今年もこの時期がやってきました。
ボクシングの新人王決定戦です。
まだ東日本の代表を決めるトーナメント決勝の段階ですが。
新人王決定戦というのは、エントリー時に4勝以下のC級ライセンスの選手たちによるトーナメント戦です。
やはり後にチャンピオンとして君臨するボクサーは、ほとんどこのトーナメントを制し、新人王に輝いています。
今話題の内藤選手もモチロンそうです。
そしてこの新人王の座につくことが出来たなら、日本ランカーの10位にランクされるのです!!
特に誰かを応援するワケではないのですが、やはりキラッと光る才能を持ち合わせてる選手が多いので大注目なのです。
余談ですが、僕はボクシングファンなので「はじめの一歩」の大ファンです。唯一すべてのコミックを購入しています。
イジメラレっ子の一歩が、すさまじい努力と根性で強くなっていく姿は本当にカッコいいです。
そしてその一歩を見込んでトレーナーとしてつく鴨川会長。厳格に手と足が生えたような人物ですが、彼のトレーニングが科学的で見事なのです。
絵柄もリアルで、ボクシングしてる迫力が絵からビリビリと伝わってきます。
そして一歩の最大の魅力が、敗戦を機に自ら考案した必殺技!デンプシーロールです。
一歩は考案した時点ではデンプシーロールの存在を知りませんでしたが、その技は今より100年くらい前に実在したジャックデンプシーの必殺ブローだったのです。
ヘビー級では決して大柄ではなかったデンプシーでしたが、持ち前の破壊力抜群の強打で次々と対戦相手をマットに沈めていきました。 そのファイトスタイルは1920年代に全米を熱狂の渦に巻き込んだヒーローであり、大統領の名は知らなくてもデンプシーの名は知らない者はいないとまで言われたほどだったらしいです。
その伝説のブローを奇しくも自ら考案した一歩。
攻撃と防御の一体。それを完成させたとき、伝説のブローが甦ったのです!
形としてはフックの連打ですが、そこに努力と根性で鍛え上げられた一歩ならではの強靭な足腰が加わり、高速回転でのフック+ダッキングの連続運動となり、まるで無限∞のような軌道を描きながら相手に強烈なパンチを叩き込んでいきます。
パンチをガードして一歩の姿を追っても、一歩は低い位置にいるので姿を捕らえることができない。その瞬間にさっきとは逆の方向から再びパンチが飛んでくる。
技に入られたらもう止める事はできません。しかしどんな技にも弱点はあり、このデンプシーロールも例外ではありません。相打ち、技に入る前に止められてしまう、カウンターなど次々とデンプシーロールを破ろうとする相手が現れます。そして次第に進化してゆくデンプシーロール。
今も少年マガジンで大好評連載中ですが、そろそろ一歩の世界挑戦が見えてきましたね。長かったなぁ。コミックが80巻ですからね・・・。
原作版も迫力満点ですが、実は過去に「はじめの一歩」は日テレで深夜枠にアニメ化されいて、そのアニメもかなり迫力ありました。
しかしアニメ版は「一歩VS千堂」のタイトルマッチで終了してしまいます。
いやーあれは悲しかった!なぜ終わってしまったのだ。アニメの一歩を見て、明日からまた仕事をガンバル!というスタンスで生きていたので、放送終了は本当に残念でした。
でもアニメ版の「一歩VS千堂」のタイトルマッチは最高の出来でした。本当に熱くなれます。未だにたまにレンタルして見ています(迂闊で不覚なことにビデオを消してしまったのです!)。
というわけで11月4日(日)にボクシング好きの友達と後楽園ホールへ行って参りました。
この位置から見る後楽園ホールって何故か大好きです↑
友達を待つ間に入口のポスターをパシャリ。うおおお燃えてくる!!
16:00に当日券発売。16:30開場です。
友達も来たので、もう待ちきれずに5Fへ。
かなりの大行列でした。東日本新人王は人気カードなので、だいたい混んでますけど、この日はかなりの入りが予想されました。
そして16:00、ついに開場です!!!
