脳脊髄液減少症患者のつぶやき、「とりあえず、生きてみよか・・・。」

過去から現在へ、脳脊髄液減少症、体験克服記。

あけび

2007年10月09日 | 小さな幸せ
先日秋の味覚「あけび」を、
近くの直売所で見つけました。

一皿しか売っていなかったので、
地元の農家の人が自分の山か庭先で採った、
貴重な「あけび」かもしれないと思いました。

秋の貴重な味覚に1年ぶりに再会しました。

見たとたん、まるで宝石を見つけたような気持ちになり、
わくわくして、さっそく買ってしまいました。

小さいのも含め8個くらいついていて400円でした。

昨年は家族に気晴らしにスーパーに連れていってもらった時、
目の覚めるような美しい紫色のあけびを見つけ、
あまりの美しさにひと目ぼれして買いました。
スーパーではもっと高かった気がします。

たしか2個で同じ位の値段だったような・・・

買った数が少なかったこともあって、
昨年は味を楽しむより、見て楽しみました。

あけびの美しさを絵に描きたくなって、
描きかけたまま、不調で未完成のままになり、UPできませんでした。

昨年は味より、美しい紫色に感動してました。

あれから、はや一年たったとは・・・・。

今年手に入れた「あけび」は
見た目は決して美しくはありませんが、
採ってくださった
地元の人の暖かさが伝わる感じがする実です。

家に帰ってから、
山と自然の秋の恵みと、採って届けてくださった方に感謝しながら、
スプーンですくって、まずは一口味わいました。

口にひろがる天然のあまさ・・・・

完熟のあけびは、
山の天然の甘いクリーム菓子のようです。

お砂糖菓子のような、
シンプルなクセのない甘さと、
葛湯のような色となめらかな口当たり。
スイカの甘さのような、サラッとした甘さ。

こういう微妙な味わいの、
素朴な甘さを感じわけられるようになったということは
私の脳脊髄液減少症による味覚障害も、回復しつつあるのかもしれません。

でも、調子の悪い時には、今も味覚がにぶくなることもあります。
この夏に、不調の時、クッキーの味がわかりませんでしたから。

脳が置かれた環境がいい状態で、脳が健康で元気で初めて
味覚も研ぎすまされ、感じわけが可能なのだとあたためて思います。

あけびは種があって食べづらいと、家族は嫌い、
今回は私が一人占めできました。

前住んでいた家には、あけびの木があったのですが、
完熟するころになると、
どこからともなく野生のサルがやって来て
全部食べられてしまいました。
そんな秋の思い出のある「あけび」です。

あけびを食べながら、昨年の今ごろの自分をも思い出します。

昨年に比べ、体調のいい日には、
危なっかしい運転ながら自力で短時間なら外出して、
少しの買い物ならできるようにもなり、行動範囲は確かに広がりました。

しかし、苦しい症状は消えません。
どうやら、まだ脳脊髄液漏れがあるようです。

脳脊髄液減少症の回復への道のりはまだまだ遠そうですが、
こうした、四季の自然の恵みに励まされながら、

小さな幸せを見つけて味わいながら、

たとえ症状がなかなか消えなくても、
たとえ再発しても、

せっかく「脳脊髄液漏れ」という原因判明の日まで
苦しい症状を抱えながら生き延びてきたのですから

これからも苦しくても淡々と耐え抜いて、
生き抜こうと思っています。




コメント (43)
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