無知の涙

おじさんの独り言

思い込みと現実

2008年03月31日 | 日常

人間という生き物はとかく思い込みの激しいものである。

先日、仕事中に
煎餅(せんべい)あげる
と言われて出されたのが、固そうなおかき。

甘いものは嫌いですが、
しょっぱい系は好きなので頂くことに。
固そうなだなぁ~と思いながら
おもいっきりカジってみると

フニャフニャ

歯がガチーンてした。

しけってんじゃん!!と思ったら、
こういう煎餅だとのこと。

その名も「ぬれおかき」
ヌッチャヌッチャと食べましたけど、
なんか悲しい気分になりました。

こういう
思い込んでいることと、
実際の現実
にかなりの差異がある

けっこうビビりますよね。

すげー重たいと思い込んでた荷物が
スカスカだったりすると、
かなり威勢よくエビ反りしたりして、
なんかとっても恥ずかしい場面。

あと、子供の頃とかに、
冷蔵庫に入ってるジュースを飲もうとして、
ぜんっぜん違う中身が入ってたりしたとき。

アップルジュースを飲もうとして、
お茶だったときは死ぬかと思った
もう完全に頭の中はアップルジュースの味なのに、
すげー苦い液体が口に入ってくるんですから。

ギャグ漫画の如く口からブフーッと吐き出しましたね。

床ビチャビチャにして母にすげー怒られたけど。
だってホントに驚いたんだもん。
そりゃ拒絶反応起こすよ。

そして何よりビックリするのは、
座ろうとしたイスが自分の思っている位置より低かったとき
僕はデカイので、だいたいイスは最上段。
他の人が座ると、絶対に低い位置にされます
それに気づかずに座ろうもんならプチフリーフォール状態。
「うぉっ!!」って絶対に言う。

思い込みってコワいですね。

 

 

 


 

 


無題2

2008年03月30日 | Weblog

麻生さんの葬式から数日後、
世間はクリスマスを迎えた。



昼過ぎから雨が降った。

妻は洗濯が出来ないのを残念がっていた。

キリストの優れたところは、
どんなにささやかな善意にも罪があるということを教えてくれるところにある。



自分が生まれてこの方、
一つの罪さえも犯していないと言える者だけが、
あの犯罪者に石を投げるが良い。

汝の敵を愛せよ―

彼女の様々な事情から、
形だけの結婚生活を送っているとはいえ、
クリスマスくらいは何か華やかなプレゼントでも、と思う。

もっとも、僕の少ない給料では高が知れているが。

それに彼女もそんな事は望んでいないのだ。

ディケンズの二都物語を読みながら、
そんなことを考えていると、
ふいに彼女が「出掛けよう」と言った。

「平気なのか?」と僕は聞いた。

「うん」と彼女は言った。

彼女が前の夫から逃げる為に、
僕の部屋に転がり込んできたのは1年前のことだ。

中学の時のクラスメートだった。

「しばらく泊めて欲しいの」と彼女は言った。

僕の今の住まいを誰に聞いたか知らないが、
いきなりそんな事を言われても困る。

どのようにしてこの状況を丸く収めれば良いか、
僕は今にも泣き崩れそうな彼女を見ながら考えていると、
ある事に気付いた。

彼女の右手の甲には火傷の跡があった。

最初は気にしなかった。

だが、左足首にもアザがあるのを見た瞬間に、
僕はなんとなく彼女の事情を理解した。

彼女の結婚式には僕も招待された。

ちょうど1年前くらいだ。

相手は優しそうな男性だった。

彼女も幸せそうだった。

「狭い部屋だけど」と僕は言った。
「しばらくいるといい」

「ありがとう」と彼女は言った。

とにかく僕がまずしなければならなかったのは、
彼女の為にもう一組布団を買うことだった。

 


無題1

2008年03月29日 | Weblog

以前に住んでいたアパートの前に、まるで屋敷のように巨大な一軒家が建っていた。

その家には拾い庭があり、大きなリンゴの木が植えられていた。一見なんの変哲もない普通のリンゴの木なのであるが、よく見ると一番下の枝にカラスの死体が吊るされていた。まるで首でも吊っているかのような格好で。

そうする目的が僕にはよく分からなかったが、恐らくそれはカカシのような役割を果たしていたのだろう。カラス達にリンゴを食べられないように。いわば見せしめである。

僕はそのカラスの首吊り死体を見る度に、何か懐かしいような不思議な感覚に襲われた。

 

12月3日は麻生さんの命日だった。

麻生さんは20歳の時にバイク事故で亡くなってしまった。高校時代の同級生である。

見晴らしの良い広い道路で起こったその事故は、本人の不注意によるものであったと断定されたようだ。誰にも責任がない死。

納得しようが、しまいが彼女はもう2度と戻っては来ないのだ。

今でも命日には仲の良かった連中が集まり酒を飲んでいる。先週の日曜にも誘いがあったが、僕は断った。

思えば葬式に参加したきり、一度も会に参加していない。彼女の墓前にも立っていない。気のいい昔の友達たちは、そんな僕を薄情者と呼ぶことなく、今でも誘い続けてくれている。

