東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015053002000137.html)。
「「十年先か千年先かは分からないが、巨大噴火は起こりうる」と専門家は指摘する▼であるのに、原子力規制委員会は先日、九州電力川内(せんだい)原発の再稼働のための審査を終えた。大噴火にどう対処するか具体策は講じられていないが、「稼働している間には起きないだろう」と判断してのことという▼「だろう」で済ましていい問題なのか。少なからぬ地球科学者が「日本列島は大地動乱の時代に入ったのではないか」と警鐘を鳴らしているのに、耳をふさいでいるのだろうか」。
市民の命を危険にさらしてでも核発電を再開したいとい。愚者としか言えない。田中俊一委員長をはじめとした、耳をふさぐ原子力「ムラ寄生」委員会の委員、そして、九電をはじめとした電力会社やアベ様をはじめとした自公議員。そんな皆さんに聞いてみたいのだけれども、川内原発近辺で、「火山の巨大噴火時の緊急核燃料輸送に何時間、何日間」?
『●火山の巨大噴火時の緊急核燃料輸送に
何時間、何日間? 答えは「2年以上」!』
『●原子力「ムラ寄生」委員会の机上の空論:
「大幅に下回」るように計算すれば下回る』
『●東京電力原発人災での「想定不適当事故」を
想定しなかった教訓が全く活かされていない』
『●原子力「ムラ寄生」員会ではなく、
「風船爆弾」が語ることにこそ真実はある ~川内原発再稼働問題~』
『●「今後の運転期間はせいぜい三十年間。
その間の噴火はないだろう」との推測下、川内原発規準OK』
『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~』
『●あの原子力「寄生」委員会にさえ
「計画が現実的ではない」「見通しが甘い」と“ダメ出し”再稼働計画?』
『●鹿児島地裁に川内原発再稼働差し止めを却下されてしまった・・・
判決に東京新聞も毎日新聞もダメ出し』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015053002000137.html】
【コラム】
筆洗
2015年5月30日
ムンクの名画「叫び」で、両耳をふさぎ、口を大きく開けた人物の背後に広がるのは、異様なまでに赤い空だ。彼は、日記にこう記したという。<私は二人の友と道を歩いていた。太陽が沈んでいった。空は突然、血のような赤で染まり…私は、自然を貫く叫びを聞いた>▼そんな不気味な夕焼けは、画家の心象風景だけのものではなかった。それは火山の噴火によるものだったという説を米国の研究者が十二年前に発表している▼一八八三年にインドネシアのクラカタウ島で大噴火が起きた。拡散した噴煙は長期にわたり世界各地に異常気象をもたらし、日本も凶作に襲われた。欧州の夕空を血のように染めたのも、微細な火山灰の仕業だったというのだ▼巨大噴火の影響はかくも広範に及ぶものだが、南九州も何度も巨大噴火に襲われた火山地帯であり、「十年先か千年先かは分からないが、巨大噴火は起こりうる」と専門家は指摘する▼であるのに、原子力規制委員会は先日、九州電力川内(せんだい)原発の再稼働のための審査を終えた。大噴火にどう対処するか具体策は講じられていないが、「稼働している間には起きないだろう」と判断してのことという▼「だろう」で済ましていい問題なのか。少なからぬ地球科学者が「日本列島は大地動乱の時代に入ったのではないか」と警鐘を鳴らしているのに、耳をふさいでいるのだろうか。
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