これは、前報(後注1)を書いているときに、タレントDAIGOについてスピンオフ的に出てきた文章です。最初は、暗い前半に、合わせる明るい後半として書きましたが、あまりにもテーストが違うので、独立をさせました。
******罫線より上は、小渕優子さんについて書いたものです。が、これからは、がらりと変わって、タレントDAIGOについて、小さなエピソードを語りたいと思います。面白いと思ったことが、あり、それを語りたいと思います。
*8):::えっ、DAIGOって、知人の甥らしいよ?
私が、≪DAIGOというタレントがいて、その祖父は竹下登氏なのだ≫と、聞いたのは、上の方に出て来る鎌倉の大物エージェントK氏からです。ただし、間に主人が入っていて、間接的に聞きました。だから、数年前から、知っていました。が、実物を見たことはありませんでした。というのも、私はできるだけ、教養に役立つ番組(笑い)しか見ないからです。
その私ですが、2013年の、五月以来、家のリフォームに取り組んでいます。で、家をリフォームする番組には、興味があります。それは、2014年の9月だったと思いますが、番組のタイトル名は忘れたものの、2時間の特番として、リフォームが、話題になっているものがありました。劇的改造、ビフォーアフターという番組がありますが、それの、期末特集だったのか、それとも、違う局の違う番組だったのかはわかりません。ビフォーアフターの方では、建築現場には、タレントが訪問をしないと思います。スタジオには、所ジョージをはじめとするタレントが詰めていますが、そのDAIGO君を、初めて目にした、番組は、彼が、インタビューアーとして、現場に訪問をする番組だったので、違う局の違う番組だった可能性があります。
私は民放の娯楽番組は、録画しておいて、コマーシャルは飛ばすし、興味がないところは早送りするし、見た後で削除してしまうしで、どうしても、番組のタイトルが思い出せないのでした。が、文章を書く場合、日付と、番組のタイトル名は付記したいと思っています。それは、9月末だったと、思いますから、図書館で、新聞の縮刷版を見ればわかるものの、現在、26日の午前零時ですから、鎌倉市立図書館も開いていないし、と、思って、wikipedia を開いてみたのです。
すると、初めて、本名と父親の名前が解り、≪なんーんだ。そういう、ご家庭の育ちなんだ≫と、一気にバックグラウンドがわかった気がしました。彼の父親に関しては、毎日新聞をとっていたころに、その署名記事を何度も読んだことがあると思います。それから、もしかするとですが(たぶん正しくて、)57年間知り合っている人の、甥にあたります。
私が言論弾圧を受けていない人間であって、友達との関係が、昔通り、スムーズだったら、『何だ。DAIGOって、あなたの甥にあたるのね』と、言う電話をすぐに掛けると思います。が、現在は書けません。で、もしかけたとしても、彼女が、それを喜んでくれるとは思いません。つまり、クールなのです。親戚にテレビタレントがいることを喜ぶとか、そういうタイプではないのです。
これは、DAIGO君とか、テレビタレント全般を、軽蔑するから、言っている事ではなくて、専門性をもって生きている人間の中には、テレビなど見ない人は、大勢いるということです。中流の上の人の中には、テレビを見ない人は多いのです。
でも、父方に、そういう中流の上のサラリーマン家庭が、多いということは、強いことです。昭和以降に生まれた叔父、おば、大叔父、大叔母などに、大卒が、多いはずで、日本の発展を支えた堅実な、ホワイトカラーが、多いでしょう。ということは、タレント業には、一見すると、何の役にも立たないみたいですが、強い、味方になるポイントなのです。
タレントというのは、突出していないといけないけれど、でも、視聴者側の、基本がわかっていないと、長続きしません。そして、テレビの視聴者とは、中流以下の階層の人なのです。そういう人と合わせる作法や姿勢が、彼なら、身についているはずです。
タレントになるにしても、自然に、それが身についていないといけません。母方の親戚として、≪首相の孫ということを前面に打ち出すだけなのでは、危ないなあ。一過性のタレントで、終わる可能性がある≫と、見ていましたが、父方の親戚を考えると、大丈夫です。長続きするでしょう。
彼なら、電車にも自分一人で乗れるだろうし、買い物も自分一人でできるでしょう。
*9):::やらせの部分がない番組は、面白いが、出演者側(しろうと)が、気の毒な場合がある。
私が初めて、彼を見たリフォームの特集の舞台は、都心の下町にあるらしい建坪9坪の古家を、リフォームするという話でした。それは、500万円で手に入れたそうです。敷地は15坪ぐらいしかない家です。しかも、周りは、二階建て以上の建築物だと思われるので、日当たりは悪くて、薄暗いです。しかも、とても、古くて中も外もボロボロです。外壁は、トタン張り。
そんな駄目物件を買った人間は、不動産屋のサラリーマンをしていた若い夫婦です。だから、不動産に関しては、嗅覚も鋭く、目も利くはずです。だから、駅には近いのだと思います。で、夫婦は、今は、会社を辞めて、リフォームに専念しているのだそうです。素人なのですが、平屋なので、脚立を使うと、ほぼ、どこにでも、手が届くので、二人で、やれば、いろいろなことが可能なのです。壁紙だって、二人でもって、ピット張れば、ピーンと張れますし、柱だって、一人だと、まっすぐには立たなくても、二人で、持てば、軽くなり、まっすぐ立つでしょう。で、その過程を、カメラが写したものを、見せながら、タレントのDAIGOが訪問をして、質問をしたり、感想を述べたりするのです。
