LUNACY

cygnus' blog

「没後50年 木村伊兵衛 写真に生きる」

2024-03-31 22:08:19 | 美術展・博物館

東京都写真美術館

既に知っている写真、観たこともある写真も、いくつかありました。
まず、順路の最初の方で感じたのは、この写真家は、被写体についてのことをとことん勉強なさってから撮影したんだな、と。
キャプションにも展示解説にも何も書いていない。ただ、被写体の背景について想像力をはたらかせられるか?問われている気がしました。
例えば、琉球王朝の歴史とか、永井荷風の作品とか。青木繁の作品とか。
それから、中国での写真も文化大革命の前のものがいくつもありましたよね。貴重。
フランスのパリの写真。解説にあったけれど、低感度フイルムの特性を知り尽くしている写真だと思いました。
なお、展覧会公式作品集には載っていても展示されていない作品もあるので、要注意(というか残念)ですね。
例えば、長崎の浦上天主堂(鉄川与助による建築、原爆投下後で、かつ、壊されて再建される前のもの)とか。
展示替えもない=会期を分けて後半で展示することもないそうです。
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「ガウディとサグラダ・ファミリア展」

2023-06-25 22:03:13 | 美術展・博物館
国立近代美術館

金曜夜間開館を狙って行ったにも関わらず、かなりの混み具合。人気に驚き。人の流れに逆らわないように観たせいで、出口まで2時間弱かかかった。
僕が理工系のせいもあるのかもしれないけれど、幾何学とのからみの解説とそれによる理解?鑑賞?の深まりが嬉しい。
ちょっと、(おそらく僕が不勉強のせいで)わからなかったのが、最後の方の日本とガウディの関わりのところで、今井兼次先生とその作品への言及の少なさ。文京区後楽園近くの東洋学園大学のフェニックスモザイクとか、長崎の二十六聖人記念聖堂とかスルーされちゃうんだ、な、と。
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「同潤会アパート」展 関東大震災から100年

2023-02-12 20:21:57 | 美術展・博物館
白根記念渋谷区郷土博物館・文学館

丹下健三の展覧会以来かな。
絶対、ここの学芸員さんに建築フェチいるよね(笑)。

同潤会アパート。
冬目景"ACONY"にも出てくる。
僕は、代官山の取り壊し前に上京していたのに、その価値がわかっていなくて(つまり知らなくて)見ることが出来なかったんだ。不明を恥じる話。
表参道の青山アパートと、江東区の白河については、訪れたり見学したりしたりできた。写真も撮れたはず(たぶんどこかにあるはず)。

展覧会公式図録買っておいたので、これから読むのが楽しみ。

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「合田佐和子展 帰る途もつもりもない」

2023-01-29 18:01:48 | 美術展・博物館
三鷹市美術ギャラリー。

技法において多才で、かつ表現の振れ幅も大きい人なんだな。狭いギャラリーでなく、美術館でちゃんと観たならは、もっと圧倒されたんだろうなと思う。
個人的には、順路終わりの方の「牧神の午後」のニジンスキーが、なぜか強く印象に残ってる。
https://mitaka-sportsandculture.or.jp/gallery/event/20230128/
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「大川直人写真展 GOOD TIME MUSIC 音楽の仕事40年の軌跡 80s、90sを駆け抜けた、アーティストたちの“リアル”が今、ここに。」

2022-12-04 12:37:26 | 美術展・博物館
世田谷美術館。
最終日ギリギリ駆け込み。

いやぁ思わず「懐かしい」と何度も声をあげてしまった(アーティストだけでなく掲載雑誌名にも)。
ソニー系のアーティストが多かったかな?
モノクロならではの作品展かと。

個人的には、岡村ちゃんが、ちゃんとそれっぽい感じだったのがツボ。
あと、GAOの写真のロケ地どこだろう?

https://naoto-ohkawa-photography.com/goodtimemusic/
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「ピカソとその時代 ベルリン国立ベルクグリューン美術館展」

2022-11-06 14:13:05 | 美術展・博物館
国立西洋美術館
予約していったけれど、当日券販売もあって、入場制限あっても激混み。
上野公園含めて、新型コロナ禍(が決して明けたわけではないと思うのだけれど)明けた気分の祝祭感で人が溢れている感じ。

やはり、ピカソ日本未公開35点というのは見逃せなかった。
ピカソ以外も含めて、作品群・つまりベルググリューン氏のコレクションは素晴らしく。
先日の、ポーラ美術館でピカソの生涯と画風の変遷の勉強をしたけれど、その復習にもなった感じ。

写真撮影OKな作品が多かったけれど、撮ろうとする人のスマホの画面・光って、結構、鑑賞の邪魔よね。

そして、常設展も行ったけれど、これまたスゴい人出。流し見。
ただ、演劇とデッサンの企画のトコロだけは、しっかり観てきた。

とりあえず、文化の日に文化的なことが出来たかな。
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死刑囚表現展2022

2022-10-16 17:14:07 | 美術展・博物館
松本治一郎記念館

新型コロナ騒動の中で、満員電車並みの混み具合にびっくり。
イベント自体は、都築響一さんのメルマガで知りました。

平野啓一郎さん「死刑について」を読んだばかりで、この方面にアンテナが敏感になっていたから、僕になおのことこの展覧会開催情報が刺さったのかもしれないです。

僕自身の死刑に関するスタンスは、「(現在問題点が多いから)ちょっと待て」です。
・人間のすることである以上、司法も間違う。
・日本は、冤罪が多いし、取り調べなど司法に問題がまだまだある。
・地下鉄サリン事件の犯人たちの処刑は、野蛮な見世物としてのサーカスではないのか?(これも司法と行政の問題)
・犯人に罪の意識のない場合、そのまま処刑することに意味があるのか?
・あくまで仮定の想像として、僕自身が罪を犯してしまった場合、或いは逆に重大な犯罪被害者となりその犯人が死刑になった場合、
 どういう感情が湧いてどういうことを望むのか想像しきれない。もっと深く考え議論しなくてはいけない。
と思うからです。

