30年以上も前、店舗新築当時下水道が通ってなかったそうです。
0.75坪ほどの広さに大便器と小便器がセットしてあります。
汲み取りじゃあんまりなんで、水洗便器を設置してありますが、
便槽に貯める為、水漏れだったり、使う頻度が多かったりすると、
溢れ出る可能性がありますね。
やっと本管が入ったので、トイレの改修工事です。
やはり今時洗い出しの便器はお客様からも不評で、
女性のお客様は近くのコンビニに行かれることもあるとか。
だいたいこんな感じの間取りです。(注:実際の店舗の広さはもっと広いです。)
お客様(社長様)のご依頼は小便器と大便器をそれぞれ間仕切りたいとのご要望。洗面台をどかさないと不可能です。
ならば、手洗いは小さい壁掛けで良いとの事でした。
そこで計画したのが次の内容。
最終確認の段階で専務様よりご要望がでました。
床は工期短縮の為、タイルの上にコンパネ下地+塩ビシート貼りで排水目皿無し(床は洗えない)に変更して提示したのですが、専務様から男性社員が油汚れの付いた靴で出入りするので洗いたいとのご要望。
そうなると間仕切りはブロック基礎を造っとかんといかんでしょうねぇ。
左官工事が入ると連続して工事に入れないんですよね。
そして、手洗いは男性社員が作業で汚れた手をガッツリ洗うので、小さいのは困る!と。
作業場横には外水道があるのでそこで洗えば良さそうなのですが・・・そうも言えず・・・
ならば、湯沸かし室側に手洗いコーナーを取るしかない。
洗面台は一番小さい500サイズです。
それから私が、
男性の小用にはストール形小便器が一番いいんでしょうけど、
大便器を男女兼用にするより、それぞれ専用に設置した方が、
女性のお客様も使いやすいのじゃないでしょうか?とご提案。
それには、社長様も専務様も女性ですので、「その方が良いかもね」とご納得了承くださいました。
ゴミ箱やらの置く場所確保の為、流し台を1700サイズから1200サイズに変更です。
最終案です。
この計画案で決着しました。
さあ、着工です。
初日は器具取り外し、土間斫り、土間配管、そしてブロック基礎積み。
二日目。
外部も配管です。
内部は間仕切り壁造作です。
大工工事は次男担当です。
手すり補強は一応入れときました。
狭い場所で設備屋さん、電気屋さん、左官さんが出入りすると、大工作業が思うように進みません。粉塵が舞う為店舗内での加工も出来ません。
次男が効率が悪いとぼやきます。
そして、みんな居ない時じゃないと捗らん!と「今夜はこのまま徹夜する!」と。
それに私も監督という立場上付き合わざるを得ません。
「寝とって良かよ。加勢して欲しい時起こすけん」と言ってくれましたが、その夜がこれまた寒いこと寒いこと。
車の中で温まろうとエンジンを掛けますが、直ぐには温まりません。
結局、行ったり来たり、出たり入ったりを繰り返してました。
翌朝次男は帰宅し、夜また出てくることに。
24時間フルに働いたのは初めてと言っとりました。
私は他の段取りもあって、そのまま現場に残り車の中で仮眠します。
日が昇り車内は温かです。
ところが、電話が掛かってきたりで、寝れませ~ん!!
流石に夜間工事を2日もやったら、フラフラでした。
大工工事が粗方終わったら、再び左官さんです。
夕方来てもらいました。
既設のタイルの上にカチオンモルタルを塗ります。
これを塗ったら、その後この中での作業はできません。
翌日タイル貼りです。
タイルを貼ったら、また、ここへは入れません。
次の朝一目地を詰めてもらって、夕方便器の取付です。
とりあえず、トイレが使えるようにして帰宅しました。
鏡がまだです。
余ったキッチンパネルを貼りました。
継ぎはぎなんですが、サービス工事ですので勘弁してください。
翌朝早速、何点か変更等のご要望がありました。
①「便座は暖房便座にして欲しい」
まず社員さん皆さん一致の要望だそうです。
確かに今はもう便座が冷たい時期ですからね。
専務様もその点は気にしてなかったそうですが、私もうかつでした。
コンセントは配線してましたので、対応しました。
②「スマホや鍵が置ける棚が欲しい!とのご要望が出たそうです。
棚付きの紙巻き器に取替で対応することにしました。
③「洗面台の単水栓のハンドルが今一。上下のレバーにできないの?」
シングルレバーに変更する部品があるんですね。
知りませんでした。これも対応します。
男性社員もしくはお客様がたばこを吸う事もあるかもしれないので、
こちら側を男性用にしたそうです。
こちらが女性用。
窓が無く閉鎖的空間なので、上部にアクリ板を入れて明り取りを設置しました。
奥にバッグを置く台を欲しいとのこと。
女性トイレの棚取付が済めば、完了です。
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