先回に続き、『納札 能楽合せ』です。
鞍馬天狗
敦盛
望月
鉢木
石橋
翁
松風
狂言 伯母ガ酒
小鍛冶
鳥追舟
先回の分も含めると、全部で20枚の納札です。
能楽が18、狂言が2枚です。
東京の納札と大阪を中心とした関西の納札が、ほぼ半分ずつ、東西対抗の形をとっています。
能楽の曲目と商店名などの関係は無いようです。
今考えると、どうして納札に能楽?
この時代(おそらく大正)は、明治に息を吹き返した能楽が、大きく花を開かせ、能楽愛好者が非常に多かった時期です。
能楽の納札が作られる雰囲気があったのでしょう。
それぞれの納札を見ると、枠の描き方が同じです。さらによく見ると、2つの細長い枠の上に能の絵が描かれています。この細長い枠は、一番ポピュラーな大きさの納札、一丁札(4.8x14.4㎝)に相当しています。
2枚の一丁札を繋げて一枚の能絵に仕立て上げたデザインです。
さすがに浮世絵師、熊耳 耕年ですね(^.^)
これから、貴重な存在になっていきますね(^_^)
でも、だんだん需要がなくなってきて、絵ハガキや挿絵を描いていたようです。川瀬巴水など一部の画家を除いては、ほとんど忘れられています。ガラクタ収集家としては、こういう、B,C級の人に何とか日を当てたいと思っているのですが(^^;
とうとう大晦日を迎えました。
遅生様にとり、来年が良い年でありますよう、祈念申し上げます。
当方の住んでいる横浜も昨夕から冷たい風が強くなり、今も外の落ち葉ばかりでなく、掲示板の張り紙も大きな乾いた音を立てています。
静かで、落ち着いたお正月になるといいのですが‥。
来年もまた、引き続いていろいろと刺激のあるお話を期待しております。
美術展の様子など、興味深く読ませていただきました。
私の方は、相変わらず、あれこれ気ままにかいています。
これからもよろしくお付き合いください。