クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

両国橋の夕暮れ

2014-12-01 | クリン江戸散歩

 「バイバーイ

両国さんぽをおえた、

午後3時半

クリンとチットは、

両国えき(駅)で 「歴友」と別れ、

もう少し、歩くことにしました。

 夕こく(刻)の すみだ(隅田)川を 見てかえりたいのです

先ほどの「回向院」のところから、

 両国ばし(橋)をわたって、川の向こうへ行きます

 明治のころまで、「大川」とよばれた 「隅田川」は、

 「 水青く、波の上には都鳥

待乳山の森に

浅草寺の塔の影、

船人に

隅田堤の 雪月花。

 その四季折々の川の姿は、東都一の絶景

と、

  ほめちぎられていたそうです。

 それからずいぶん 長い間、くらく・よどんだ「墨田川」となり、

花火の夜を のぞいては

よりつく人も

いなくなりました。

 でも・・・。 今見る、はれた日の夕ぐれは、

みなも(水面)が キラキラかがやいて、

         わりと キレイです 

 うちのチットによると、昔の小せつ(説)に出てくる

すみだ川には、

きし(岸)辺の 水中に

たくさんの くい(杭)が

打ち込まれた、

「百本杭」とよばれる場所が

あったそうです。

 <小林清親作 明治13年 横浜美術館蔵>

波よけと

ごがん(護岸)のために

打ち込まれた・くい(杭)には、

魚があつまってくる

だけでなく、

よく どこからか ながれてきた、

人間のいたい(遺体)が

引っかかっていたと言います。

 この川岸には 今も、

お家がなく

行き場もなく

弱った人の 

かげが見えますが、

 そういう人々が、じっとすわって 夕日をながめるさまを見ると、

 人の世のかなしみを たたえた、

 切ない流れに見える。」

 と、チットは言います。 







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