未来技術の光と影。
SIYOU’s Chronicle




もうね、期待しかない。

わくわくワクワクわくわくワクワクわくわくワクワク(以下500ページ位続く)。

TVアニメ「映像研には手を出すな!」PV 第3弾【1/5(日)24:10~NHK総合テレビにて放送開始】


「IKKI」休刊後、「月刊スピリッツ」に移って来たのだが、「映像研」は一番のお気に入りだ。

主人公の3人娘が、萌え系でないのが好印象だ。シンプルな線でありながら、生き生きとした描写にまた、強く惹きつけられる。

本来は男子の趣味・生業と見做されているものを「女子がやってみました。」的な作品は結構ある。

その手の作品をあまり見ないので、思いっきり偏見で言わせてもらうと、「可愛らしい女子がキャピキャピと悪戦苦闘する様」を鑑賞するための作品となっている。

だが、「映像研」は違う。主人公が女子であることを『ウリ』にしていない。

普通にアニメ好きの高校生が3人集まって、部活でアニメを作って行く様子が、闊達に描かれている。

もちろん、悪戦苦闘はあるのだが、それは「女子である」ことに由来せず、高校生であること、部活であることから来る制約を、若さゆえの特権で突破して行く様が、テンポ良く描かれている。

主人公の浅草氏はいわゆる「オタク」である。いや、最近はあまり「オタク」と言わなくなって来た。

「設定マニア」と言ったところか。

「しょこたん」が世間一般に認知されたころは、女子でオタクという存在は、奇特な存在としての立ち位置であった。パイオニアであるが故の、棘の道を切り開き、後へ続く者への道を切り開いた。

漠然と「マンガ好き」「アニメ好き」を公言する者が続き、「声優を追っかけてアニメを観る」などのマニアックな趣味も公に出来るようになり、最近では「本田翼」「松井玲奈」などが、サブカル系の趣味を語ることが、好意を持って迎えられるようになって来た。

彼女達は子供の頃からサブカルに慣れ親しんで育って来たであろうし、それは10代20代の視聴者にとっても同じであろう。デジタルネイティブの例を出すまでもなく、そんな彼ら、彼女らにとって「オタク」という用語に対する差別意識は希薄だ。

「映像研」にて、ついにサブカル界の男女格差の垣根が取り払われたと言っても、過言ではない。


主役の声は「伊藤沙莉」だ。

「伊藤沙莉?女優の伊藤沙莉だよね?確かに声の感じは合ってるけども・・・」

一瞬疑念がよぎったが、予告を見て払拭された。

ピッタリだ。いや、もうね、彼女しか考えられないベストのキャスティングだ。

良い事か悪い事か、言われなければ女優さんだとは気付かない。

ジブリが「もののけ姫」で俳優さんや女優さんを起用した時は、はっきりとそれまでの声優さんとは別の演技をさせていた。「これは『マンガ』ではない。『映画』なんだよ。」と、そう言っているかのようであった。

大分前に「津田寛治」がアニメの仕事に呼ばれた時に、「アニメ声で演るのであれば、自分が呼ばれる必要がないのでは?」と、どう演じて良いのか迷ったという逸話を語っていた。

だが、アニメの作風も発展し、声優さんの演技の幅が広がったことにより、女優さんの仕事の一環として、声優の仕事も普通にアリになって来た。

「天気の子」での「本田翼」が好例だ。

やはり視聴者側に「声優≠アニメ声」との認識が定着し、いやいや彼らの育った環境では、すでにそのような区別は存在しなかったものと思う。


監督は「湯浅政明」。予告の感じでは、もう、これは、彼にしか出来ない。

NHKで放映というのも、期待をさらに高くする。

実はNHKは、サブカル系の布教にかなり力を入れている。

「ブラタモリ」「さし旅」などのバラエティから、「トクサツガガガ」「だから私は推しました」「腐女子、うっかりゲイに告る。」などで、いわゆる「オタク」的な趣味趣向を、好意的に描いている。

そのNHKが、この年末年始に強く「映像研」を推している。

もう、期待が5万ページぐらいに膨らんでいる。


『みのがしげんきんッ!』だ。

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