ようこそ里山へ 茨城笠間・青葉って永遠

茨城県笠間市。観光と陶芸の町の知られざる宝。穏やかな里山と田園は心の原風景。庭と山川草木、体感する旬の言の葉たち。

オカレンジャーさんご案内の続

2018-04-15 07:56:02 | わが里の飯田城址ほか中世城館の記
 では、いつものコースに戻り、城内中心部に向かいつつ。



東側のくぼ地に面しております、二段構えのテラス状の郭の上から。
切岸状の急斜面をご案内したところ、防御の意図が確認できるとのご解説。
当時の長槍のサイズに合わせ、敵との距離を保ち迎撃するという、防御には最適の切岸スケールと納得。



一段降りるとテラスになり、ここを目標に這い上がる敵兵を待ち受けて、一気に仕留める。
誘導と防御という、異種の機能を最適に構成して敵の戦意を挫くという。
築城者の戦術的な意図を、なるほど実感できるお話でしたが。



いよいよ主郭の一歩手前、帯曲輪のような平坦地ですが、大型横堀の可能性が高いようです。
耕作目的で、廃城後に埋められたものの、二重の土塁と土橋跡らしき地面の盛り上がりが有り。
発掘調査すれば、はっきりと断定できるだろうとのお話。



そして、ついに主郭南端。
オカレンジャーさんおススメの、飯田城随一の見どころ、物見櫓跡でございますが。
無名の古城址としては、なかなかのスケールとか。



ここに立ちますと、複雑な地形の隅々まで、城郭全域に確かに目が届くようで。
防御の重点が北西方向であることも、現場が雄弁に語る印象でしたが。



その北側の平坦地も、南面同様に、横堀だろうとのお話。



そのお言葉の通り、北西の隅には、こんなふうに。
その形状の面影には、リアルな当時をしのばせる窪みが有り。
ここは角地ですので、埋め戻す土量が不足して、窪んだまま放置されたと推測できますが。



ついでに、その隅っこの地盤の状況。
地山の骨格、砂岩系の岩盤が露出しておりました。
この砂岩の石くずが均等に分布するエリアは、人造地盤と推測されますが。



例えば、主郭西面を降りたところの平坦地が、まさにその盛土グランドです。
天然の小さな沢が、現地盤から3mの高さで広範囲に均された地盤ですが。
おそらくは、築城時の残土の処理を兼ねて、何かに利用された跡でしょう。



話は尽きませんでしたが主郭を後に、つなぎの尾根を西に渡った馬場跡で、馬力神の石碑を拝見。
倒壊が激しくなっている現状を確認しつつ、昼食後は、東の沢の謎の造成地群へと向かいましたが。
そこにもまたまた、驚きモモノキ。



ついでに画像をもう一枚、物見櫓のサンショの木に輝く青葉さんですが。
続きは次回に、詳報いたします。
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