エリクソンの小部屋

エリクソンの著作の私訳を載せたいと思います。また、心理学やカウンセリングをベースに、社会や世相なども話題にします。

あらゆるものは、自然の力や神の意思で生かされている

2015-03-02 12:17:00 | エリクソンの発達臨床心理

 小さな演奏家のビブラートも素敵です。

 The Sense of Wonder 『不思議を感じる心』から p90の最後の行途中から。

 

 

 

 

 

そのビブラートを辿っていくと、薄緑のちいさな生き者に出会います。それには、月の光みたいに、白くて薄っぺらな羽根があります。あるいは、何処か庭の径から、陽気で、リズムのある鳴き声が聴こえてきます。それは、気さくで温もりのある音色で、まるで炉辺でバチバチする火やら、猫がのどをゴロゴロさせるみたいです。懐中電灯で足元を照らせば、黒いオケラが一匹、草場のねぐらに逃げるのが見付かりますよ。

 

 

 

 

 スズムシだって、演奏家。オケラだって、生きている。いのちの塊です。人間もいのち。オケラもいのち。

 「あらゆるものは、自然の力や神の意思で生かされている」。まど・みちおさんの言葉です。

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合理的に自分を確かにする道

2015-03-02 10:19:32 | アイデンティティの根源

 

 一部しか知らないから、もっと知りたいと思う。一部しか知らないから、人の話に耳を傾ける。

 Young Man Luther 『青年ルター』のp185の下から12行目途中から。

 

 

 

 

 

ここからは、サーティチュード・コンジェクチュラエ、「推測に基づく確信」しか出てきません。しかし、ともかく、聖トマスは、能動的で合理的な推測の出来る部分を確保したわけですね。その推測ができる部分は、以前にあっては、信頼と希望の場でしかなかった訳です。この哲学において、人は考える葦として、新しい自分を確かにする、すなわち、「理論家」として自分を確かにする道を手にしました。したがって、私どもは、トマス・アクィナスの神学は、「合理的に自分を確かにする道」を中心に置いていると言えるかもしれません。その自分を確かにする道は、理性によって理解した神の秩序によって価値アリとされる道なんですね。

 

 

 

 

 トマス・アクィナスは合理的な理性を重視し、その分人間に自由があることを示したようですね。それは、その自由を用いて合理的判断をすることで、自分を確かにする道だった、とエリクソンは教えてくれています。

 

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「日本を、取り戻す。」のウソ

2015-03-02 07:12:00 | エリクソンの発達臨床心理

 

 IS(イスラム国)による日本人拘束と殺害事件は、非常に残念な事件でした。2人の日本市民と1人のヨルダン軍人と1人の死刑囚がなくなったからです。また、日本人の人質を、取り戻す、ということができなかったからでもあります。

 あれあれ、「日本を、取り戻す。」が安倍晋三政権のキャッチコピーではなかったですか? 昨年暮れの総選挙の際に、盛んにメディアで、安倍晋三首相言っていましたし、上記のポスターは今でも、ご近所の自民党支持者宅などに貼ってありますもんね。 “日本人を取り戻す“ こともできないのに、「日本を、取り戻す。」なんぞと、言えるのでしょうか? 安倍晋三首相が強調する「日本を、取り戻す。」の日本には、日本人は存在しないのでしょうか?

 やっぱり、「日本を、取り戻す。」はウソ ですね。

 後藤さんらがIS(イスラム国)に拘束され、身代金要求のメールを家族が受け取っていることは、早い段階で安倍晋三首相も知っていた。また、朝日新聞(2.24, 2015  12版▲, 36面)によれは、安倍晋三首相も、後藤夫人に面会してもいると言います。それなのに、IS対応は、当初は家族任せでしたし、「殺すぞ」の映像がインターネット上に投稿され、身代金請求が家族に対するものから、政府に対するものへと変わった後も、外国の政府任せでした。本気ではない、という印象を持つのは、私だけでしょうか? ダッカ日航機ハイジャック事件の時の福田越夫首相の対応(1人の命は、地球よりも重い…)とは、対照的に、安倍晋三首相の対応は、人質になった日本人とその家族にとって、他人事だった。

 日本人を大事にできない、日本人を守れない、のに、「日本を、取り戻す」とウソを言い続ける安倍首相政権には、1秒でも早くご退場いただきたい。

 

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