LUNACY

cygnus' blog

二期会『ローエングリン』

2018-02-27 07:59:01 | ピアノとクラシック

東京文化会館

指揮:準・メルケル
演奏:東京都交響楽団
演出:深作健太

二期会は初めて観ました。ローエングリンも、観るのは初めて。
中学生のころ、吹奏楽部で『エルザの大聖堂への行列(行進/入場)』を演奏していて、その印象が強いです。第三幕前奏曲や、結婚行進曲よりも。

演出ですが、どうしても、バトロワの監督という記憶が先立ってしまって、イントロのデジタル時計がまさにそのイメージで、最初は少し不安でした。でも、ラストにもデジタル時計が出て来て、再びバトロワっぽいなと思わせられただけで、それ以外は、そのバトロワ的なるものは意識せずに観られました。(が、しかし、というのはまた後で下に)
むしろ、プログラムを読むまでもなくわかる、ローエングリンとエルザに、バイエルン王ルートヴィヒII世とハプスブルク皇妃エリザベートをカブせてきた解釈が印象的で、わかりやすいというか馴染みやすいものでした。もちろん、僕は、このふたりのストーリーは、ルキノ・ヴィスコンティの映画も観たし(氷栗優のコミックも読んだし(笑))、宝塚&東宝のミュージカルでも観たし、ほか書物も読んだことがあるわけで、そのせいかもしれません。


歌やお芝居のほう。
第一幕の決闘で、ローエングリンがテルラムントをやっつけるところ。なんかアッサリというか、あんなに短いシーンだったんだ、と。
第二幕のオルトルートが迫力あったというか、エルザとの掛け合いが、息もつけないくらい(ちょっと大袈裟か)のところがありました。

音楽も、安心して聴いていられる演奏でした。


さて、全編を通して気になった存在、そして、僕が自分のキャラクターを重ねてしまった存在、それが歌も台詞もないゴットフリートでした。
僕は、一時期、よく、コントローラーの自分とマニピュレーターの自分とそれを観測(俯瞰)している自分の三位一体で、この3つのうち最後のものが肥大している(気がする)、と周囲に伝えていたのだけれど、まさにそれではないか?と思ったのでした。
ひ弱そうな線の細いイメージもそれを深めたのかもしれないです。
山下和美『不思議な少年』のタイトルロールが、ちょっとだけ近いところあるかも。

そして、公演明けの月曜日。気がつきました。
バトロワで最後まで生き残った勝者=ゴットフリートのカブせに見えてきたのです。そっか、ここでもバトロワ的な演出があったのか、と(苦笑)。
もう、ゴットフリートの衣装が学校の制服にしか見えない感じになってしまいました。


あ、小原さんのことを全然書いてなかった(笑)。
とにかく、ビジュアル通りって感じでした。


おしまい。

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大窪晶与「ヴラド・ドラクラ」第I巻

2018-02-23 17:27:17 | 本・コミック
「碧いホルスの瞳」を読んだら、広告が入っていて、思わず買っちゃった。

こういう歴史もの好きだわぁ。

しかも、よく知らない時代のよく知らない国のストーリーで勉強になる。
1453年オスマン・トルコが、東ローマを滅ぼした、その直後ということだよな。
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犬童千絵『碧いホルスの瞳』第4巻

2018-02-17 14:52:20 | 本・コミック
うわっ、息子の自我の目覚め、恐るべしw。
王家って大変だ。
ストーリーが今巻からドキドキ度合い増している感じ。

前から何回も書いているけれど、古代エジプト時代の女性というと、ついクレオパトラとか、『アイーダ』の主人公ヌビアの女王とアムネリスを思い浮かべてしまうから、このハトシェプストの話は、本当に勉強になる。
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「ちはやふる」第三十七巻

2018-02-17 14:45:43 | 本・コミック
by 末次由紀

まぁ、それぞれのドラマが熱いですね。
桜沢先生みたいなキャラもいるし、エンタメとしても面白い。

しかし、何より、今巻で衝撃だったのは、ラストの髪を切った太一!
カワユス!!爆
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「ドリーム」原題: ”HIDDEN FIGURES”

