界』(あおやまさかえ・256m) 長い林道を歩いてみたれど・・・
昨日は林道で二つの三角点をつなぐことにし、
朝当別町青山に向かった。
道々11号線を青山から厚田方面にに走り、
峠の頂上付近左に林道の入口がある。
そこに到着して、
この辺りは道有林(北海道)であることを知った。
到着寸前までこの山間では、
雨が降り続いていた。
到着とほとんど同時に上がってくれてよかった。
この林道入口から入山し、
直線的に南下する林道を、
ほぼ4km歩いて「長谷峯」を目指す。
そして引き返して別の支線に入り、
「青山界」に立つ計画だ。
9時45分、林道チェーンゲート前を駐車地としてスタート。
ゲートで閉ざされた林道だが、
クロカン四駆でもなければ走行不可能だ。
従ってここに車が最後に入ったのは、
いったいいつのことなのか、
全くその痕跡が残っていない。
しかし路面には結構砕石が敷き詰められていて、
スパイク長靴の薄いソール裏から、
砕石の突起部分が突き上げてくる。
これは不快だが、
雨水を大量に含んだ草だらけの路面は、
長靴を冷やしてくれて心地よい。
また、車が走らなくなって久しい林道は、
なかなか野性味があり、
登山道を歩いているような感覚だ。
歩き始めて約3kmで、
北電の送電線下を通過した。
ここは送電線が低く垂れ下がり、
手が届きそうでちょっと怖い気がする。
ただ、送電線沿いに見える北側の風景がいい。
送電線下をくぐって更に直線的に進むと、
約1kmで地形図上の「長谷峯」。
地形図では林道のすぐ脇に、
三角点が記されているのだが、
これが見つからない。
しばらく粘ってみたがダメで、
結局あきらめた。
とりあえず11時05分、四等三角点「長谷峯」。
すぐに引き返す。
変化の少ない林道歩きだが、
途中で『神居尻山』を間近に望めるポイントがあった。
ほとんど遠望が利かない中にあると、
このポイントは貴重だった。
単調な林道を歩いていると、
頭の中で色々なことが駆け巡る。
そのとき何を考えていたのか、
思い出すことはできないが、
私は何かの考えに没頭し、
気がついた時には記憶にないところを歩いていた。
「こんなに長い直線路は記憶にない」、
と感じて位置を確認すると、
なんと無意識のうちに林道分岐で正しい方に入り、
目指す「青山界」を通り過ぎて、
1kmも歩いてしまっていた。
ひぇ~っ!!
いったい何に没頭していたのだろう?
1km引き返して林道脇の高みに上がった。
濃い笹の中で標石を探しだが、
これもまた見つからない。
三角点を示す標木と思われるものは、
無造作に転がっているのだが、
肝心の標石はとうとう見つけられなかった。
ただこのピークからは、
木々の間ではあるが、
東から南にかけての展望が楽しめ、
これは意外だった。
とにもかくにも、
13時05分、三等三角点「青山界」。
「青山界」から林道入口までは1.5kmほど。
この日は目指した三角点を、
二つとも見つけられなかった。
二連敗という嫌な印象が残ったまま下り、
13時30分、駐車地。
なんか気分がわるいねえ。
また必ず探しに行くぞ!
2021.8.18 『上幌倉』(かみほろくら・429m) 雨の中の急ぎ働き
昨日の朝、赤平市赤間地区で目覚めると、
既にポツポツと雨が降り出していた。
前夜の予報ではもう少しあとで降り出すはずだったが・・・
いずれにしても雨は次第に強くなる予報なので、
朝パッと登って帰ることにした。
二泊の準備をして出かけたんだけどねえ。
赤平市西豊里から林道に入り、
雨が降っているので220mまで車を上げた。
そしてスパイク長靴に雨具着用でスタート。
気温は17℃でいい感じだ。
この山には昨年Hiromiと訪れたことがある。
しかしHiromiが草に被れた直後だったので、
藪の手前でリタイアした。
もう古くなった林道を登って行く。
斜度があるためグイグイ高度を上げ、
背後には雨に煙る赤平市の風景が広がる。
330mで伐採地に出た。
前回はここまでだった。
伐採地からは滝川市方面が望まれるが、
この日は雨模様なのではっきりしない。
伐採地を越えると新たな作業道が開削されていた。
伐採はまだ上部へと続けるらしい。
そして作業道が切れて藪へ。
最初は笹が激しく諦めかけたが、
戻って位置をずらしてみると、
いくらか薄くなったので再び突入。
するといくらも進まないうちに、
ポッコリと作業道に出た。
整備された立派な作業道だ。
これはいったいどこから入り、
どこへ抜けていくのだ?