自分たちが今住んでいる場所との比較や、夫婦が会社を辞めた理由なども聞いていました。答えは、自宅は、借りる形式のアパートに住んでいるそうで、夫婦で、一緒に働く理由は、それが楽しいからだそうです。そこまでは、心根が、非常に健やかな、かわいい夫婦だなあと、見ていました。ところが、DAIGOが、「自分たちで、住むのですね?」というと、「いえ、売ります」というのです。売るために、リフォームをして居るのだそうです。で、DAIGOが、「いくらで売るのですか?」と聞くと、「1500万円です」というのです。
これは、あらかじめの、想定質問が、用意されていなかった番組です。脚本が一切ない番組でしょう。それで、生き生きとは、していました。が、この出演者(素人さん)にとっては、かわいそうな、質問でした。というのも、買った値段が、500万円だということは最初に明かされているわけです。だから、三倍に売ると聞くと、視聴者の方が一気に、熱が冷めます。同情心が薄れます。
むろんの事、彼らにとっては妥当なお値段でしょう。テレビでは、古家が、リフォームされる過程が、30分程度で、展開します。だから、とても簡単にできたみたいに見えます。だけど、三か月は、かかっているのかもしれません。そうすると、夫婦二人の月給が手取り40万円だとしても、収入がなかった期間の、三か月分、120万円は、上乗せしないといけません。また、材料費ですが、バス、トイレ、キッチンの設備を全部新しくすると、200万円程度かかるのかもしれません。建物のリフォームと水回りの、取り替えを外注すると、500万円は取られるので、300万円安く仕上げるために、自分たちで、リフォームしているということでしょう。
それに会社を、いったん辞めていますね。その会社が、親が経営している不動産やだったりしたら、大丈夫です。このリフォームが終われば、また、勤務することができます。しかし、親が社長をしている家庭の坊ちゃんが、これほど、働き者であるはずがなくて、これが終われば、また、新たな出発をすることとなります。それは、ずいぶんと危険なかけですね。よくやりますねと、思うほど、思い切ったことをする若夫婦です。
*11):::1500万円という値段は、売れれば、それを、起業するための資金に充当したくて、つけた値段だろう』
あまりにも危険な賭けに打って出た、二人を見ているうちに、『そうか、企業をするつもりなのだ。不動産業を、自分で始めるつもりですね』と分かってくるのです。かれらは、その小さな家を、500万円で買ったと言っていました。貯金で。さらに三か月、家賃を払い、食料品を買わないといけないので、毎月、30万円は、必要でしょうから、100万円は貯金で過ごすとして、最初にいくら貯金がたまっていたかを、推察してみると、1000万円をためたところで、この事業に乗り出したのだと、分かりました。
で、1500万円で売れると、そこからの利益が、700万円で、貯金の残りが300万円とすると、合計、1000万円になります。それで、起業をする。なるほど、計算は、あっています。だが、目の前のリフォーム済みの家が、1500万円で売れるかというと、私には売れないだろうと見えました。今の若い人はマンションが好きです。そして、一戸建て文化を持っている老人層は、ほとんどが、既に、買い求めています。駅に近いし、リフォーム済みだとしても、この家なら、高くて、850万円ぐらいで売りに出さないとだめだろうと思いました。ただ、彼ら夫婦が住むのなら、家賃が要らない場所に住めるのですから、それで、いいのですけれどね。労働を注いだことは無駄にはなりません。
*12):::9坪の家(1500万円)を買うように勧められて、買いませんといったのは、すごいですよ。
DAIGOに戻ります。彼は、番組内で、若夫婦に、「買いませんか? 1500万円で」と、言われて、数十秒考えたのちに、「買いません」といったのですよ。その瞬間は、とても劇的でした。若い夫婦は、タレントが、元首相の、孫だと事前には、知っていて、富裕層だと、期待をしていたでしょう。だから、1500万円なんて、気軽に出してくれるはずだと思って、吹っかけに近い値段を付けたのかもしれません。だけど、DAIGOって、とても正直な人なのでした。そして、祖父とは異なり、男らしい風貌を持っているのです。で、そういう気が強そうな男の子が、一言ですが、毅然として、「買いません」というと、あとは取り付く島もないのでした。その瞬間の前までは、番組は、童話だったのです。メルヘンそのものでした。だが、そのセリフが発せられたやり取りの場面以降は、とても、シヴィアな世相反映番組となっていました。
DAIGOの方は、これでも、いいのでしょう。彼の風貌と、あの言葉はあっていました。もう少し、低姿勢で、苦労人のタレントだったら、NOと言明せず、「少し、考えさせてください」といったと思いますが。
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2014年12月24日から書き始め、25日に終わる。雨宮舜 (本名、川崎 千恵子)
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