2018-02-17 14:36:34 | 映画
まぁこの邦題は許そうか。確かに、主人公達の多重の意味でのドリームを追う&実現していくストーリーだから。

NASAのアポロ計画の前のマーキュリー計画の時代の話。
ソ連に先行されていた、人工衛星&有人飛行に追いつけ追い越せの空気のなかのNASA。
黒人女性達が計算係として採用されていて、人権擁護の時代の流れで、とくに労働における平等を追求して実現していくお話でもあります。黒人&女性というダブルの不利条件の克服。

しっかし、IBMの汎用計算機が使われたのは、もっと前からだと思っていた。
有人飛行開始の時点で、まだ人の手による手計算が残っているとは知らなかった。

あと、この黒人女性達の仕事って、裏方なわけだけれど、いまの自分の仕事と、つい重ね合わせてしまった。

ケビン・コスナーはあまり好きじゃなかったけれど、この作品ではそのアレルギー出なかったぞ。よし。
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「早春」デジタル・リマスター版

2018-02-17 14:29:33 | 映画
っと言っても、小津安二郎監督ではありません(笑)。イエジー・スコリモフスキ監督。

ジョン・モルダー=ブラウン主演。
ヴィスコンティの『ルードヴィヒ』のオットー王子のイメージが強いですが(笑)、美少年すぎるw、

描かれている思春期の悶えやいらだちもさることながら、
それにしても、当時は、こんなセクハラや人権無視が、横行していたんだなぁというシーンが何度もあって、
そっちも気になってしまいました。

原題: "DEEP END"
その名の通りのラストでした。



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会田誠「GROUND NO PLAN」展 “東京は、日本は、何処に向かうべきか―会田誠の愚案・暴案10連発以上!”

2018-02-11 23:32:09 | 美術展・博物館
青山クリスタルビルB1F and B2F

入場無料!

メッサ面白かった!
新宿御苑の改造計画が個人的に一番ツボりました。
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小沢かな『ブルーサーマル』第5巻

2018-02-10 01:42:53 | 本・コミック
うぉ、第1部完結とな。
ってことは、一応、続くと考えてよいのだよな?

てっきり、つるたまが4年(か就活)までストーリーが続くと思っていたし、姉とのバトルももうひと山あると思っていたんで、
ちょっと、唐突感に終わらせた感があるけれど。
んで、センチメンタリズムとの相克、折り合いの付け方をだいぶ組み込ませてきたという印象。

 ※ だから、なおさら、このちょっと無理くり感、そして、本巻のストーリー(ひとそれぞれの生き方)が、
  いわゆる大人の事情に思えてきてしまうし、そうじゃないことを願うな。。。
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外山啓介デビュー10周年ピアノ・リサイタル 千穐楽

2018-02-03 16:47:08 | ピアノとクラシック


杜のホールはしもと(相模原市)

もう12年も外山啓介くんのコンサートやリサイタルに通い続けてしまったのか。。。
僕も齢をとるはずだわ(苦笑)。
つまり、いろいろケチつけてきてしまったけれど、それだけ、僕の好みの路線の演奏会ってことなんだろうな、と思う。

本日の演奏も、キレイな演奏でした。
昔から和音の鳴らし方は得意だったようだけど、細やかなパッセージも粗くならずに聴かせるというか、全体的に錬れている感じ。
あと、有名曲が多くて、馴染みやすかったというか、こちらが入り込みやすかったかな。

欲を言えば(前から何回も書いてしまっている気もするけれど)リズム感。ワルツのときにワルツのリズムに引き込んで欲しいかな。
多分、本人の中では、しっかりリズムはカウントされているんだと思うの。


ご本人のご尊顔がよく拝める席だったのだけれど、けっこう目をつむっているよね。
ラストのソナタ第3番は、ブレスが聞こえてきて迫力?を感じました。


~オール・ショパン・プログラム~
ワルツ第1番「華麗なる大円舞曲」
バラード第1番
ノクターン第20番「遺作」
幻想即興曲
ポロネーズ第7番「幻想」
舟歌 嬰ヘ長調
ピアノ・ソナタ第3番

<アンコール>
ワルツ第7番
(この曲だけドビュッシー)ロマンティックなワルツ


Comments (10)
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