能楽の納札です。
納札は、千社札ともよばれ、神社や寺に参詣し,その記念に、自分の姓名,住所などを記した札を納めたり,社殿に張るなどするものです。
古くは、巡礼者が霊場に参拝したしるしに納める札のことでしたが、手書きから墨刷り、さらには多色刷りの華やかな品が増え、次第に好事家の愛好品となり、交換会も行われるようになりました。また、本来のおさめ札から、商売の宣伝や名刺代わりにも広く使われるようになりました。
14.6cm x 12.0㎝、厚2.9㎝。大正時代。
蛇腹の両側、表裏に、びっしりと納札が貼ってあります。
その中で、今回と次回は、能楽の納札を紹介します。
見開きで、2枚の納札が貼られています。
絵の大さ:13.8cm x 9.9㎝
絵を描いたのは、熊耳 耕年(くまがみ こうねん)明治2(1869)年- 昭和13(1938)年)。明治から昭和時代はじめにかけての浮世絵師、日本画家で、挿絵画家としても活躍しました。
とても興味深い能楽絵のコレクション。感服致しました。
定家については、小生のテーマでも有り、謡曲や式子内親王の御生涯を追い掛けておりますが、本物の能は見た事がありません。
葵の上、葵は今日から源氏物語紅葉賀ですので、先は長~い目で見て頂ければ幸いです。小松政夫さんのご冥福を。
謡曲は、伊勢、源氏、新古今の影響が大きいので、御所蔵と共に、色々とお教え下さい。
拙句
鬼が去りゆっくり紅葉見てしがな
(GoToトラベルで古今伝授の里を、諦めました。残念!)
いくら足利義満がバックにいたとはいえ、あれほど多くの古典を創作に取り入れた世阿弥は、やはり天才だと思います。
間口の広さだけが取り柄の超雑多コレクションですが、能楽の部も、もう少し頑張ります(^.^)
夏には、隣の明健神社で、薪能、くする桜が毎年演じられます。古今伝授にちなんだ創作能です。場所柄、非常に雰囲気があります。
よかったら、故玩館へもどうぞ(少し距離がありますが)。