プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★「駄菓子屋と貸本屋」さんへの郷愁

2008-07-03 15:28:12 | 日記・エッセイ・コラム

 最近の原油高に伴う物価高は、駄菓子屋さんにまで波及しているとか。小商いで利が薄いだけに大変に違いない。子供の頃、10円玉を握りしめて近所の駄菓子屋さんへ走った頃を思い出す。

 駄菓子屋と並んで貸本屋さんがあったが、今は殆ど見かけなくなった。ネットカフェでは、フリードリンク付きで漫画や雑誌が読み放題だ。読みたい本を買う余裕が無くて、新刊本が貸し出されるのを心待ちにしていた頃のワクワク感はもう味わえない。今は、住むところがなくて、ネットカフェで漫画を読むのだから隔世の感がある。

 さて、大学生がフィレンツェの大聖堂に落書きをしたことをマスコミが騒ぎたてている。どこにも不心得者はいるものだが、イタリアの関係機関に「同じ日本人として恥ずかしい」と、お詫びの手紙やメールを送った人もいて、先方が「日本人の道徳心は高い」と評したとも報じている。

 私が奇異に感じるのは、落書きをした本人以外の人が詫びを入れ、そしてそれを美談の如く報じるマスコミの姿勢だ。図書館でも借りた本に落書きや書き込みが目立つとも聞く。お金を出して借りた本を返す時でさえ、汚さないように心を配った背景には貧しさがあった。豊かさに慣れきった日本人が見つめ直すべきは、身の丈に合った生活レベルへの回帰ではないのか。