R 04.09.23 死亡法案2 NO.3656
垣谷の「死亡法案」は政治家の駆け引き・庶民の反応等面白おかしく描か
れていて、娯楽本を読む感覚で面白おかしく読めるが、法案の対象外として
皇族・国会議員をかかげていること・健常者も・回復見込みのない寝たきり
病人も、同じく70歳になると死ななければならないという矛盾がある。
この小説では、この法案は結局のところ国会の審議が進まず廃案となるが、
考えさせられることが満載している。
回復不能の状態なのに強制的にベッドに縛りつけられて、無理やり延命治療
を受けさせられている人がいる。
長期入院のために深刻な床ずれ(褥瘡)になって苦しんでいる人が居る。
こんなことは苦痛を与えるだけであって、これは人権蹂躙であり、虐待でも
ある。 意識がしっかりしていれば、死を望むかもしれない。
70歳は少し早いかもしれないが、条件付きならば「80歳死亡法」というもの
があってもよいと思う。
・・・続く