会場内、若い人が多いのも驚きでした。
応報感情から、圧倒的に死刑支持が多くてこのような展覧会は興味ないと思っていたので。

さて、作品ですが、キャプションに作者名だけでなく、どういう罪状で課されたのかを書いて欲しかったというか、自分で調べ直さなきゃなと思いました。その個々の作品の背景の理解をもっとしなくてはならないと思ったから。

それから、死刑囚と作品を通して何か接点を持ってしまった感(面会で会話をしたとか、手紙のやりとりをしたまでいかないけれど)といえばいいのかな?そんな感覚が起きた気がします。

写実的な絵が多かった印象です。
あと、制作論的なところで、書きor描き直しってできるのかな?それは知りたかったです。一発勝負というか失敗したら最初から途方もない作業をやり直ししなきゃないような作品がほとんどだったと思います。

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特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」

2022-09-03 19:54:43 | 美術展・博物館
東京藝術大学大学美術館

狩野永徳、円山応挙、伊藤若冲。
国宝もいくつも。
見逃さなくてよかった。

ただ、キャプションというか各作品の解説が短すぎるか?&やさしすぎるか?このあたりが、読売なんだよなぁ。。。。
あと、当日券2000はちとお高い。
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「ブルーピリオド展〜アートって、才能か?」

2022-07-18 13:14:26 | 美術展・博物館


天王洲寺田倉庫G1ビル

展覧会タイトルからもうかがえる通り、八虎が藝大に入る前までのところをテーマに構成している感じでした。
会田誠の受験生時代の作品も展示されてます。


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「小松美羽展 岡本太郎に挑むー霊性とマンダラ」

2022-07-11 21:50:39 | 美術展・博物館
川崎市・岡本太郎美術館

小松美羽は以前から気になっていて、チラシ見たときにその企画に思わず唸ったヤツ。
よくいえば直感的な悪くいえば野性的な、ドライブ感重視のアート。

曼荼羅も、こっちが胎蔵界であっちが金剛界に対応するのかな?と思ってみたり。
長野に根付いているなという作品も多かったかと思います。

日本橋三越で騒ぎになるだけの才能あるなと思いました。
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"ファッション イン ジャパン 1945-2020―流行と社会"

2021-06-15 21:35:46 | 美術展・博物館

国立新美術館

トータルでは、デザイナーやハイブランドの流れだけでなく、人びとの文化との結びつきを記述していた感じ。

マスクはしていても、結構、ペチャクチャしゃべっている人が結構いて。
スタッフも少なくて、先日行った別な展覧会よりは、感染症対策が甘いかもとか思いつつ。

しかし、その、周囲観覧客のペチャクチャから衝撃。
(高度経済成長期のポスター展示で)
「資生堂って漢字でこう書くんだ!」
(どうもローマ字表記のSHISEIDOしか知らなかったらしい...)

そして、別な客のペチャクチャ。
(1970年大阪万博のパビリオンや会場案内役のコンパニオンの衣装展示で)
「万博って何かの略?」
確かに、もう万国博覧会とは言わなくなったような気はする(苦笑)。

また、展示の半分近くが、90年代以降についての展示。
自分が生きてきた時間が歴史になっているような感覚。
21世紀も歴史になり始めているのかというか。
いまのイベント企画者やキュレーターたちには、現在進行形も歴史のウチなのかもしれない。タイトルがそうだもんね。


ただ、一番の不満は、何ヶ所かの資料映像動画にモデルとして出てきている山口小夜子さんについての記述がどこにもないこと(少なくとも僕は見つけられなかった)。
残念でたまらない。
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Dreams - to be continued - 髙田賢三回顧展

2021-06-15 16:28:13 | 美術展・博物館

文化学園服飾博物館

 
お勉強。
とくにも色づかいがすてき。
あとは、本当にいろんな民族?民俗?の引用ができる、つまり、教養に脱帽。
 
展示の質もさることながら、量にも驚く。
これだけの作品を寄付されるって、母校愛も強いお方だったのだな、と。
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「電線絵画展-小林清親から山口晃まで-」

2021-03-13 22:23:43 | 美術展・博物館
練馬区立美術館 都築響一さんのメルマガで紹介されていたので、行ってきました。 電信、電力、軌道鉄道に電線は使われているわけですが、日本の都市の近代の歴史の流れに沿った作品展示。 とにかく、都市好きは必見のキュレーションでした。いやぁ、佳かったです。 碍子までテーマになっていました。
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「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」

2021-01-31 14:51:09 | 美術展・博物館
東京都現代美術館

行列のできる理由のわかる展覧会。

能力のあるひとはスゴい。
そして、日本でも1970-80年代が、(デザインのなかみも含めて)いかに豊かであったかという(か、それ以降は下降線か?)ことを認識した感じ。
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国立ベルリン・エジプト博物館所蔵 古代エジプト展 天地創造の神話

2021-01-16 17:46:51 | 美術展・博物館
江戸東京博物館

これまた顰蹙を覚悟で行ってきました。

古代エジプトのお勉強。古代エジプトの神話と信仰が展示の軸になっていました。
やっぱり、池袋の某ミュージアムだけでは満足できていない人間だったことを自覚しました。

観客に女子がことのほか多かった。
僕みたいに犬童千絵「碧いホルスの瞳」ファンもいるのかもと思ってみたり。
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