小言コウベイN

日々感じた風刺等について書いています。

菊3

2020-11-10 18:27:31 | 日記

     R 02.11.10     菊  3        NO.2841

坂口安吾が書いているんです。   私とて、銀座の散歩の人波の中に、

もし天皇とすれ違う時があるなら、私はお辞儀などしないであろう

けれども、道を譲ってあげるであろう。

天皇家というものが人間として、日本人から受ける尊敬は、それが

限度であり、また、この限度が、元来、尊敬というもののすべての

限度ではないか。 地に額ずくのは気違い沙汰だ。 

天皇は目下、気違い共の人気を博し歓呼の嵐を受けている。

道義は混乱するはずだ。  人間を尊敬するのに地に額ずくようなことは、

気違い共だから、正しい理論は失われ、頑迷固陋な片意地と不自然な人

情に身もだえて、電車は殺気だつ。  一足外に出るとみんな死にもの

狂いの体たらくで、悲しいありさまだ。

・・・続く。