グレンラガンが赤ん坊に写るほど巨大なガンメン。
移動要塞型ガンメン、ダイガンザン。
その圧倒的な巨大さにヨーコは撤退するようカミナに言うが、
耳を貸さずに真正面から立ち向かうカミナ。
だが今回ばかりはカミナの威勢でも
成す術なしであった。
ダイガンザンの手に捕らえられるグレンラガン。
絶対絶命のピンチに、カミナの表情がこわばる。
その時、見た事のないガンメンの助力で、
ピンチを切り抜けるグレンラガン。
そのガンメンを操縦していたのは
リットナー村で別れたダヤッカであった。
そして黒の兄弟のキタン。
他の仲間たちも自分のガンメンを手に入れ、
ここへ向かっていると言う。
彼らは敵のガンメンを奪い、
命を賭けて戦うカミナの姿に影響されたのであった。
しかし、援軍が来てくれたからと言って、
ダイガンザンの強さが変化したわけではない。
依然として劣勢に立たされるカミナに、
ヨーコが再び退却するように呼び掛ける。
「カミナが死んじゃったら、
誰が私たちを引っ張ってってくれるのよ!」
カミナはそれでも退こうとはしない。
「うっせぇ!逃げちゃ何も掴めねーっつってんだろォ!」
聞く耳を持たないカミナにシモンも退却を提案する。
「なにィ!怖じけついたってのか!?」
シモンに怒鳴るカミナ。
「ついたよ!怖じけついた!」
「テメェッ!」
「アニキを戻す為なら、怖じけつきでも何でもするよ!
だって…待ってる皆がいるんだよ!!」
そのシモンの言葉に頭を冷やすカミナ。
だが相手の主砲が生きている以上は、
背を向けて逃走したところで狙い撃ちにされるだけであった。
その窮地をシモンの咄嗟の判断で切り抜ける。
それは岩盤を知り尽くした穴掘りシモンならではの方法であった。
見事にダイガンザンの足止めに成功する。
窮地を脱するカミナとシモン、
そしてグレン団一向。
新たな仲間を加え、戦力も強化される。
カミナは命名する---大グレン団と。
「オレ達であのデケぇガンメンもかっぱらっちまおうぜ!」
カミナは大グレン団全員に提案する。
「そうすりや明日からアレがオレ達の根城だ!」
だがダイガンザンには四天王が一人、
チミルフが乗っているのである。
どうやって奪うと言うのだ。
その質問をしたのはシモンであった。
「でも、どうやって?」
カミナは不敵に微笑み、シモンに言う。
「それは、オマエがやるんだよ!」
今ではすっかりグレン団のメカニックである、
リーロンがシモンに説明する。
「グレンラガンの合体は、
ラガンがグレンのシステムを支配することで成り立っている。
それがグレンラガンの力なの」
何の為かは分からないが、
ラガンには初めから合体したメカを支配し、
なおかつその構造をも作り変えてしまう能力がある。
グレンとの偶然の合体も、ラガンがその能力発揮した結果なのであった。
つまり、ラガンがグレンで行った事を、
-----ラガンであのダイガンザンと合体してしまえば、
ダイガンザンのシステムをシモンが掌握できるという理屈であった。
こうして作戦は決まった。
朝になり、大グレン団一向は出発する。
そして一人の男は己の運命を知ることになる。
つづく