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図版:スペイン語圏(ウィキペディアより)
英語圏以外によく聞くのはスペイン語圏。
かつてスペインが領有し、スペイン人植民者(やアフリカから連れてこられた奴隷)が原住民を駆逐して国家を建てた中南米では、多くの国がスペイン語を公用語としています。
ポルトガル語圏という言葉はあまり聞きません。ポルトガル語を公用語としている国が、ブラジル、マカオほか、アフリカの数か国に限られるからでしょうか。やはりポルトガルが植民地支配したところです。
フランス語圏は、ヨーロッパの中でも、スイス、ベルギー、モナコ、ルクセンブルクで公用語。北アメリカではカナダの公用語です。その他、アフリカ・アジアの30か国近い国で使われています。
ドイツ、イタリアは植民地が少なかったし、オランダ語は南アフリカでアフリカーンス語として広く使われていますが、インドネシアでは公用語の地位を追われています。
ロシアもソ連時代に近隣の民族を支配下に収めたので、ロシア語圏が広がっています。ロシア語を公用語としているのは、カザフスタン、キルギス、ベラルーシ。公用語ではないけれども、広く使用されている国としては、現在交戦中のウクライナをはじめ、バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)、ジョージア(グルジア)、アゼルバイジャン、アルメニア、ウズベキスタン、タジキスタン、トルクメニスタンなど。
中国も、さまざまな周辺民族を支配下に収めており、中国語を強要しています。中華人民共和国の領域にある地域以外に中国を国語または公用語としている国・地域は、台湾、シンガポール、香港、マカオ。これ以外に世界各地に広がっている華僑がいます。
こうしてみると、○○語圏の存在は、「宗主国」の過去の侵略の痕跡といえるでしょう。
〈参考〉
英語圏
日本語圏
強いて挙げるなら、ミンダナオ島の一部で話されているチャバカノ語がスペイン語の名残を残していると言われています。
「チャバカノ」は、スペイン語で「下品な」「趣味の悪い」などを意味する形容詞「Chabacano」がもとになっており…
勉強になりました。