未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




地面で寝るコアラ 外敵おらず 進化?退化? 名古屋・東山動物園
http://news.goo.ne.jp/news/nishinippon/shakai/20060130/060130_evn_003-nnp.html

 名古屋市千種区の東山動物園のコアラが、とっぴな行動で飼育員らを驚かせている。
徹底した“樹上生活者”のはずが、夜更けにスルスルと地面に降りると、そのまま丸くなって就寝。手や足を投げ出して熟睡することすらある。同園によると、人間に育てられているコアラでも、地上で眠るのは極めて珍しいという。

進化なのか退化なのか。この問題はそんなに単純な観点からは、片付けられない。

これは明らかに、動物園という人工的に作られた環境でのみ見られる現象である。
人類は自然破壊という自身が犯してきた罪の償いとして、今度は絶滅危惧種の保護という、新たな旗印の元で、自然界への干渉を繰り返している。これは真に彼らのための行為なのか、または単なる自己満足なのか。

人間の介入により、自然界から断絶させられてしまった彼らを不憫に思う人も多いことであろう。

だが、ここは一つ、コアラの身になって考えてみよう。
外敵を気にすることなく、地上でぐっすりと眠れる生活。
それは、コアラにとっては、幸せなことに違いない。

この先、種の保存を優先する余り、人類が自然環境に過度の干渉を行った結果、全ての動物が天敵のいない環境で暮らせるような世界が訪れるかもしれない。

全ての動物が地面で安心して眠れる世界。
それは桃源郷なのか、それとも人類の歪んだ妄想が生み出した悪夢の世界なのか。

その判断を下すのは、我々人間なのか。不自然ながらも平穏な日々を過ごせる彼らなのか。

いずれにせよ、当事者である動物達が、その環境に満足しているかどうかというだけの基準で、この問題の是非を判断してしまうわけには行かないであろう。


「どうされました?」
「ええ、実はここ最近、毎日のように、ちょっとおかしなことがありまして。。。」
「どんなことでしょう。」
「実は、朝、目が覚めると、木の上で寝ているんです。」
「確認させて頂きますが、初めから木の上で寝たわけではないのですね。」
「ええ、寝ている間に、無意識のうちに、木に登っているようなんです。」
「それは、ちょっと、珍しい症例ですね。ナニか、心当たりがおありでしょうか?」
「心当たりと、言いますと?」
「地上にナニか天敵のようなものがいらっしゃるとか?」
「確かに、今時、庭に木がある家も珍しいでしょうが、一応市街地ですので、猛獣が徘徊したりしてはいませんよ。」
「いえ、この場合にはあくまでも比喩ですので、何かしら脅威と感じるような、物事や人物などに、心当たりはありませんか。」
「いえ、ウチの家内は、それは少しは口うるさいですが、脅威など・・・ましてや、天敵だとか、生命の脅威だとか、そんなことは、トンデモありませんですとも。」
「・・・なるほど。なんとなく様子が解って来ました。あなたの場合、ぐっすりとベットで眠れるようになるには、ご家族のご協力が必要そうですね。」
「いえ、私はそんな大それたことは望んでいません。今まで通り、地面でぐっすりと眠れれば、それで幸せなんです。」
「本当に、それで良いのですか。」
「ええ、年に2・3度、家内が実家に帰っているときなど、手や足を投げ出して熟睡することすらありますからね。」

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