新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

何に満足し、何に満足しないべきか

2011-12-27 15:03:51 | 人生哲学系

こんにちは

 

今日は休みで、医局の飲み会に参加する前に大掃除中です。まぁ、大掃除というほどではなくて、そこそこきれいに片づけているというところでしょうか。

明日、そのまま羽田空港に行けるように出発の準備もしています。3時くらいにはここを出ようと思っているのですが、その前に記事を更新したいと思います。

 

昨日、偉そうにもコメントに「満足、状況を受け入れる」ことによってしか、幸せは感じられないと書きました。書いた後で、コメントの意義を考えてみました

 

幸せを国語辞典で引いてみると「運が良いこと」「幸運な状態」と書かれていました。本来は「仕合わせ」であり、「めぐりあわせが良いこと」であると書かれていました。めぐりあわせが良いというのは「偶然の要素」が強いですよね。

この意味で行くと幸せな人=ただただラッキーな人ということになります。しかし、ただただラッキーな人というのがそれほど多くいるとは思いません。

ただラッキーな・・・というと高額宝くじに当たった人…とかは努力していないからラッキーかもしれません。しかし、パチプロと言われている人でも(なんか、大勢朝9時から並んでいましたが)努力をしたり、傾向をよんだりしているでしょうし、株をやっている人なども楽をしているようで、努力(情報収集など)をされていると思います。

 

棚から牡丹餅のようなことのみを仕合わせというのであれば、幸せはナポレオンが言うように「一生に数回」しか来ないだろう。

しかし、いつも幸福を感じている人たちがいる。僕もおおむね幸福に生きていると思いますが、こういった人たちは「現状に満足」している人たちだと思います。

 

僕は「医師」という職業に、やりがいに、楽しさに満足しています。確かに同じくらいの年代の人の5~7割くらいの収入(内科医が一人いれば病院は年に1億円収入が増えるといわれる)ですが、生活していく上では問題ないですし、給与的にはあまり問題はないです。

あえて言うなら「臨床現場」が好きな人間を臨床現場から外してくださっているので、そこに文句は言いたいところですが

「まぁ、いい休養になるかも。あのままやっていくと10年も持たないし」

「こんな風に臨床現場から離れないと、英語の勉強もできないし、いい時間になりそうだ」

「病院勤務の間は結婚とか考える余裕はなかったけど、このチャンスにいろいろ調整を進めていこう」

とか、前向きに考えようと思えばいくらでも満足できる

 

何かを失えば、なにかを得ることができる。逆もまたしかり。

 

そう考えたら、現状を受け入れ、その中でできることを探していけばよいという風に思います。そうすると満足できるわけですね。

 

もっとも、この生活(臨床から離れた)をずっとしていくつもりはないですし…僕の天職は間違いなく医者ですから。だって、楽しいし、新しいことがいろいろ増えて飽きないし、なにか勉強していても勉強しているような気がしない。

 

しかし、その一方ですべてを満足してしまってはいけない。そう思います。

全てに満足してしまったら、変化が起きない。発展させることができない

 

全てに満足すれば、人はそのままで良いという風になってしまう。今をより改善しようとするから、進化していくのであって、全てに満足してはいけない。それもまた、正しいのだと思います。

まぁ、常に改善を求めると「完全主義者」になってしまい、人生面白くないかもしれません

 

そう考えるとほどほどに満足して、程々に改善を求める必要がある。

 

よく考えると当たり前の話です。仮に食事で「最良の栄養バランス、最良のカロリーの食事」を3食出される。しかし、それは基本的に同じようなものであったら、人間は飽きてきます。変化を求めるのは当たり前です。これは改善とは言わないかもしれませんが。

 

では、何に満足して、何を追及していくと「幸福感」に包まれるのだろうか。

 

西洋の格言か何かで「変えられるものは変える勇気を、変えられぬものは受け入れる謙虚さを、そしてそれを見分ける知恵を授けたまえ」というものがありますが、一つはこれなのかな…と思っています。

 

