荒川三歩

東京下町を自転車で散策しています。

今治城へ行く用事があって、

2019年06月22日 | 散文

 

水に浮かぶ今治城です。水面に風が渡って城郭を揺らします。

 

三重の堀に海水を引き入れた海城です。高松城、中津城と併せ「日本三大水城」と呼ばれており、現存する内堀は潮の干満で水位が変わり海水魚が泳いでいます。

 

脆弱な地盤(砂浜)の上に築かれた高い石垣(日本初)です。

 

本丸の外側を多門櫓(長屋状の櫓)で包囲(日本初)しています。

 

今日はこちらの門から行きます。

 

山里櫓下です。

 

天守閣を見ながら石段を上がります。

 

門を潜ります。枡形(四角形の広場を伴う城の出入り口)に二重の城門を設ける(日本初)設計です。

 

今治城を造った藤堂高虎騎馬像です。築城の縄張りを巡視している姿だとか。

 

寺院の五重塔のようなシンプルな形式の「層塔型天守」(日本初)です。この形式は工期が短く費用が安く造れるそうです。このように、城造りの名手と呼ばれた藤堂高虎が数々のアイデアと技術を用いて造った城で、以降江戸時代の初期に各地で造られた近世城郭のモデルとされました。

 

現在の天守は、昭和55年(1980)に今治市政60周年を記念して再建されたものです。

 

説明板があって興味深い記述があります。小学校の授業で聞いたことを思い出しました。「藤堂高虎は徳川家康に信任され伊勢の津に転封加増されたが、天守閣は家康から丹波亀山の築城を命じられた時献じて亀山城に移築した。」 以降この城には天守閣がありませんでした。

 

天守閣から北側の景色です。山里櫓と内堀の向こうの市街の先に近見山があって、その右手にしまなみ海道を形成する島々が煙っています。

 

本丸広場の藤堂高虎像です。

 

目を上げると、今治港と大島です。

 

南側の風景です。中央奥に太平記の舞台となった世田山・笠松山の山塊、手前には長曽我部元親に滅ぼされた霊仙山、その左には福島正則の居城があった唐子山があります。その手前には、藤堂高虎の後今治を治めた城主久松一族の墓地があります。

 

今日は目的を持ってやって来ました。先日私の記事にコメントを頂いた地元の方から紹介された、今治城勤務の学芸員に会う為です。

 

残念ながらその方は昨年4月に和歌山城に転勤されたそうですが、現在勤務の学芸員の方に対応して頂きました。私の質問、「深川の霊厳寺にあると書かれていた『第7代今治藩主久松定剛の墓石の位置』を知りたい」に対して、懇切丁寧に写真10数枚を用いて教えて頂いただけでなく、その10数枚の資料写真のコピーまで頂きました。大変お世話になったのです。

帰京したら確認に行くつもりです。

 

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今治銀座へ行く。

2019年06月22日 | 散文

 

公道の橋から撮っています。川を挟んだ家と家の間に私設の橋が架けられています。渡り廊下に近いですかねえ。

 

上流側の景色です。ここにはずっと昔から私設の橋が複数あります。

 

公道の橋の向こうにアーケードがあります。

 

いきなりこの表示に、ここもかと思いましたが、この店は去年もこの「店じまい」の看板を出していました。

 

南に今治城、東には今治港が在ります。このように今治市の中央にある商店街です。

 

こんな商店街です。子供の頃は人が溢れていて歩きにくい商店街でした。少子化が多くの商店街の衰退の要因ですが、ここは、しまなみ海道が出来て島諸部から連絡船でやって来る買い物客が居なくなったのが最大の要因です。

 

去年と変わりないようです。

 

このポストと電話ボックスも変わりませんが、右手の店舗が無くなっています。差し込む光が寂しいです。店じまいのタイミングって、難しいです。

 

通行人の割に停められている自転車が多いです。

 

あんなに賑わっていたのに・・・

 

寂しいです。

 

皆に見てもらえないFC今治の幟が寂しいです。

 

所々に営業している店があります。

 

 

店頭がカラフルだけにむしろ寂しいです。

 

商店街の西端に来ました。

 

振り返ります。う~ん、一人で歩くのが怖くなります。

 

改めて私設の橋を見ます。絆の強い街だったのだと思います。この繋がっている両家は親戚とかでしょうか?血は繋がっていなくても親戚付き合いだったのでしょうね。

 

ここにも、最盛期を知っていた者だけが分かる「平家物語」のような美しさがあります。

 

 

コメント (4)
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