岩井俊二監督
黒木華&Cocco&綾野剛がメインキャスト
原作を読んだのが、2ヶ月前なのに、ストーリー&エピソードを、もう忘れてしまっていて、あぁそうだった!の連続(笑)。
かなり、原作(というか小説版?)に忠実だったかな、と。
偶然(だと思えること)と誰かの手のひらで踊(らされる)ることの往き来と、本人にとってのその文脈的意味を考えさせられる物語。
そして、愛し愛されることの強度と、虚構(演じるコトとか)と現実(自然に出てくる涙とか)の絡み合いの物語。
さらに、人間が生きることに伴うおかしみと、怪しい人間の振る舞いのおかしみと、振り回されるおかしみの物語。
とにかく、原作より印象に残るので、映画の映像の力ってスゴいな、と。
特に怪しさ満点のキャラの綾野剛演じたアムロなんか、さらにソレっぽいしっ(爆)。
もうひとつは、黒木華&Coccoの演技で、原作の同性愛的なテイストが、よりあり得べき形で浮き出てきたのではないかな?と。
背景音楽のクラシック(バッハとかメンデルスゾーン)の爆音とか、川崎での真白の母親との面会の後の号泣シーンとかの狂ったような感じは、園子温監督っぽいかもと思った(笑)。
ただ、このアムロと七海と真白母の号泣シーンのアムロは、ストーリー上で嘘泣きかと思ったら、ストーリー上でガチと判断する人が多いみたいだ。。。。うむ。そうか。
それから、パンフレット入手して、宮台真司先生の解説を読んで、まだまだ、僕は背景寓話の読み解きが出来ていなかったな、と。
何せよ、もう一度観ておきたい映画でありまする。(→結局、2016.5/4にまた観に行ったw)
さらに、1時間ドラマ×6回版もあるそうで、これも観ておきたいな、と。
あと、綾野剛について。
駆け出しの頃の超ロン毛の頃と較べて、声が低く太くなった?つぶした?
なんか、繊細な男の子系の高い声だったイメージが残っていたから、ちょっと新鮮だった。
それからストーリーを離れて、制作について。
カメラマン(と岩井俊二監督の関係)。篠田昇さん亡き後だけれど、やはり、光の使い方に意識的な右腕になられる方とお見受けしたかな。
※と思ったが私が甘く(汗)、監督はまだまだ不満らしい。→ http://www.webdice.jp/dice/detail/5118/
それにしても、黒木華が蒼井優に見えそうになることが何回かあって、岩井俊二監督の作品、ジブン観すぎかもなと思った(苦笑&下記参照)。
ただ、観すぎの割りに郭智博のカメオ出演に初回では気づかなかった!(笑)←結婚式場での代理出席で「このバイト何回め?」というセリフのイケメン。
1995年4月にシネスイッチで"Love Letter"公開2日目に観てハマって以来、「スワロウテイル」もビッグサイトで3000人(だったか?)の試写会で観て、『リリイ・シュシュのすべて』は初日舞台挨拶の回で観るために始発で行ってスペイン坂に並んだし、劇場公開作は短編含めてすべて劇場(含む名画座)で観ているはず。(その意味、今回この作品を観るのがこんなに遅くなってしまったのは悔しい(苦笑))
ただ、テアトル新宿はまだ残っているけれど、シネ・アミューズもシネマライズも、もうないんだよなぁ。。。(←つまり、とくに岩井俊二監督作品は映画館と結びついて記憶に残るんだよなぁと言いたい)。