立ち読みしていたら、
「えっ、こがんと知らんバイ」
「あら、こいも知らん」
「こりゃ、勉強せんと、うからんバイ」
ということで買ってきました。
「問題集」なるものを購入したのは何年振りでしょうか。いや、何十年振りですか。
記憶では、昭和57年に受験した2級建築士学科試験対策として問題集を買ったのが最後ではないでしょうかね。
その2級建築士の試験日程は今もそう変わっていないようですね。
この日程でいくと、私が学科の試験を受けたのが7月の第1日曜日でしょう。
学科試験合格通知ハガキの日付が8月27日になっています。
学科を合格すると、次に「設計製図の試験」です。9月の第2日曜日。
私は試験前に、或る設計事務所主催の製図の直前勉強会(多分5回程だったと思います)に参加しました。仕事を終えて午後7時ぐらいから2~3時間ぐらいだったと思います。
製図試験は事前に課題が発表されます。私の時が何だったのかはよく覚えていません。併用住宅だったと思います。たとえば「住宅地に建つ喫茶店併用住宅(木造2階建)」といった具合です。先生(設計事務所の所長さん?)が、「毎年、矩計図(かなばかりず)は必ず出るので、しっかり練習しましょう」と云うことで3回ほどは矩計図の練習をしました。簡単に言うと矩計図とは建物の断面図です。こんな図面です。その他に平面図、立面図などを書きます。
さて、その試験日ですが、ご存じの通りこの年の7月23日が長崎大水害の日でした。長崎は水害直後ということもあり1週間延期されました。
そのことは受験生としては勉強(練習)ができてよかったのですが、とんでもないことになるんです。
試験日当日。今では懐かしい製図板とT定規をもって試験会場へ。
問題が前の席の人から後ろの人へと渡されてくるんですが、驚いた顔と共に「矩計(かなばかり)の出とら~ん!」という悲鳴。
「えっ!矩計(かなばかり)の出とらんと?」
「出とらんとですよ」
「うそぉ~」
「(試験官)はい、静かにしましょう」
なんと、私のみならず、誰もが何度も練習したであろう矩計図(かなばかりず)が出てなくて、その代りに伏図(ふせず)を2面書くようになっているのです。確か2階床伏図と小屋裏伏図、そして、平面図と立面1面ぐらいだったのかなぁ?よく覚えていません。
矩計(かなばかり)が出なかったのは、試験日を1週間ずらしたため、出題を替えたんだと思います。
皆が交わす言葉は
「来年また来ましょう」
「そうですね」
私も同じ言葉を前後の人と交わしたのです。
その伏図に対する指示は「使用する木材の種類と断面寸法を記入しなさい」と書いてありました。しかし、私は建築の仕事について1年ちょっとの何もわからぬひよっこ。その上、木造住宅の現場経験が無く、「材木の種類なんていわれても知りませ~ん」の状態。種類については何一つ書かなかったと思います。ただし、寸法は直前勉強会で「2間(けん)飛ばす時は、**ぐらいの寸法を使う」と教わっていたのが役に立ちました。
11月の中旬ごろ(合格通知のハガキは11月12日付になってます)二級建築士合格の通知が届いた時はとても喜びました。(なんと、受験票と合格通知2枚をとってます。えへっ。)
製図試験の採点は減点方式だから、書いた木材の種類が間違っているより、書かなかったのが幸いしたのかも知れません。
「問題集」から「建築士」の話に飛んでしまいましたね。
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