ランニング三題。
その壱
朝、代々木公園に行くために小田急線の踏み切りにさしかかったとき、
植え込み向こうに長いランナーの列が目に入りました。
これだけの列だから、ナイキかアミノバリューがランニングスクールでもやっているのかな、
と思ったものの、その列は電車が行き過ぎるまでとぎれることがありません。
ああそうか、今日は渋谷表参道ウイメンズランか。
パープル、ピンク、オレンジ、イエロー、ブルー。
美ジョガーというい言葉で街に増え始めた女性たちが、
4000人の大会となってカラフルな奔流を渋谷区の道に描きます。
美しきランナーたちです。ジョガーの本質が健康で、ランナーの本質がスタイルにあるとすると、
今日出会った走る人々は、間違いなくランナーに見えるのです。
格好いいな、と思うので、自然に「がんば」と、谷の街渋谷の道では避けられない上り坂で
足が重くなったランナーに声をかけている私がおりました。
その弐。
美しきランナーを見送った後は、織田フィールドへ。
Sコーチのトレーニングです。
昨日トレーナーからは今週は練習をやめておいた方がいいと言われながら、
そうは行ってもせっかくの日曜日、というわけで指導を請いました。
やや体調が良くないことを告げますと、ランよりも基礎トレをしましょうという指示。
芝生の上でラダーとゴムを使った、動き作りの2週目です。
ラダーの30㎝間を細かく早く刻む足運びも、先週よりはすこし早くなり。
重心の置き方や、姿勢の起こし方にも目配りができるようになりました。
調子に乗った5本目くらい、左横進行のもも上げをやっていたとき、
戻してから着地へと動かした左足の内転筋に違和感が走ります。
足を細かく動かす運動で、これまでにない内転筋の可動域とパワーの必要性は
先週から実感していたのですが、今日はすこし大きく行き過ぎてしまったのかもしれません。
すぐに違和感をコーチに伝えて、もも上げを前進方向だけに変えてもらいます。
方向さえ変えれば、軽い重み程度で内転筋も動きます。
30本ほどのラダーを終えた後は、腰に回したゴムを後ろから引っ張ってダッシュ・もも上げする練習です。
これは20m×10本。
足にも来ますが心肺にもくるこの練習は、ジムのパワートレーニングでも得られない、
走る姿勢での全身筋トレになって、なかなか良いトレーニング実感が得られて好きなのです。
問題が出たのは、トラックに戻ってはじめた、流しになってからでした。
120Mを3本走る指示をもらい、コーナーから入った一本目。
トラックにまっすぐ着地してすぐに返す動きが自然にできるので、加速もスムースです。
調子よくコーナーを回り、さあ直線。
左着地で素早く返して、と左足一本に体重がのってタータンからの反力が伝わったとたん、
内転筋が、その力には耐えられませんと活動を放棄しました。
重心の行き場を失ったからだは、転がるボール。コースを外れ惰性がとまるのを待つばかりとなりました。
国際大会やマスターズでよく見てきた、コーナーを出た瞬間の肉離れ。
それがまさに自分の体に来たわけです。
ラン2題目は、今年もやってきたトレーニングと隣り合わせの怪我の到来。
やっかいなものとつきあう1年を予感しながら、今日の練習は終わり、アイシングをしながら今はこの文章を書いています。
参題目は今まさに始まった、びわ湖マラソン。オリンピック男子代表の最終選考レースとなるこの大会は
目が離せません。
初代山の神と呼ばれて別の苦労を背負わされた今井正人選手の走りに期待をもっています。
レース後の陸連選考とともに、ランニングファンなら胸が躍る一日です。
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