テアトル新宿
橋口亮輔監督の長編は『ぐるりのこと。』(2008)以来7年ぶり。
もちろん、オリジナル脚本。演劇ワークショップ活動の一環から生まれた作品。脚本は、キャストを想定しての宛て書き。
3人の主人公とそのパートナーとの関係性を軸に、3人の戸惑いやもがきを(もちろんその周辺の人間模様とドラマも)描いた作品。
そして、社会への批判もピリリと効いていて、また、この3人の陰・負の部分に、観客にあなただって同じ(部分・感覚ある)
でしょ?と問いかけている感じ。
橋口監督作品であるゆゑ、歴代の作品同様に、(熱くはないが冷え切ることは決してない人間的な)「ぬくもり」、そして、「まなざし」の感じられる作品でした。橋口監督の作品なら、当たり前っちゃぁ、その通りか(汗)。
もちろん、ところどころにユーモアもあり。パンフレットにも挙げられていたけれど、詐欺師の水の売り込みの「しっとりする」の台詞などは、しっかり笑わせてもらいました。
それにしても、前作の法廷画家といい、今作の橋梁管理人といい、橋口監督はホントに人に知られてない職業を見つけ出してくるなぁと尊敬します。
あと、2014ー2015年の時点のオリンピックに向かっていく東京を描いた都市記録映画としても秀逸じゃないかと思います。
水都東京がよくわかります。日本橋も上の高速をどうするのか?
監督の右腕の上野彰吾カメラマンにも、いま一層の拍手でしょう。
主人公が、ラストシーンで、青空に向けて「よし!」と指呼確認して、あの希望のまなざしが印象的で佳いのだけれど。
あそこ、僕のような東北(+新潟)出身者は、東北電力のコマーシャルを思いの出すのじゃないだろうか?(河島英五「元気ですか」に乗せてインフラを守っている人々の映像が流れるやつ・しかもときどきバージョンが変わっていく(汗))
http://www.tohoku-epco.co.jp/always/mov/tsukuru.html
できるだけネタバレにならないように書きましたが、最後に。
パンフレットや新聞などのインタビューで発信されているけれど、映画業界の表現の「自主」規制の問題。表現したいことが(もはや自主制作のような形でしか)できなくなってきている問題。これ、重要。
橋口亮輔監督の長編は『ぐるりのこと。』(2008)以来7年ぶり。
もちろん、オリジナル脚本。演劇ワークショップ活動の一環から生まれた作品。脚本は、キャストを想定しての宛て書き。
3人の主人公とそのパートナーとの関係性を軸に、3人の戸惑いやもがきを(もちろんその周辺の人間模様とドラマも)描いた作品。
そして、社会への批判もピリリと効いていて、また、この3人の陰・負の部分に、観客にあなただって同じ(部分・感覚ある)
でしょ?と問いかけている感じ。
橋口監督作品であるゆゑ、歴代の作品同様に、(熱くはないが冷え切ることは決してない人間的な)「ぬくもり」、そして、「まなざし」の感じられる作品でした。橋口監督の作品なら、当たり前っちゃぁ、その通りか(汗)。
もちろん、ところどころにユーモアもあり。パンフレットにも挙げられていたけれど、詐欺師の水の売り込みの「しっとりする」の台詞などは、しっかり笑わせてもらいました。
それにしても、前作の法廷画家といい、今作の橋梁管理人といい、橋口監督はホントに人に知られてない職業を見つけ出してくるなぁと尊敬します。
あと、2014ー2015年の時点のオリンピックに向かっていく東京を描いた都市記録映画としても秀逸じゃないかと思います。
水都東京がよくわかります。日本橋も上の高速をどうするのか?
監督の右腕の上野彰吾カメラマンにも、いま一層の拍手でしょう。
主人公が、ラストシーンで、青空に向けて「よし!」と指呼確認して、あの希望のまなざしが印象的で佳いのだけれど。
あそこ、僕のような東北(+新潟)出身者は、東北電力のコマーシャルを思いの出すのじゃないだろうか?(河島英五「元気ですか」に乗せてインフラを守っている人々の映像が流れるやつ・しかもときどきバージョンが変わっていく(汗))
http://www.tohoku-epco.co.jp/always/mov/tsukuru.html
できるだけネタバレにならないように書きましたが、最後に。
パンフレットや新聞などのインタビューで発信されているけれど、映画業界の表現の「自主」規制の問題。表現したいことが(もはや自主制作のような形でしか)できなくなってきている問題。これ、重要。