29.02.21 水 草 No.1442
大阪南部の住吉川下流域に水深の深い釣り池がありました。
管理人の目を盗んでその池で泳ぐのは、当時近隣の中学生にとっては実にスリルが
あって楽しいものでした。 池の底から昆布のような水草が生い茂った場所があっ
て、その場所は危険だということで誰も近づきませんでしたが、おっちょこちょいの
私はある時その区域に泳いで行って、その水草に手足をまといつかれて溺れそうにな
りました。
そこで慌ててじたばた動くと、きっと水草が手足に絡みついて溺れ死んでいたかもし
れません。 それはそれでよかったのかもしれませんが、瞬時の判断で「動かない」
ことが安全と思い。 顔だけ上に向けて息を吸い、しばらくじっと動かない姿勢を
取ったところ、やがて水草は手足から離れて行ったので、ゆっくりゆっくりと平泳ぎ
で危険区域を脱出し、一命をとりとめたのです。
「注意一秒・ケガ一生」という交通標語がありますが、「注意一生・ケガ一瞬」とい
うこともあります。
今の世の中って、まさに私が子供の時に体験したような危険はいっぱい、下手に狼狽
するととんでもないリスクにさらされる場合があります。
正確な情報と適正な判断が求められます。