秋を感じる東京を出て、
この3連休は、秋を迎えに北海道への旅行です。
山の雪と、山麓の森の紅葉を求めて、10月の北海道を訪ねるようになって、
もう何年たつでしょうか。
毎年わくわくいそいそ。
少しでも長く楽しむため、初日の朝は5時起き、これから羽田に向かい、
9時にはもう旭川空港に立っているはずです。
天気もよさそう。
寒さも来てる。
フリースと、ダウンも持ちました。
彼女はマフラーも忘れません。
絶景と秋の収穫を楽しむ旅行に行って参ります。
金曜日に決戦が行われるのは夜と決まっていますが、
彼女が早出で中途半端に朝の時間に空白ができた私は、
朝ドラ「カーネーション」が少しづつ面白くなってきたのと、
火野正平が鳥取・大山から皆生温泉に向かう自転車旅を見届けて、
代々木公園にJOGりました。
ちょっと風が吹いています。
昨日と同じくらい。
でも、ちょっと違うのは、音。
風の先が見えるような気分になる、からからと乾いた音が聞こえます。
きっと、舞い上がる枯れ葉が乾ききって、たくさん風の舌に巻き上げられているからでしょう。
目の前の秋。
そして公園の林に入りラジオ体操と、動きながらのストレッチをゆっくりやって、
一晩で固まりきったアキレス腱に血液を流し込みます。
ちょっと前屈みになったとき、落ち葉をモザイクに光らせるのは木漏れ日。
目立つのは、光の傾斜が深くて影の印象が大きいからでしょうか。
しかも夏のようにはまぶしくないので、はっきり落ち葉の茶色が輝いて見えるのです。
やってきた、秋。
心臓の回転を上げるため、少しスピードを上げて、凸凹芝生を走って、
次に取り出したのが、ヤリもどき練習器具のターボジャブ。
枯葉掃除に列をなす、公共事業のひとたちに見つからないように、ちょっとトイレの影の林などに移動して、
さあ、投げます。
最近、肩がうずいていたんです。
投げたい投げたい、やり投げたい。
シャドーだけではわからない、ものを持って腰を入れて回転させながら、
強く背筋を反転させて手先のヤリを振り抜く力のいれ加減。
そしてもちろん、ターボジャブを投げるとがっかりするのです。
イメージの中で自分の全身が弓になって反り返るはずなのに、
いざ助走を始めて構えると、腰の回転とともに腕は外側へ逃げ出し、
背は斜めになってしまったり、
踏ん張ったはずの足は、急な原則に耐えきれずぴょこぴょことたたらを踏みます。
おっちょこちょいの道化師気分で、悄然とターボジャブを拾いに行って、
かがんで立って、鼻孔をくすぐる軽やかに広がる香り。
公園には、大きなキンモクセイがあるのです。
オレンジ色の小さな花がはじけると、香りのシャワーがまさに降り注ぎます。
他のどんな香りより、一瞬で胸の中に広がり、脳にキンモクセイの言葉が浮かぶ
印象の深いこの花が、とても好き。
きてくれた秋。
五感に秋をいただいて、
少し幸せの中に、一日を始めることができます。
明日は富良野だし!