あとは個人個人で違うだろうと。

僕はおいしい食事より新たな知識、特にどちらかというと「文系、哲学、歴史」に興味があったりします。あとは「医学」ですね。

変えられないもの(僕の場合、人事で臨床現場以外に吹き飛ばされたこと)に対して、イライラしたりもしましたが、今は「まぁ、これはこれでやることがいろいろできるし・・・」と受け入れてみたり、その状況下でできることを探していくと意外と満足できる(かも)

 

そして変化を起こせるものであれば、できるだけ変化を起こす努力をする。何よりも自分自身の能力の向上ですかね

 

一番世の中で変えられるものは「自分自身」に他ならないと思っています。自分自身といっても、この顔、この体格、この身体能力…与えられた「技能」は個人個人で違うと思います。一番変えようがあるのは「考え方」であったり、モノの見方であろうと。というか、自分以外を変えようとするのは大変ですね。そんな努力をするくらいなら、他に時間を使った方が良いかもしれません。

 

偉そうなことをまた書いていますが、僕もいつも「刺激と反応の間にはスペースがある」という言葉を頭に描いています。時折、わざといろいろ表現したりすることもありますが、そう思っています。

刺激と反応の間のスペースというのは、物事に対しての受けとめ方は人それぞれであり、精神的な反応も自分自身の選択である…ということです。

 

他にも「人生を何色の絵の具で塗るかはその人の選択次第である」など、同様の言葉がありますが…人生は自分自身の選択の連続である。

 

自分自身で選べるものであれば、その選択した結果を受け止める。自分で選べなかったものであっても、その結果をどのように感じるか、考えるかという反応を自分自身で選択し、その中で満足できる結果を導き出す。

 

そういったことなのではないかと思っています。

 

うまくかけていないかもしれませんが、幸福を考えたときに「常に幸福でいる」ことは「満足でいる状態」を維持すること・・と同義であり、満足するかしないかは「個人の感性」によるということです。文章にすると難しいですが、当たり前のこと。すなわち心の持ちようである・・・ということですね。満足するという選択をするかしないかは、個人個人。何に満足して、何に満足しないのか。

僕は多くの患者さんのためにも「医学的なこと」だけは満足しないですけど、自分自身のことは「おおむね満足なり~」で終わっています。はい

 

 

それでは、そろそろ忘年会参加のために移動を開始します。

 

いつも読んでいただいてありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。

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2 コメント

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幸せって。 (ゆみこ)
2011-12-28 16:33:32
そういえば最近、TVで幸せが仕合わせってやってたのを見たような…為合わせるが室町時代に仕合わせになったとか…

幸福って何なのかって、改めて考えると難しいですね(笑)。
禍福は糾える縄の如し(史記でしたっけ?)っていうように、幸せと不幸せは表裏一体な気がします。
ある出来事に対して、見方によっては両方の面が見える。
それを選択するのは、自分自身なのかも知れない。

選択といえば、これも最近TVで見たのですが。パレートの法則があるそうです。自分が選択する10のうちの2割の選択が、現在の自分を作っているとかという説明だったかな。たしか…(笑)

となると、出来事への反応の選択は重要で、見極めていかなければならないと感じました。まぁ、選択してると意識はしてないんですけどね。ほぼ、直感か…(汗)

うーん。偉そうに言っても、自分も何も分かってないんだよなぁ…本当に人に(幸せとは何か)言える事ではないです。

でも、思うのは人間って幸福を追求する権利は誰にでもあるのではないか?という事ですね。という事で、現状に満足しつつも、さらなる物を追っていけばいいのではないかと。

では、皆様よいお年を!
返信する
Unknown (アンフェタミン)
2011-12-28 18:21:44
>ゆみこさん
こんばんは、コメントありがとうございます

ある出来事に関して、見方によっては両方の面が見える。本当にその通りだと思います。

同じものを見ているからと言って、同じ結論にたどり着くかもわからないですし・・・そもそも自分の色眼鏡で物事を見てしまう。

出来事に対する反応の選択、これには行動だけでなく、受け取り方もあるのですけど・・本当に重要だと思います。

最後に書かれている「幸福を追求する権利」は当然公平にあると思っています。まぁ、そもそも幸福とは何だろうというのもありますが

また、コメントいただければと存じます
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