作業道と交差して再び藪へ。
しかしこれもわずかな距離で、
ピーク付近に上がった。
あとは三角点を探すだけだが、
すごいイタドリの海だ。
雨に濡れたイタドリをかき分けていくと、
突然前が開けて大きな反射板が現れた。
これは予期していなかった。
急に広くなった中で標石を探す。
これがなかなか見つからなくてねえ。
探す範囲を間違っていた。
それに雨の中で鬱陶しくて、
焦って結論を出そうとしていた。
そんな状況の中、
三角点標石は反射板の裏側にあった。
三等三角点「上幌倉」。
気になっていた三角点に立ててよかった。
あとは雨が降りしきる中を淡々と下る。
伐採地から見る雨の中の遠景も、
幻想的でなかなかいいものだ。
しかし駐車地に着いてからが大変だった。
藪漕ぎで汚れた衣類の処理に、
伐採地を歩いたスパイク長靴の粘土落とし。
しかもその作業を、
雨の中でやらなければならないという不快さ。
だから雨降りは嫌なんだよねえ・・・
早い時間だったが迷わず帰途に着き、
昼前には自宅に帰り着いた。
ホッ・・・
2021.8.17 『御料山』(ごりょうやま・622m) 林道で高度を稼いで藪へ!
先々週から続いた11連休を終え、
月曜日に出勤したが、
やはり仕事はなく、
顔合わせ程度で終わってしまった。
そして火曜日から一週間、
また休みが続くこととなった。
昨日の朝家を出て、
上砂川町に向かった。
この日は未踏の『御料山』に登ってみることにした。
この山に登るにあたって、
考えたルートは二案。
一案は「上砂川スキー場」の斜面を登るルート。
私はスキー場を登るのが好きなので、
まずこのルートを確認することにし、
スキー場に行ってみた。
しかし斜面は背の高い雑草に覆われて、
とても入っていく気にはなれなかった。
それで第二案へ。
これは道々奈井江~上砂川線を、
奈井江方向に走り、
「上砂川トンネル」を抜け、
500mほど走った左手から入る林道を利用するもの。
林道の入口には広場があったので、
ここを駐車地とした。
10時20分、駐車地をスタート。
すぐ林道入口で、
チェーンゲートを越えた。
林道は草付きで、
既に車が走行している痕跡はない。
広葉樹が多い中を歩いていくと、
ヒグマのフンが結構落ちている。
ただ古いものばかりだ。
そして植生が針葉樹に変わると、
トドマツの幹に、
ヒグマが登った爪痕があちこちに見られる。
ヒグマの影がなかなか濃いところだ。
蛇行して伸びる林道を、
約3km歩いて11時40分、
Co.400で藪に入った。
そこから笹漕ぎを覚悟していたのだが、
針葉樹林が発達していて助かった。
藪が薄く快適だ。
ただ足下が不安定なので、
ピッケルを出して支えながら登行する。
急登の連続でグイグイ高度が上がる。
しかしそんな快適さが、
いつまでも続くはずはなく、
Co.500からは笹藪となった。
極力笹が薄い部分を選び、
ゆっくり登っていく。
そして12時25分、
Co.580で南北に連なる稜線上へ。
すると更に笹が濃くなった。
ここからは東側に未踏の『辺毛山』が、
すぐ近い距離に見えていた。
一歩一歩笹をかき分けて進むと、
明らかにピークと思われる高みが見えてきた。
12時40分、『御料山』(三等三角点:御料境)。
「やけに飛び出て形の悪い標石だなあ」、
と思いながら笹を刈る。
そしてその上に座って、
カップ麺を食べようと、
地面に目を落とした途端、
目の前に地面からわずかに頭をもたげた、
本当の標石が目に入った。
いやはや、おかしいと思ったんだよねえ。
下山は同ルートをたどった。
別の尾根を下ってみたかったが、
ピンテの回収作業が残っていた。
ここでピンテを付けたことを後悔した。
それにしても、
登りに対して下りは楽なものだ。
林道に下りてヘルメットを取ると、
「ホッ・・・」。
この日は暑かった。
林道を下りながら、
振り返り振り返り、
木々の間から見えるピークを確認する。
14時45分、駐車地。
この後隣の歌志内市で、
「チロルの湯」に浸かり、
赤平市に移動して、
冷たいビールを、
乾いた喉に流し込んだ。
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