僕が彼女の墓前に立たないのは、彼女の死を認めたくない、というようなセンチメタルな感情からではない。

確かに愛すべき人の死というのは、悲しいものであり、それはいつも僕を少なからず混乱させる。

意味なんかないよ、と彼は言った。特に意味なんかないんだ、私たちは何かを失うとそれに意味を見出そうとするが、そんなものは無駄な行為だ。だって意味なんかないんだもの。

 

麻生さんの葬式は寂しいものだった。同級生も僕らのような仲良くしていた連中しか集まらなかった。葬式が済むと、葬式に来ていた旧友から飲みに誘われた。

「だけどあの元気な麻生さんが死んじゃうなんてな。なんか実感わかないよな」と旧友は言った。

「そうだな」と僕は言った。実感が沸かないというより、我々の彼女に対する記憶が学生時代で止まっている為、うまく現在の状況と重ねることができないのだと僕は思った。

2年近くも会っていないし、僕たちはもうそれぞれ社会人として、自分の生活を持っているのだ。

 

友達と別れて新宿へ戻ってきた僕は、西新宿を歩いた。

僕は何故か混乱したり悲しくなると西新宿を徘徊する習性がある。

僕も変わったし、旧友も変わった。もちろん彼女だって変わっていたのだろう。

生きるということは常に変化してゆくことである。ただ彼女だけはもう変わることは無く僕の記憶に留まることになる。

死者に対する思いの行き着く先が何処にあるのかは知る術もない。

ただ僕は生きてゆくだけである。

クリスマスのイルミネーションで彩られた西新宿を歩きながら、
僕はそう思った。

 

 


荒川の桜と鉄コン筋クリート

2008年03月29日 | テレビや映画

春眠 暁を覚えず
というが、まー眠いったら

花粉症の薬を常用しているせいもあるだろうけど、
眠くてねむくて。

今日は仕事で荒川へ行ってきました。

荒川や千住とかって、
ホントに行かないので迷いました

仕方ないので交番で道を尋ねる事に
説明聞いているうちに
目的地が果てしなく遠いことが判明

都電がどうとか、歩くとどうとか。

せっかく一生懸命に道を教えてくれましたが、
その警官の前でヘイ!タクシー!
キャッチ&リリース
です。
間に合わないんだもん。

目的地に着いたらが見事でした。
みんな花見してました。
週末は普通休みだよね。
花見するよね。
酒飲むよね。
仕事しないよね。

そんな光景をボーっと見てたら、
何故かダックス犬に足の匂いを嗅がれてました

そうそう、昨晩
鉄コン筋クリートを見ました。


かなり借りるのに時間かかりました。
半年以上、待った気が・・・。
1週間レンタルになるのを待ってたせいもありますが。

非常に良い作品でした。
純粋に人を傷つける力に長けるクロ、
意識せずに物事を観念的に捉えるシロ。


この2人の少年が宝町という不思議な町で
懸命に生きてゆく姿を描いた作品。

原作も評判でしたが、読んでおらず
観るのを楽しみにしたいました。

けっこう軽い話かと思っていましたが、
いやいやいやいや。
なんかもう悲しすぎて
かなりディープでした。
嫌な悲しさではないんですが、
もう胸がつまると言いますか。

そしてエンディングで流れる
アジカンがまた良い味だして。

いやー良かったっす。
楽しみ待ってた甲斐がありました。

この作品はオススメです。
お子様にはちょっと難しい話だと思うので、
なんか平凡な日常に疲れた大人へ

 





 

 


まったりDVD鑑賞

2008年03月28日 | テレビや映画

最近はパチンコもせず、
久しぶりにゆっくりとDVDやらやら
家で楽しんでおります。

今回もレンタルでDVDを5本ほど。

アクエリオンTV版 2・3巻
ショーシャンクの空に
レ・ミゼラブル
鉄コン筋クリート


と相変わらず意味不明なラインナップ

「ショーシャンクの空に」
は以前から見たいと思いつつ、なかなか手が出ず。
良い作品という感想を改めて聞いたので、
今度こそはと借りてみました。


1947年、銀行員のアンディ・デュフレーンは、
妻とその愛人を射殺した罪で終身刑の判決を受け、
ショーシャンク刑務所に投獄される。

アンディは独特の雰囲気を持ち、
あまり他の囚人たちと打ち解けない。
それは他の人たちを見下しているからではなく、
彼自身の世界を持っているからであった。
彼は音楽と本を愛した。

アンディはその博識を買われて、
刑務所の図書係に任命される。
また銀行員としての手腕も発揮してゆく。

立派な図書室を作り、
希望者には高卒の資格を取得させ、
刑務官たちの債務整理もこなしていた。

やがて彼は刑務官からも囚人からも
信頼されるようになる。

だが、そこに危険が含まれている事を
アンディは知らなかった。

次第に明かされる真実。
逃れらない刑務所の闇。
アンディはショーシャンクの空に何を見るのか・・・。



というわけで、評判通り良く出来た作品でした。

「レ・ミゼラブル」
これはユゴーの有名な小説を映像化した作品です。

なので内容は書きません。

ちょっと2時間くらいにマトメるのは無理があったかと。
少々もったいない感じがしました。

他の作品はまたの機会に。(まだ見てません・・・)