クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

雪の日に読む小説・20(『極夜行』角幡唯介)

2021-02-09 | 本と雑誌

人間の力なんて

及ばない

大いなる・宇宙の光と 向き合った人の本

もう一冊。

『極夜行(きょくやこう)』

の レビューいきます

(角幡唯介。「2018年・本屋大賞ノンフィクション本大賞」作品です


 きょくや(極夜)とは・・「北極の夜の世界」
指す言葉。

 

実は

ほっきょく(北極)には、

太陽がのぼらない・真っ暗な日が 数ヶ月続く時・・

あるらしいのですが、、


その暗やみ(闇)を 見に行った
日本人が

この本の 

ちょしゃ(著者)、

 かくはたゆうすけ(かんじ、角幡唯介)さん

です。



 かくはたさんは、現在44さい。

大学のころから

「探検部員」を やっていて・・

 

「もう開拓の余地はない」と 言われていた

ンフィクション・ジャンル

を、

「北極探検」という

ふつうの人ではできない・たいけん(体験)を 武器に、切りひらきました


 そう、、、
知られざる世界のオンパレード

を、

ならべて 見せたのです

 

なので・・

読者は、

 「へえ~ 北極って、そんなことがあるんだ~」と

好奇心で 読みすすめてしまう

 

これぞ

ノンフィクションのもつ・強み


 かくはたさんは、2016年、犬一匹をつれて

ほっきょく(北極)に 

出かけました。

 

月さえ見えない・暗やみ(闇)の中・・

 持って行った食べ物は、

しろくま(白熊)に 食べられてしまい

ウサギやオオカミを 

うち殺して食べる

サバイバルな日々、、


 そうして・迎える、夜明けの太陽
は、

一体 自分に、何をもたらしてくれるのか・・?

 

それを 知りたいばかりに

すいきょう(酔狂)にも 

「極夜行」に 出かけたのです


 4ヶ月ののち・・、かくはたさんに 何がおこったか

 

それは

ラストで 明らかになります。


クリンたちは、

その結末が 知りたくて 

読みはじめたのですが・・

 20ページくらい・読んだ

ところで、

(あれこの人、おもしろいな

と 気づき

 

そこからは、

きょくやこう(極夜行)の行程を 楽しむようになりました


 かくはたさんは、生まれたばかりの

いるのに、

死ぬかもしれない「北極探検」に

行ってしまう人

 

学生時代からやってきた・好きなことを、

そのまま仕事にしている

自由な たましい(魂)の、持ち主です

そのためか、

とても おおらかで、

 ふつうの人なら、泣きたくなる・孤独や、叫びたくなる・ピンチも

なんのその

楽しんで、

全部、ネタにしています

 

 そんな、かたやぶりが 文体にも 

あらわれているので、

読者は、

明るく・ころがされるように 読めるのでした

 

いわば

「一流の作家のように哲学を語る頭を持った・若者

居酒屋に行ったら、

『俺が北極に行った時の話きく?』

おもむろに 話し始められちゃって、

『ええ~、マジですかあ その話。

すっごおい

と、

こっちも 引き込まれちゃった

ってかんじの、本」なのです

 

(※けっこうくだけてるんです。『ヤバい。マジで高潮が発生しやがった。』みたいな文章が出てきます

 

 

ノンフィクション、

というと

しんけん(真剣)かつ、辛気くさいイメージ

を 持つ方、

いらっしゃると 思いますが・・

 

そんな、

神妙に かまえなくて、大丈夫

 

 こんな・しばれる冬の晩に、

お酒を 飲みながら、気楽に 読める本ですから



 ちなみに「著者」いわく、

「北極でいちばん美味しいのは、オオカミの肉」

そうですので、

ビーフジャーキーなど おつまみにすると、気分が出るでしょう

 

 

おすすめ度:そこそこ

 


(次回は、『冬の本』をご紹介します 「雪の日に読む小説」特集も、あと2冊となりました

 


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14 コメント

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Unknown (6x6)
2021-02-09 06:28:11
最後の方、連れて行った犬を「食料」として見始めてハラハラしました。シロクマに荒らされた食料保管場所からドッグフードを見つけた時の歓喜が、僕的なハイライトでした。
オオカミは何故近づいてきたのか、そればかりは気になります。
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Unknown (cforever1)
2021-02-09 07:19:21
6×6さまへ💖💖

そうそう‼️そこはハラハラしましたね‼️
オオカミさんのキモチは、、よくわからないですね🐺、、グリーンランド以北にいる生き物の考えはシティガールクリンのりかいをはるかにこえています⚠️🐻

クリン的ハイライト✨は、北きょくでかくはたさんが「大」をしようとしておしりを出したら、人のふんが大好きな犬が、まだ出してる途中なのに、ガマンしきれずに食べ始めた、ってところです🌼

クリンより🍀
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Unknown (ユミ)
2021-02-09 09:16:03
あの~、北極にはウサギやオオカミがいるのですね。
知りませんでした。
シロクマ、食料だけでよかったです。
ご本人が食べられてしまう危機にあわなくて。
ところで、4枚目の写真でクリンさんが持ってるの
何ですか?きれいですね。
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Unknown (cforever1)
2021-02-09 09:50:51
ユミさんへ💖💖

