細部が夏 細胞待つ夕暮れ
時を待て 理解超える夏の青空
二酸化炭素含有量ピカイチ
夏はサイダーに逃げ込む
わだかまりは同じ声で未来を遠吠えし
暑さの詐欺に巻かれて計算を忌避する
制服を着た季節たちが
それぞれの足取りで並木の下を歩く
眼鏡を外した青春の
夢を映したセーラー服が
炭酸水に晒される
その一瞬のきらめき . . . 本文を読む
遠く青が駆ける透明商店街を抜けて空を見れば目に落ちる海面高いところからやってきた無数の海面は今、瞳の上で何層にも重なり、角膜を匿うバリアになるボクには命の意味が掴みかねる ただわけもなく流れる涙がある その生まれを辿ったとき 見えてくるものがあるだろう魂の鳥居をくぐってはあまりに古びた理想のギアを復活させる儀式を執り行う通りを抜けた甘い甘いサイダーのような夏の大気の向こうに立つその赤い建造物は遠く . . . 本文を読む
こんにちはぐるぐる回る妄想に絡め取られて季節は高速回転中衣服を揉むフィンは軽々と光をかき回し言葉をキレイに洗濯する夢が輝くサンルームに僕らの言葉は甘く溶けるくだらない言い合いも宇宙の空間へ紛れ込んで愛を表す液体洗剤の潜在能力に泡を吹くわたしの世界のありように疑問を投げかける君は明日を追いかけているただ陰りを甘く溶かす僕らの言葉をショッピングモールに投げかけることは僕らの楽しみ宇宙が崩れ去る前に今な . . . 本文を読む
風が吹いたらアホになろう言葉通りのエクスタシータクシー通いのバンクシーラッパの重みは瞳の重みまぶたが垂れたら滝を越えよう量子の揺らぎは心の揺らぎ相手にしてないマヨネーズは肉料理の要綻びはソースを伝って精神の滝へと流れ着く涙の音は鏡の向こうしとしとと響いているつまみ上げた赤や黒の妄想は漆黒のプラスチックに溶けていく病は朝に溶けるミクロの視点で飛ばす思想を月影はやわらかに受け止める今の音階をただ一点の . . . 本文を読む
高速に乗って
感情が走ったら
今年も始まる初詣
立ち尽くした僕の後方に光るライト
フェイドインしてくるハイエースの残映に重なる手のひらをひっくり返す すると君は惑星を転がす微笑みで夜に再生される
キムチを喉に押しやって
理解の速度を優に超えて
たまに駆け出すスカイラインの背骨が渦巻きのように対向車線を巻き込んでゆく
月は影を揺らし 賭 . . . 本文を読む
走り切ったストリートストーリー ストーキーなトーキートーキョー今日から本気ときめき色めき かそけき我が家何から何までカニカマかぶれ炒め物にはサラダ油ぶっかけ青春をやり直せ動機は不明しかし知識は使うものだよ 溜めるものではない 回すものだよ とどめるものではない 活かすものだよ 腐らすものでもない知能は全知の影を追いかけるが それは何処までも完成を見ず、慣性の法則にとりあえずは従って進み続ける だが . . . 本文を読む
ひたすらに走り続けた放課後手を伸ばしても届かない世界があった息急ききっても届かない天の国僕は力を使い果たしたどこまでも無力だったどこまでも空しかった僕の中に何も満ちることはなくただ社会への隷属を志向し向かう先は時代の闇だったかたちのない恐怖に常に怯え逃げ出したくなっても逃げ場は何処にもなかっただから僕は自分を慰めた一縷の希望を繋ぐための行為だったしかしそれも空しかった何も生まず意味も作れずただ僕は . . . 本文を読む
朝もやの中きっと見つかる無名の命通りの向こうで泣いているひとりの少女はなんて名だ?世界はまだ朝ぼらけムヤムヤむやっとお目覚めだ理解痛快晴れ晴れ愉快昨日のダンスも夢の中立派にタッパーに詰めてもさ 冴えない色ならピーマンも 炒め直せば良かったのに、と悔やまれてもなお夕焼けだ日々のくすんだ口元にそぅっと髭が生えてきたら悲劇の始まりだとしておこう そうしよう . . . 本文を読む
ナンセンスが月を泳ぐ
街は巨大な遊技場と化し
新宿、渋谷、新橋と
夜空を渡るシンパシー
言葉がそぞろ歩く交差点
夢の矢は幾千本も空に放たれ
夜空の星を撃ち落とそうとする
その哀れな試みよ
その哀れな足掻きよ
群衆の愚に染まらず歩け
横断歩道を歩む光よ
人はひとりひとりの中に灯をもつ
その火を燃やせ
その火を絶 . . . 本文を読む
脳
脳
愛脳遊
遊論理
遊嗚呼論理慢
適当に歌った夜を寝返って
意味をスリム化させた精神を研ぎ澄ませたなら
哀れを感じ取る夢の意志で
朝を拓けよ
営美詩の歌はいつまでも
あいうえおの歌に近づいてくる
気持ちはいつも晴れやかに
古の思いを今に繋いで
ただ弾ける今を思う . . . 本文を読む
卵一個割るのも難しくいや 何度も繰り返せば簡単さ何事にもコツが要る必死なんて辛いことは言わないで、でもね人は必ず死ぬんだよならば、今、自分の思うままに生きよう人間のどんな行動も死に向かって進んでいる、でもね人は大概次にバトンを渡して行くんだよ次に向かって、自分を大切に、感情を自由自在に動かしてね必死ってのは、そんな大層なスローガンでもない、個別的にする努力が、どれほどの力を持つか、個別的にその分を . . . 本文を読む
風が吹く
殻を脱ぐ
夢はまだ
青いまま
遠くの通りを進んでいる
ありふれた妄想を手に抱え
息せき切って駆けている
欠けた精神ぶらさげて
今宵もおまんま求めてる
情けないったらありゃしない
心を奪われ
声も失くし
たださまよった20代を
殻を脱ぐ
風は吹く
時はまだ
待っ . . . 本文を読む
観点も
逆さまだ
要点も
バラバラだ
ありふれたお道化者
世界がまだ狭過ぎる
声もまだ硬すぎる
グダグダな妄念家
僕はまだ際どすぎる冒険者
バカバカだ
喉も鳴る
カラカラだ
浅はかな表現者
駄目ならばこれからだ
浅はかだ
ガタガタだ
痛いのは片腹だ
僕はまだ馬鹿だから 浅はかな表現者 . . . 本文を読む
ホットケーキを焦がさないように質問を考える時間を考える電源OFFにする心臓の夢を思えば急ごうがのろのろ進もうが決心しなければならない日は来ることに思い至るパソコンの海面に飛び込む勇気というよりはその誘惑に駆られ、今夜もその水底へと迷い込んでいくそんな青い日々を黒い罅に置き換えた日常をもう繰り返したくはないさあ明日また闘いに繰り出そう明日はきっと今日よりもいい日だ卵はマヨネーズに変わった僕もまろやか . . . 本文を読む
事病んで肺は重なるまま溢れて波脳波はまだ真っ白く揺れ外で食べるソフトクリームのように 記憶の中で真っ白く溶ける遂げられない理想を追いかける野原 その道は地獄へ続くのか どうなのか? 心が震える午前2時二時間ばかりのバカンスに心揺らして あなたと企みたいの 雪の降る速度を測る宵の宴闇を抜け かたちを取り戻して 歌う夕べはさらけ出して僕のままを . . . 本文を読む