2020年、新型コロナウイルス感染症が蔓延し、人々が今までになく危機感を持って過ごしています。
世間も国も自治体も、新型コロナウイルス感染症対策に必死に取り組んでいます。
私が今年思ったことは、
「自分に関係がある、自分にも感染する可能性がある」と思う疾患には人々も強い関心を示し、必死に勉強し、対策を考え、対処するけれど、
「自分には関係ない」と思う疾患、たとえば(脳脊髄液減少症とか)には、「興味がないんだな」ってこと。
でもね、実は、脳脊髄液減少症は、新型コロナウイルス感染症なんかよりもはるか昔から、人類を人知れず苦しめてきて、
時には命や人生を奪ってきたであろうことに、いまだに世間の人達は気づいていないと、私は思うのです。
新型コロナウイルス感染症に、国も県も、市も目が向いているうちは、とてもとても脳脊髄液減少症になんか興味関心を持つ人はいないでしょう。
これで、しばらく、また脳脊髄液減少症には世間の目は10年ぐらい向かず、無関心が続くんだろうなと思いました。
私は、新型コロナウイルスに感染したことはないから、脳脊髄液減少症と新型コロナウイルス感染症のどちらかが自分の中でつらいか、比べられないけれど、
もしかして脳脊髄液減少症の方が総合的に見て、深刻なんじゃないかなな、と思っています。
新型コロナウイルス感染症になったけれど、
医療に救われ退院した人たちの体験談を聞くと、症状のつらさが医師にも理解されず、なかなか検査にも治療にも至れないその期間が、長くても2週間とか、そんなものだけど、
脳脊髄液減少症は、診断治療に至るまで、数か月はもちろん、数年にわたることもある。
新型コロナウイルス感染症よりも、脳脊髄液減少症の方が、はるかに長く、患者の苦しみも大きいと感じました。
新型コロナウイルス感染は多くの人の命を奪うけど、脳脊髄液減少症は人の命をそんなに奪うことはないでしょう?、
だから脳脊髄液減少症なんてたいしたことはないのよ、新型コロナウイルス感染症の方が、はるかに深刻だよ、と言われそうだけど、それは違うと私は思うのです。
脳脊髄液減少症で突然死とか、周囲の無理解とか自殺とかで亡くなっていても、亡くなった人を「髄液漏れがあったかどうか?」なんて検査していないんだから、
脳脊髄液減少症でも直接的間接的に亡くなっている人たちは実は数多く潜在している気がするのです。
新型コロナウイルス感染症で亡くなった人よりも、脳脊髄液減少症が原因で、直接、間接的に、心と体の不調をきたし、結果的に命を失った人も、実はたくさん今までにいたと想しています。
こうして、生き残った人しか、その思いを発信することができないのです。
本当の病の恐ろしさ怖さを知っているのは、その疾患になったけど、幸い助かった人ではなく、その疾患で命を落とした人だと私は思うのです。
脳脊髄液減少症が、世界中に、もっと「自分事」して興味関心を持ってもらえる日は、いつになるのでしょうか?