4枚目は手かがみです💎反射した光が「極夜行」っぽいかな~と思って使いました✨✨
そうそう❗その名もホッキョクウサギという、わりとデップリ太ったウサギがいるらしく、北海道とかにもエゾウサギってのいるし、ウサギはさむいのがとくいなのかもしれないな🐰って思いました~💡💡

作者のかくはたさん、探検家だけあって、なかなかマッチョです↗️
うでなんて、すごく良い肉しつをしているから、、
クリンがホッキョクグマだったら食べちゃうかも🐻✨

クリンより🍀
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Unknown (zooey)
2021-02-09 12:35:20
「極夜行」も「極夜行前」も読みました。
私は犬との関りにばかり、注目してしまいました。
しかしこの人、子どもが生まれたばかりなのにこんな冒険旅行に出かけるなんて
普通に考えたら、とんでもない男ですよねえ。
備忘録代わりのメモのような感想ですが
よかったらどうぞ。
https://blog.goo.ne.jp/franny0330/e/5d5a0d21c000efb15e1154c8eabcc0d5

ところでクリンちゃんってシティガールだったのか…
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Unknown (cforever1)
2021-02-09 13:49:56
zooey さまへ💖💖

zooey さまぁ~✨✨🐻✨✨
見ただけでクリンが都会の女子🌃🌉✨だということはわかるはずだと思っていたのですが、、(⁉️)

zooey さまのレビュー読みました‼️すばらしかったです↗️↗️↗️クリンなんて、すでに一度読んでいるのに読んでみたくなりましたもの⤴️✨✨
タロウさんもいるし、zooey さまにとってはあのお犬の運命はとても気にかかったと思います⚠️🐶
かくはたさんは、根っこのおおらかさがみりょくですが、ギリギリを何度もたいけん(体験)している探検家は、、そういう生き物なのかなあ、、と思います。。
とはいえ、かくはたさんも印税たくさん入っただろうし、ご家ぞくもとりあえずは安心?ですね‼️

クリンより🐻💖
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Unknown (rakoru)
2021-02-09 15:38:39
クリンちゃん、ごぶさたしてます🖐
ラコルです😄
実は、ポポが昨年夏に行方不明になり
今はポポ2代目と暮らしています♪

雪の日に読む小説シリーズ、毎回楽しみ😊
クリンちゃんとチットちゃんの、エロチック描写に、ポポとふたりで赤面(笑)‼️
はしませんが!😄
この冬、最近読んでなかった小説を読みたくなってきましたー❄️
「極夜行」も、惹かれますー👍
北極探検なんて未知の領域✨
冬の間にポポと読んでみます!
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Unknown (cforever1)
2021-02-09 17:34:54
@rakoru ラコルさまへ💖💖

ラコルさまぁ~✨✨🐻✨✨✨💖
初代ポポちゃん行方不明⁉️で、二代目ポポちゃん⁉️⁉️
すべてのお話が消しとんでしまうくらいのしょうげきです⚡⚡⚡初代はまたもや、しげみにでもたおれているのでは、、💔

『極夜行』は、かくはたさんが「あえてふざけた描写で書いた」と言うだけあって、とつぜん大学生みたいなくだけたトークが始まったりします🌀ずっこけシーンではさらにそのけいこうが強まるので、それがイヤだなとかんじる方とおもしろいとかんじる方に分かれそうです💡💡
(実は、ラコルさまのごちょしょも去年の夏に読んだんです✨でもそのあとクリン家が家ぞくの入院そうどう、ラコルさまもお仕事多忙、、さらにはクリンが読みましたって言ったら、ラコルさまにごめいわくがかかることがあるかもしれないな・・との気がかりから、温存しているんですけどね♨️)

クリンより🐻🍀
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Unknown (nerotch9055)
2021-02-09 19:40:41
こんばんは、クリンさん!
クリンさんのご説明通りなら、かなり型破りなノンフィクションですね。
私も、「知りたい時は、自ら体験してみる!」というのがモットーなので、著者の気持ちがよくわかる!
結婚してなければ、いろいろとチャレンジしていたかも。
(・・;)
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Unknown (cforever1)
2021-02-09 19:56:48
@nerotch9055 nerotch さまへ💖💖

この作者さまのイキイキした姿と、ちょう元気なハートは、nerotchさまと重なるものがありますね‼️
暗やみの中、作者のかくはたさんは星に名前をつけて楽しんでいました🌟そういうロマンチックなところもnerotch さま的な気がします🔔🔔🔔
でも、nerotchさまのほうがずっと紳士でちゃんとした大人かと存じます💎✨
何しろ、かくはたさんはけっこんしててもどこでも探検に行っちゃうし、「極夜」における月を「群馬県太田市のクラブのナンバー1キャストの女の子のやり口に似ている」とか言って、自分が昔通いつめて、のらりくらりされていた時の話になぞらえるんです⚠️
話としてはおもしろいんですが、、じゅんしんなクリンにはついていけませんっ

クリンより🐻🌼
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