大阪の夜,十三(じゅうそう)の狭い路地奥のホルモン屋さんに行きました。昔の新宿のしょんべん横町のようななつかしい雰囲気です。
刺身三種盛り合わせででてきたのが,レバ刺,牛刺にハツ。下に敷かれていたシソの葉のようなものは,なんとケンニプ(エゴマの葉)でした。
「これ,どこで売っているんですか?」
お店の人に聞くと,
「鶴橋に行けばありますよ。普通の八百屋にはないですが」
鶴橋はいわずと知れた在日の町。東京でコリアンタウンとして有名な新大久保で,カムジャタンにケンニプが入っていないのにがっかりさせられたものですが,さすが大阪です。
ところで,壁に貼ってあったメニューに
ハツ(hearts)
とありました。不審に思って,連れの大阪人に聞くと,
「だって,ハツの語源はheartsでしょう?」
(!!!)
私はこの歳になって,ハツの語源がheartsであることを初めて知りました。
ホルモンについては,「ホルモン注射」のホルモンではなく,関西弁の「ほうるもん」(捨てるもの)から来ているということを聞いたことがあります。肉を解体して,それまで捨てていた部位(内臓)を在日の人々がホルモン焼きやホルモン鍋(もつ鍋)にしたと。
さて,ハツの語源は英語,タンはtongue(英語の舌),レバーもliver(英語の肝臓)だから英語ですね。
テッチャンは明らかに韓国語のテジャン(대장 大腸)。コテッチャンは,コプチャン(韓国語の小腸 곱장)かな,小さなテッチャンかな?
じゃミノは?
センマイは?
帰ってからちょっと調べてみました。
ミノは韓国語でヤン 양 だから韓国語ではない。牛の胃の形が「蓑笠」に似ていることから来たということで,日本語です。
そして,センマイの語源は千葉(チバではありません。韓国語のチョニョプ 천엽>처녑)。ヨプは「葉」という漢字の韓国読みで,紙などを数えるときの昔の単位。日本語の「枚」に当たります。
すなわち,センマイは韓国語を日本語訳したものなのだそうです。
しかし,ヒレがフランス語,ロース,ハツ,レバーが英語,ミノは日本語,テッチャンが韓国語,センマイが韓国語の翻訳,ホルモンは関西弁…。
めちゃくちゃですね。
肉食が日本の伝統にはなく,明治以降の外来の食習慣だということがよくわかります。
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でもソウルで美味しい店をまだ知らない...
新大久保のカムジャタンももちろんエゴマの葉入っていますよ~。
同地区のスーパーでも売ってますし。
宗家カムジャタンとか、安めの価格設定の店だと入ってないのかもしれませんね。
今日の記事は読んでて私も大好きなハツの焼き鳥今すぐ食べたくなりました。
たしかに微妙に違いますね。
>カムジャタン
salleanaさん,コメントありがとうございます。
そうですか。私は運が悪かったのでしょうか。スーパーはジャント(韓国広場)かな。
チャメ(マクワウリ)も売っていましたね。
刺身のツマに大根の千切りに似たものがありますが,これが材料不明。食べられるのかどうかもわかりません。
もし大根があったとしても食べてはいけません。使い回しですから。
テニスをしていたとき,よくチキンを食べました。
近所のチキン屋さんに電話して配達してもらうんですね。
生ビールを注文すると,大きなペットボトルに入れて持ってきてくれる。
テニスの合間のチキン+ビールが最高でした。
私の場合,ヤンニョムチキンよりはヤンニョムなしのほうが好みでしたが。
最近チキンを食べる機会が減りました。チキンは脂っこいし太りますからね。
最近はシーフードブッペが流行ってますよ。海産物を中心とした食べ放題店なんですが、雨後の筍のように全国的に出店ラッシュです。
シーフードブッペは行ったことがありません。おしゃれな感じのお店が多いですね。
10年以上前,水協(漁協?)経営の,刺身ビュッフェに行ったことがあります。すべての刺身を一律,目方で計算する。味はいまいちでしたが。