先回に引き続き、磁胎七宝です。
今回の品は、小さな煎茶急須2個です。
最大幅 10.3㎝、胴最大径 7.1㎝、底径 5.0㎝、高 5.7㎝。重 101g。明治時代。
胴や蓋には、全面に蝶と花模様が、泥七宝で施されています。
地は、小さなハートで埋め尽くされています。
もう一つの急須も、蝶と花の模様、地はハートです。模様のパターンは、両者でわずかに違います。
2個の急須の表面は、陶磁胎七宝に較べれば滑らかです。
では、今回の品と先回の磁胎七宝目出度尽紋煎茶碗(写真右)とはどうでしょうか。
両方と小さな磁胎七宝で、地模様は同じ、主模様は花蝶と宝物の違いはありますが、全体の雰囲気はよく似ています。
しかし、詳細に観察すると、先回の品(写真右)の方が地模様のハートが小さく、また、表面もより滑らかです。
また、磁器の生地を比較すると、先回の品の方が、精製度の高い陶土を使っていることがわかります。
同じような品ですが、やはり、名工、幹山伝七の作品は精作のようです。
でも、回復途上の左手には、少し粗い今回の品が合う?(^^;
しかし、前回紹介された煎茶碗と並べた写真を見たり、手の平に乗せて撮った写真を見ますと、非常に小さなものであることがわかりますね。
このように小さなものに多くの文様を施したり、注ぎ口を付けるなどの細工を施すのは難しいですよね。
名工の作なのでしょうね(^-^*)
私も最後の写真でそのサイズ感に驚きました。
小さめで、その分細工が大変ですよね。
このサイズ感がコレクターにはグッと来るものがあります。
評価されるのは大きいものかもしれませんが細工が丁寧で小さいものは個人的にすごく惹かれます(^^)
ターコイズのような青にハートの模様というパターンもコレクター心をくすぐります(^^)
実は、私が入手した最初の磁胎七宝はこの急須です。その次に、煎茶茶碗をゲットしました。そして、例によってしっかりと見もせずに、急須と茶碗が揃ったと満足していました。ところが、大きさが合わないのですね。急須が思ったよりも小さかったです(^^;
ブログでも書いたように、急須よりも煎茶碗の方が良い材量を使い、丁寧な細工をしてあるのも当初の見方とは違ってました(^^;
鼻煙壷や根付のコレクション世界も、けっこう奥深いのだと思います。
この急須がとても小さいことが分かり 湯飲みが丼に見えます。
実際に使われていたものなら 急須いっぱいのお茶は湯飲み一杯分ということですか❓
お茶の教養がないので分かりませんが 急須に作った一人分のお茶を湯飲みに注ぎ
次にまた一人分を作るという 時間をかけお茶を楽しむ そんな流儀かしらねと思いました。
ですから、この煎茶碗は玉露ではなく普通の煎茶用、急須は玉露用と考えるのが妥当でしょう。
ひょっとするとこの急須は、墨をするときの水注かもしれません(茶漉しはついてますが)。
玄人好みというか・・・
故玩館にふさわしい魅力を持った品ではないでしょうか。
少なくとも手のひらサイズの急須は普通にあるので、大きさを真似つつも、たっぷり飲みたい?日本茶との習慣の違いで大きさがちぐはぐになってしまったとか?
深読みすぎですね^^;
何杯も出すあれですね。
そういった使い方をすれば、つり合いますね。
以前、滅茶苦茶に硬くて丸い塊の中国茶をもらいました。
何杯も入れれたでしょうが、使い方がわからず、どかかへ行方不明になったままです(^^;