LUNACY

cygnus' blog

『エリザのために』(原題“Bacalaureat”)

2017-02-27 23:30:23 | 映画
クリスティアン・ムンジウ監督
第69回カンヌ国際映画祭監督賞

ルーマニアが舞台

父と娘の相克がテーマ

前半、うつらうつらしてしまった(恥)。
けれど、父親がマリウスと校門前で立ち話するところからは、起きてました(笑)。

父親が、自分の父親と似て見えるところがありました。

ストーリー(ラストの意味とか、事件の犯人とか)はいくつもの解釈がありそうかな?
ハリウッド的なスッキリ路線好きな人は観ても詰まらんだろうな(笑)。

あと、俳優さんが、とくに女性が、やはり、スラブ系のビジュアルに見えてしまったのは、先入観かな?
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マーティン・スコセッシ『沈黙 サイレンス』

2017-02-26 21:56:57 | 映画
やっと観られました。

窪塚洋介が話題になっているけれど、塚本晋也、浅野忠信、イッセー尾形など、日本人俳優陣も頑張ってます。しかも、英語で。

痛感したのは、遠藤周作の原作をちゃんと読んでおきたいということ。

長崎の教会群(長崎市内&外海・西彼杵&平戸)はある程度は見て歩いていて、そのときに勉強して、いくばくかの知識はあったつもりだけれど、映像&演技は文章と違う迫力がありました。
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Xavier Dolan, "It's Only the End of the World",(グザヴィエ・ドラン「たかが世界の終わり」)

2017-02-25 22:41:51 | 映画
第69回カンヌ国際映画祭グランプリ
新宿武蔵野館

前売り券とシアターで鑑賞特典として配布されたクリアファイル。

新作、やっと見られました。

ジャン=リュック・ラガルスの舞台劇「まさに世界の終わり」が原作とのこと。
そのせいもあるのか、脚本がすごいというか、主人公の兄の不快なコミュニケーション作法って、僕には経験がないから思いつかないし書けないなぁって思った。

あと、あの母親のキャラがまたいいね。
というか、あの母親とルイの関係が結構自分にも身に覚えがなきにしもあらず。だから。


とにかく、あの、映像と音楽を含めたドランの世界観と、主人公ルイのギャスパー・ウリエルのオーラがハマっていてツボでした。
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池内恵「【中東大混迷を解く】サイクス=ピコ協定と百年の呪縛」

2017-02-24 00:43:59 | 本・コミック
ちょうどほぼ百年前に結ばれて、民族と宗教と国境が入り乱れた混迷の状況を作り出したと「される」、サイクス=ピコ協定の説明にはじまりますが、内容は、この百年の、中東とトルコの、内部と外部の変動の説きおこしという感じ。
これが処方箋だ!的な本では全くないので、ご注意。

とくにトルコの内政と外圧のこと(たとえばロシアとの関係の複雑さ)は、非常に勉強になった。
というか、中東と言うよりトルコについての本かと思ってしまうくらいでした。
歴史的には、オスマン帝国の盛衰から続いている話なのですね。
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『或る日、木曜会で。』(既刊2巻) 寺島らて

2017-02-19 00:14:36 | 本・コミック
夏目漱石の家に集まる文豪(の卵)たちの若者群像劇。

内田百間(当用漢字にて失礼m(__)m)か芥川龍之介が中心となって進んでゆくお話。
このふたりのどちらかに感情移入してしまいそうな展開になっているといえばいいかな。
僕の場合は、内田にシンパを感じながら、結局、芥川に移入しちゃう感じ。

あと、夏目漱石の多読・速読ぶりもうかがえるかな。
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藤田孝典「下流老人」「続・下流老人」

2017-02-18 00:10:12 | 本・コミック
副題が「一億総老後崩壊の衝撃」「一億総疲弊社会の到来」

とりあえず、<自分の将来が不安で結局手に取ってしまった>購入。
ニュースに触れて入れは、とりたてて事例については目新しいことは感じなかった。
けれど、頭の整理になった。

全編を通して、福祉の現場での人の心というか心理・精神状態について、切っても切れないものとして触れているのに共感。
それから、個々の状況は各個人のせいではなく、むしろ、社会構造のせいであるということを意識しようということにも賛成。

続編の後半は、政策あるいは社会学論的な解決パッケージの模索の議論。たぶん、ひとつの案の提示ということなのだろうけれど、ここは、僕は、もうちょっと考えたい記述あったかな。
それでも、pp.166-167の池田勇人元首相のフィロソフィーの引用記述を読んで、池田元首相の「貧乏人は麦を食え」を思い出すのは、僕だけではあるまい。
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「戦争の近現代史」加藤陽子

2017-02-11 02:08:01 | 本・コミック
講談社現代新書
副題が「東大式レッスン! 征韓論から太平洋戦争まで」

この本をかみ砕いたのが、「それでも〜」と「戦争まで」の2大作なのだなと、納得。
この本は、ちょっと、難易度高い感じがしました(悪いという意味でなく)。
また、2大作が、中高生向け対話形式だったのですが、こちらは、大学生向け?講義形式という点もあるのかな。

とにかく、近現代史は、中学高校の教科書だけでは全然たらないという思いを強くする本。
誰が何を考えどう行動したか?ということを、外部からどういう働きかけがあったかということを、まだまだ知らないでいたということを教えてくれる本(2大作含め)。
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カール・ラガーフェルド「太陽の宮殿ヴェルサイユの光と影」

2017-02-04 22:16:04 | 街・散歩・小旅行
シャネル・ネクサス・ホール (銀座)

押しも押されもせぬ超級のファッションデザイナーのカール・ラガーフェルドの、カメラマンとしての写真展。

ヴェルサイユ宮殿のあれこれを撮った作品集。
全てモノクロ。

とにかく、遠近法の効き方に圧倒されました。透視遠近法(線遠近法)と、濃淡による遠近法の両方。
消失点が絶妙な作品ばかりでした。
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