29.02.25 冬 眠 NO.1446
食物が激減して生命が危険な状態にさらされることを知る、ある種の動物たちには
「冬眠」という生物学的な知恵があります。
人間だって冬の間なにもできなかった東北地方の豪雪地帯の農家では、冬の間に消費
する薪などを夏の間に取って置き、それを使って冬をしのぎ、冬の間は室内で藁草履
を作ったり・民芸品の「こけし」などを彫って生計を維持したものです。
ところが、生計が豊かになるにしたがって、そういうことをしなくても生計を維持す
ることができる時代になったものですから、現代人にはそういう生活の知恵が失われ
てのではないかと思います。 でも、いつまでも人間の生活がそういう結構な時代は
続くかといえば、そうではないのではないかと思います。
一方であまりに豊かになりすぎて、そうでない民族の衝突が起きたのがアメリカの
9.11事件であり、ハリケーン・カトリーナのような、にわかには修復できないよ
な大災害が起きるのも、地球温暖化の影響ではないかと思われます。
そのアメリカ発の金融危機がリーマンショックでしたし、この先トランプ政権になっ
て政治が混乱して世界的に不安定な時代に入ってゆく気がします。
日本も、安倍・黒田の異次元金融緩和という経済の麻薬を打ち続けていると、近い将
来にはきっとその反動が来ることでしょう。
先のことはわかりませんが、そういう時にはじたばたしないで、ある種の動物のよう
に「冬眠」できるようになれないものかと考えます。