夜訪問者が有り、
1階でバイクがどうのこうのと話し声が聞こえた。
下から「バイクの事で来とらすよ」と母が呼ぶので、
廃品回収業者が錆だらけの「単車を処分するようであれば、引き取りますよ」と来たのかと思った。
玄関先には、男性が立っていた。
30~40代だろうか。
話を聞くと、
前々から家のテラスの下に置きっぱなしになっている単車が気になっていたらしく、
ほぼ純正の様だし、いじり甲斐がありそうだし、
譲ってもらえないかと相談に来たそうだ。
確かに5年以上も動かしてないだろう。
次男が数年前から、中型の免許を取ると言っていたので、
免許を取ったら彼が乗るかも知れないとそのままにしていたのだが、
先日、60万ぐらいもする単車をローンで買ってしまった。
いよいよ乗る人のいない単車になってしまって、
バイク屋さんにいくらかでも売れないだろうか、とは思っていたところだった。
欲しい人に貰ってもらうのがバイクも喜ぶだろし、
話はすぐに決まった。
「2・3度、単車に乗った子がUターンして見に来よったよ」と云うと、
「それは、多分自分です」と。
「あら、そうね」
住まいは我が家から歩いて10分と掛からないすぐそばだという。
車で来てたらしく、一旦自宅に戻り、走って来てくれた。
タイヤは空気が抜けてるし、チェーンも錆びているからだろう、
キーキー鳴って動きも重い。
バッテリーも外してるんで、引いて帰ってもらうしかない。
まぁ、欲しい単車がタダで手に入った訳だから、
彼としては嬉しいばかりかな。
名義変更は彼に任せることにして、名前と電話番号を聞いた。
そして、
動くようになったら、見せにきてくれるように頼んだ。
単車も、すきな者に手入れをしてもらい、乗ってもらうのが喜ぶだろう。
いや、待てよ。よそに売り飛ばすという事もあるぞ。
いやいや、彼はそうでないと信じよう。
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