でも、怪我を怖れて、体操ジョグにストレッチで20分。
流しを120×3ほん
幅跳び想定3ステップパウンディング3本。
200×2本を全力で行きました。
以上一時間でした。
毎朝、新聞を読むのが習慣だし欠かせない楽しみです。
小さな社会の窓といったら、まるで引退後のような物言いですが、
自分の仕事や身の回りだけでは、やはり限られた世界しかわかりません。
だから、福士加代子選手、というと話が飛びすぎか。
やはり噺の枕作りにはテクニックと、さらなる教養が必要だなあ。
福士選手は、陸上をたしなむものなら知らない人はいない、当代一流の長距離ランナーです。
5000メートルとハーフマラソンの日本記録保持者、というステータスももってらっしゃいます。
世界選手権やオリンピックにも出場し、やや自信過剰とも見える記者会見でのアピールや、
レース後の勝利インタビューで人を食ったような話し方で、自分を大きく見せるスタイルが、
なかなか日本のスポーツ女子選手には見当たらないパワーがあって、頼もしく好もしく
感じておりました。
ただ、あまりにもファンには意外で、きっと本人がもっとも当惑しただろう事が、
4年前の2008年大阪国際女子マラソン。前半は日本記録を上回るペースで、
まさにトラックの女王の風格と勇姿で大阪の街を駆け抜けながら、
後半は、転倒し、這い蹲るようにして、歩を刻むことでしかゴールを目指すことが
できなかった、初参加のマラソンでした。
その福士さんが、10月9日のシカゴマラソンに出場するといいます。
しかも新聞記事によると「2時間20分に挑戦し、マラソンでの能力を試したい。
来年のロンドン五輪のマラソンへ向けた準備の始まりになる。」
と語ったそうです。
新展開の挑戦する姿を知る、朝から嬉しいニュースです。
同じく、スポーツ面。
マリア・シャラポワの情報。
東レ・パンパシフィックで来日した彼女は、しゃぶしゃぶを箸でつまむ様子を
フェイスブックに書き込んだそうです。
すると、世界各地から「しゃぶしゃぶって何?」という反応が。
記事はこう締めくくります。
”(シャラポワの)発信力は絶大。和牛の風評被害を払拭する意味でも、
シャラポワの功績は小さくない。”
原発被害からの、ある一面での新展開。そう読み解けるのか。なるほどふむふむ。
最後に折り込み広告でも、新展開。QUALITAと大事が入った、
水上コテージの夕景が美しく映える、上質紙の広告が入っていました。
キャッチコピーは”この秋、人に話したくなる旅”とややアピールにかけますが、上品です。
で、何々・・・最下段にこう書いてあります。
「QUALITAは従来のパッケージツアーで実現できなかった、こだわりを商品化するために
創案した H.I.S.がプロデュースする100%出資の新しいブランドです」
わかりやすい、市場の新規開拓ということですね。
なんとなく停滞感が世の中にあるからでしょうか、
私自身がこういう、新しい展開への情報を欲しているのだと妙に納得する朝でした。
先の土曜日は「神様のカルテ」、このまえの週末は「エンディングノート」を見ました。
神様のカルテは、主役が嵐の櫻井翔くんが患者と向き合う医者を演じ、宮崎あおいさんが支え、そして舞台が松本周辺ということで。
エンディングノートは、父の死をドキュメンタリー撮影した娘が監督で、そういう規模の作品がロードショー公開されると言うことで。
そういう動機で見てきました。
ともに、ガンを患った方の、最期に向かった生き方を見つめるストーリー展開が同じなのですが、
それはたまたまのこと。
たまたま、かな。
みたい自分は自分である、という統一性ももちろんあるわけで・・・
納得できる言い方をすれば、自分がいい年になってきて、人生の後半戦を生きているから、
だけどまだ体が動いているから、落ち着いて見ることができるのでしょう。
観客層は、新宿のピカデリーで夕方に見たからということもあるのでしょうが、
両方とも30代~40代が中心のようです。今の映画人口の主体と言うことかもしれません。
ただ、エンディングノートのほうが、一人客が多いようには見受けたのは、
それはそれとして、私には納得できるものでした。
だって、最初から、泣くしかない映画のエンディングを迎えることがわかっている映画なのですから。
もちろん、最後の音楽が消え入ったとき、私の目も潤みました。
周りからもすすり泣く声がずいぶん聞こえましたし、
すぐにお手洗いへ向かう人も、普段より多く見えました。
どうも、そんな周辺状況しか、書けないのも度胸足らずですが、
人の命を正面からみつめ、しかも寄り添うように描く映画作品は、
涙を浮かべながらも、観客の一人としては納得し、生きることを静かに見直す機会にも
なりうることに、やや驚きを禁じ得ませんでした。
そうそう、
両方の映画で、黄金色の空が輝く夕景が、風の音とともに描かれていたのは、
偶然ではないでしょう。