わが家は伝統的に食品の賞味期限を気にしません。食べられるかどうかは、自分の舌で確かめる、という方針で食生活を送っています。
肉なんかは、傷んでいればにおいですぐ判断できます。
卵に関していえば、韓国の卵の賞味期限は一カ月ぐらい。生卵を食べる習慣がない、ということも関係しているでしょうが、卵って意外に長くもつもんだ、ということを韓国で学びました。
先日、老齢の母と叔母が暮らす実家に帰り、ちょっと冷蔵庫を覗くと、そんな私でも恐くなるような、古い食品がぞろぞろ出てきました。
母は、最近、認知症気味で料理をしなくなり、セブンイレブンあたりで買ってきたお惣菜を中心に食べているので、買い込んでいた食材がなかなか減らない。
賞味期限が一カ月以上こえた鶏肉は、ラッピングされていましたが臭いをかぐのも恐いのでそのままごみ箱行き。
調味料系は特に古いものが多い。1年以上前に賞味期限切れのケチャップ。2年前のジャム。3年前のチューブ練りからし…。
私が捨てようとすると、長女が口を出します。
「調味料は大丈夫だよ。小笠原では、そんなの平気で食べてたよ」
長女は、小笠原でウミガメの調査をしたり、アンデス山脈を一人旅したり、コスタリカの密林を野営しながら横断したりと数々の冒険旅行をこなしてきました。社会人になってからも、夏休みはインドネシアの無人島でウミガメの世話をしてきたばかり。
賞味期限が8か月前に切れた干し椎茸。
「それも大丈夫、大丈夫」
「大丈夫かもしれないけどさあ、うまくないだろ」
1か月切れのものなんか、
「これ、まだ切れたてだからおいしいと思うよ」
(切れたて……)
お弁当や持ち帰りのお寿司なんかについている、小型のビニール容器に入った醤油も後生大事に、ビニール袋にいれて冷蔵庫の奥の方にとってあるのですね。それらもまとめて捨てました。
さらに縁の下からは、外ラベルのすっかりはげた謎の瓶が。
形状からするとワインのようです。何年、いや何十年も前のものかもしれません。
(ワインなら、熟成されておいしくなっているかも)
試みに、開けてみることにしました。ところがコルク栓ではない。ひねって開けるふたですから、たぶん赤玉ハニーワインかなにかの安物なのでしょう。
いちおう開けて、グラスにそそいでみましたが、アルコール分はすべて吹き飛んでいて、もはやワインとはいえない代物。そのままシンクに流しました。
いろいろ整理した結果、冷蔵庫の中は、賞味期限切れ半年以内の新鮮な食材だけが残ったのでした。
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