このスポットライトを見ると、鳥肌が立ってきます。「はじめの一歩」のオープニングソングの「インナーライト」が脳裏に甦ってきますね。
予想通り、ホール内は超満員!!階段とか通路まで人が溢れています。
そして今回の東日本新人王決勝のカードです↓
決勝戦(5回戦)
●ミニマム級/島崎博文(帝拳)-櫛部好充(協栄)
●L・フライ級/田口良一(ワタナベ)-高島昌良(横浜光)
●フライ級/越知俊光(T&T)-林 徹磨(セレス)
●S・フライ級/船井龍一(ワタナベ)-古川高広(協栄)
●バンタム級/久保裕樹(横浜さくら)-太田裕二(ヨネクラ)
●S・バンタム級/古口学(古口)-大竹秀典(金子)
●フェザー級/関本純太(勝又)-古川暁(ドリーム)
●S・フェザー級/丸山伸雄(八王子中屋)-川本日明(金子)
●ライト級/高田茂(マナベ)-近藤明広(日東)
●S・ライト級/鈴木裕輔(新日本木村)-迫田大治(横田S)
●ウェルター級/山崎佑樹(JB)-岳たかはし(新田)
●ミドル級/橋本平馬(三迫)-高野悠一郎(横田S)
さあ!いよいよ試合開始です!!
ボクシングというのは、プロレスやK-1みたいに華やかでは決してありません。ダウンを奪うことはおろか、KOやTKOの場面なんてそうそう見られるものではありません。
どちらもこの日の為に相手を研究し、減量に耐え、過酷なトレーニングを積んできたのです。そうそう倒れられるものではありません。お互いに。
上手にコンビネーションが決まったり、カウンターが炸裂したり、美しいリバーブローが突き刺さったり、そしてそれを回避するダッキングにスウェー、直撃に耐える根性、
そういう細かい所にボクシングの真の美しさと面白さがあるのです。
新人王戦は5回戦なので、選手たちもペース配分にあまり気を使わず、けっこうハードな打ち合いが見られます。
受付で貰えるパンフレットには、各試合の採点表が印刷されていて、自分で採点していけます!!
そして・・・どちらかが勝ち、どちらかが負けるわけですが、
負けたから、それまでしてきた努力が無駄になるなんて、僕は絶対に思いません。でもボクサーというのは大変に選手寿命の短いスポーツです。年齢、ケガ・・・また敗戦が重なれば、ジム側も引退を勧めるしかありません。
努力は無駄にならないが、ボクシング選手にとっては1敗がとても重く圧し掛かってきます。
それでも勝つ選手がいて、負ける選手がいる。影があるから、光が眩しく見えるのです。
敗者も敗者という大事な役割を担っているのです。
だから試合の前に相手への敬意を払い、そして終わった後にお互いの健闘を讃えるのです。限界の状態で耐えてきた者同士だから、勝者の喜びを讃え、敗者の無念を分かつ。
選手のみなさんは試合が終わったあとに、お互いのセコンド陣にも挨拶しに行きます。
本当に試合の後の選手を見ていると胸が熱くなります。特に僕は真に無念ながらも負けてしまった選手に盛大な拍手を送ります。
この試合に本当に負けてしまうかどうかは、これからの君に掛かっているんだぞ!!
あの時の敗戦が無ければチャンピオンになれませんでした!といつか輝かしいスポットライトの下で言える日が来るのを期待しています。
だから僕は敗者の気持ちも考えずにカラオケ歌う勝者、勝者を讃えることなくサッサとリングを去るような、正に負け犬に成り下がるような敗者には率直に腹がたちます。
そのようにして合計12試合、4時間半にわたる激闘は終わりました。
熱いホールを後にして、東京ドームの前を通りましたが、ライトアップされいてとても綺麗でした。風も冷たくて気持ちよかったです。
そして12月22日に東日本のチャンピオンたちと、西日本のチャンピオンたちが真っ向から決戦です!!
時期を同じくしてA級ボクサートーナメントも行われているし、それが終わればチャンピオン・カーニバル!!
いやー金が持たない。