出版社あてに届いた愛読者はがきで、6歳の男の子くんからご質問いただきました。
「ティラノサウルスはなぜちいさいえものをあきらめたのですか」
(…と、お母様が翻訳してくださってます!)
…というのは、これですね。
『ティラノサウルスのはらぺこないちにち』(偕成社 2020年)の一場面。
ドロマエオサウルスを みつけて おいかけたが……
はしって にげられた。
まあ いいさ、あんな ちっちゃいの。
(右端にちっちゃく描いてあるのが、逃げてゆくドロマエオサウルス)
うーん、これは、あきらめたというか、ほんとは小さいのでもいいから食べたかったんだけど、逃げられてしまったんですね。
ティラノは身体が大きいので、パワーはあるけど、あまりすばしこくはない。じっくり待ち伏せして狩りをするタイプで、遠くに逃げた獲物を追跡するには向いていないのです。
逃げられて、がっかりしたけど、がっかりしてないふりをして、「まあいいさ」なんて、強がりを言っている。
強がりって、わかるかな。ティラノは、失敗したと思われるのがいやで、わざといばってみせているんだね。
負け惜しみ。わかるかなあ。。。
絵本にはさんである愛読者はがきは、何か月分かまとまると担当編集者さんがコピーして送ってくれます。
メールの普及で以前よりは減ったとはいえ、まだまだたくさんの手書きのはがきが寄せられているのに、びっくり。
けっして広くないスペースに、こまかい字でぎっしりと感想を書いてくださったり、小さなお子さんの可愛い字や絵が添えられていたり…Mと共にいつも楽しみにしています。