取材を受けてくださった患者さん、ありがとうございます。
脳脊髄液減少症のこどもの患者さんのお母さんが、
声を上げることはあっても、
10代のお子さん自らが、ご自分の体験を語り、実名で訴えてくださる例はとても少ない。
みな、お母さんともども、黙ってしまうことが多いのに、
出てくださっても、仮名が多いのに、
なんと勇気があることか・・・。
やはり、実名で、体験を語ることは、信ぴょう性があるし、
説得力があります。
よくぞ、取材を受けてくださいました。
ありがとうございます。
最近の脳脊髄液減少症の患者さんでは体験せずにすんだ、
長期見逃された患者ならではのつらかった日々が、この記事からは伝わってきます。
本当に記事のとおりです。
この病は、事故からすぐに診断治療にたどりつける人ばかりではないのです。
何年も何年も、原因がわからず、さまよっている人たちが、まだまだたくさん潜在しているはずなんです。
だから、その人たちに伝えなければならないんです。
あなたのその原因不明の体調不良、発熱、その激しいだるさ、その全身の痛み、
「脳脊髄液減少症を一度でも疑ったことありますか」って・・・。
問いかけて、
気づかせてあげなければならないんです。
それが私たちの役目だと思います。
脳脊髄液減少症は、精神も体も不調になるから、精神科や内科を転々とするし、
ホルモンの中枢の司令塔の脳がおかしくなるから
ホルモン数値もおかしくなるし、
全身が激しく痛むし、高次脳機能障害はでるし、
体温調節がおかしくなるから、一見感染症にかかったかと誤解されるような発熱が続くし、
皮膚病かと思われる症状や、もともとあったアレルギー反応がものすごくひどくなったり、
ぜんそくのような気道の狭窄、呼吸困難、心臓発作のような不整脈や、激しい頻脈、除脈、
全身の激しいだるさ、痛み、
とにかく、ありとあらゆる症状がでるんです。
だから、
その症状から、「外傷性の脳脊髄液減少症」なんて、普通の人にはぜんぜん思いつかないんです。
まして、
医師もしらないし、考えもしないし、患者が指摘しても、
そんなことあなたの症状から考えられないって、否定されちゃうんですから・・・・・
とにかく気づきにくいんです。
とにかく他の病名とまぎらわしい症状がでるんです。
原因は髄液漏れや髄液の減少による脳の不調なんです。
脳が不調になれば、どんな症状が出たっておかしくないのに、
現代医学が専門化され、縦割りになったせいで、
総合診療が軽んじられた結果、脳脊髄液減少症みたいな多彩な症状が出る病は、症状ごとに
各科をたらいまわしにされるんです。
脳脊髄液減少症の症状を、各診療科ごとにわけてバラバラに見たって、それが何を意味するのか
わかるわけがありません。
症状ごと、たまたま出た異常数値ばかりに、医師は目を奪われて、
その大元の脳に、なにか起こっていることには、気づけないんです。
症状からはおもいつかない、気づきもしない。
それがこの病の本当の恐ろしさ。
普通の病と違って、なかなか真の病名にたどりつけず、
脳脊髄液減少症の症状ごとに、さまざまな病名がつけられて誤診されたり、
あるいは異常なしとほうりだされたり、
精神科にまわされて、抗精神薬の薬漬けになったりす。
そうこうしているうちに、悪化させてしまう、
病名の認知度がひくく、気づきもできない、
それが
脳脊髄液減少症の、もっとも恐ろしいところ。
事故から、すぐ、脳脊髄液減少症の病名にたどりついた人たちは、
たとえ今症状に苦しんでいたとしても、
まだ幸運な方なんです。
昔の交通事故被害者と違って、
最近の交通事故での脳脊髄液減少症の患者さんは、
ある程度は、社会に外傷性脳脊髄液減少症の認知が進んできたから。
私たちのように、
長期間、医師や家族に相手にされなかったり、冷笑されたり、
仮病扱い、怠けもの扱いされないだけでも、
今は比較的也早く、
温かく医療や、家族に支えられるだけでも、
それだけでも、
ものすごく精神的に楽なはずです。