閑猫堂

hima-neko-dou ときどきのお知らせと猫の話など

なくした記憶について

2020-05-03 21:53:57 | Q&A

お久しぶりのQ&Aです。
絢さんからご質問いただきました。

★黒ねこサンゴロウの2と3を読んで、ふと疑問に思ったのですが…
1番後ろの各巻の説明のようなところに、2巻でサンゴロウは記憶を失ったと書いてありました。それで、サンゴロウが失った記憶はハナミサキでケンと一緒に冒険した思い出なのかと思いました。
でも、3巻でナギヒコが、サンゴロウは4年くらい前にうみねこ島に来て、自分の名前以外覚えていなかったと言っていました。
そうなると、サンゴロウはうみねこ島に来た時点でケンのことを忘れていて、やみねこに襲われた時に忘れてしまったことは何だったんだろうなと思いました。

わっ、忘れていた!
それはですね…えーっと…

問題は、これですね。
カバーの後ろの折り返し部分(「カバーそで」といいます)に入っている広告。
絢さんのご指摘のように、『2 キララの海へ』のあらすじには「やみねこに襲われ記憶をなくすサンゴロウ」と、たしかにそう書いてあります。
はっきり言って、これは、間違い!
ついでに、『4 黒い海賊船』の「海賊船にねらわれ、瀕死の重傷をおう」も間違い!
どうしてこういう間違いが起こったのか、当時の担当の方もすでに退職されているため、今となっては謎のままです。

本のうしろにのっている広告とか、カバー、帯などに入る文章は、ふつうその本の著者ではなく、出版社の誰かが書くもので、事前に著者がチェックしない(orできない)場合もあり、間違ったまま出版されて、その後訂正されることなく、今日まで来てしまった。
いや、訂正を申し入れた記憶はあります。「瀕死の重傷」という言葉は、5巻のカバーにはありませんから、訂正されたのだと思います。でも、「記憶をなくす」は残ってしまった。どういうわけか。
よほどのことがない限り、カバーだけを取り替えるということは、ありません。つまり、重版のタイミングでしか訂正ができないものですから、次回に、と思ってても、次の重版が何年も先だったりするので、そのうち忘れられちゃうんですね。
そして「重版のお知らせ」が届いたときには、実際はもう印刷製本が進んでいることが多く、間に合わない。その繰り返し。

というわけで、これまで「変だなあ」と思っていた読者のみなさま、ごめんなさい。絢さん、気がついてくださってありがとう。
これはもう、この先も訂正されることはなさそうですから、知っている人だけが知っているサンゴロウ七不思議のひとつ、ということで、何とぞお許しくださいませ。
(あとの六つは何なの?・笑)

ちなみに、同じ本の、ソデじゃなく最後のページにのっている広告のほうは、

ちゃんと正しく書かれています。どういうわけか。

 

これは、さんちゃんではない、真鈴さん。

コメント
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