さよなら三角 また来て四角...日本編☆第二章☆

オーストラリアから10年ぶりに帰国。特別支援教育に携わりながら
市民農園・家庭菜園に励んでいます。

Thank you, aunty ありがとう、おばさん

2009年11月05日 15時39分35秒 | Web log
ベンジャミンの友達に中国系の男の子がいる。

一緒に子供たちを遊ばせたとき、わたしがもってきた
おやつにその子が興味を示した。
そしてお菓子をあげたら、お母さんが、

「Say "Thank you" to aunty Ayako. あやこおばさんに、
ありがとうといいなさい」

と言った。

叔母でもなんでもないのに、叔母さんと言われて、
なんとなく違和感を覚えたのだけれど、日本でも
自分の母親世代、あるいは中年の女性を称して
『おばさん』という習慣があるし、きっとアジア
全般にみられるものなんだろうと思って、
聞き流した。

日本では『オバサン』という言葉は、否定的な意味合い
が強く・・自虐的に使う以外は、他人にはなるべく
使わないようにしている人も多くなってきているのかなと思う。

古いけど、森高千里の「わたしがオバサンになっても」の
歌がそうだもんね。

でも、よくよく考えてみれば、他人であるのに、親族を指す
「叔母さん」という言葉を使うということは、特別な親近感を
示しているのであって、言われたらうれしいことなのかも、と思った。

で、日本ではどうして否定的な意味合いが強くなってしまったの
だろうと考えた。

おばさん(省略形:おばん)
おじさん(省略形:おじん)
中年おやじ
おやじ狩り

どうみても、嫌な存在という意味合いが濃い。

でも、おばさん、おじさん、おやじ、全てが本来は親族の間で
使われる言葉なのだ。けれども、一般的にはもう若くはない
恥じらいを失くした、みっともない中年という意味で使われる
ことが多いと思う。

その前に固有名詞がついたら、本当の叔父、叔母ということに
なる。

どうしてそうなったのかを考えたのだけれど、私が思うに、
日本は他のアジアに比べると親族のつながりが希薄になって
きたからではないか?と思いました。

あと、若さ礼賛。とにかく、若ければいいという価値観。

人間だれしも年をとっていくのにね。

こちらでは、中国系の人たちはとても親戚づきあいが濃い。

オーストラリアに住んでいても、長男夫婦は義理の両親と同居
しているし、家族が近所に固まって住み、相互援助をしている。
そして家族、そして親族に対する深い絆のようなものを感じて
育つだろうから、おばさん(Aunty)という言葉も、親近感、
尊敬が伴ってくるのかな?と思った。

日本は、先を行っているのか、独自の道を行っているのか
よくわからないけれど、ちょっと違うということです。

言葉にも背景となる文化がそこそこに表れるもんなんですね。

で、イギリスではどうだったんだろうと思ってマイクに
話を聞いてみた。

マイクが小さいとき、近所にエスターという女性が住んでいた。
マイクのお母さんの親友で、お互いによく行き来をしていたらしい。
マイクもよく面倒みてもらっていたそうだ。

で、マイクは彼女のことを Aunty Ester(エスター叔母さん)と
呼んでいた。

今はどうだかしらないけれど、イギリスでも昔は、尊敬と親近感を込めて
近しい人物を Aunty, Uncle と呼んでいたのではないかと思う。
正式には Mrs○○と呼ぶんだろうけれど。よそよそしいもんね。

いやぁ、面白い。


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