2010年4月17日-18日
強い寒波の影響で 4月のこの時期 東京は41年ぶりの雪が積もった
それじゃぁ~ 行きますかぁ・・・ 今年 最後の雪山に
高速から雲に覆われた那須岳 何故か雲上は 青空が広がっている
「明日は晴れるから・・・」の言葉に確信が出てきた(笑)
本日の予定は・・・
峰の茶屋駐車場 → 茶臼岳 → 三斗小屋泊
翌日 三斗小屋 → 隠居倉 → 三本槍岳 → 朝日岳 → 峰の茶屋駐車場だった・・・
雪の積もった駐車場は 静けさに包まれていた
この後 悪夢が起ろうとは? まだ知るすべもなかった
峰の茶屋駐車場でお昼を食べる事に
あまりお腹はすいてなかったけど 雪山に備え おにぎり1個とバナナ1本を食す
この食事が 体力持続をつないでくれたのであろう
峰の茶屋駐車場 12:00 スタート
登山道は前日に降った雪でフカフカ・サラサラで 心も弾む・・・
途中で下山して来る人と言葉を交わすが 何となく いつもと違う緊迫感があった
登り始めから1時間位過ぎた辺りで スノーシューを履く
ここから先はトレースもない 高度が上がるにつれ風も強くなり 雪が舞い前方の視界も悪い
後方を見下ろすと 数名のグループがこの吹雪の中 登って来た
30代前後の私たちからみれば 若者集団だった
彼らと交代でラッセルしながら 峰の茶屋小屋まで行く事にする
やっとの思いで 峰の茶屋小屋に到着 小屋で少々休憩
スノーシューからアイゼンに履き替えて出発 三斗小屋を目指す
小屋を出た瞬間から突風が吹き荒れ 立っている事が出来なく しゃがみ込む
一歩が踏み出せない 一歩を踏み出した瞬間に飛ばされそうになる
雪が舞い顔に突き刺さりメチャクチャ痛い!
腰まである雪を掻き分け 踏みしめながら歩く
もう ジタバタしても仕方がない どうにでもなれ 状態だった
・・・が!自分の体力が何処まで続くか 心配だった
「おにぎりとバナナ食べたから 大丈夫」って自分に言い聞かせる
すると・・・
churaのスイッチが段々 メラメラと燃え上ってきた
どうやっても 自然には逆らえないけど 気持ちだけ逆らう事にする
雪と風と体力と闘う為に スイッチが戦闘モードに入れ替わった
こうなったら 肉体的にも精神的にも かなり強い
顔が痛い?飛ばされる・・・?なんて 思ってる場合じゃないしょっ!
早く ここから抜け出さねば・・・
遠くに延命水手前の避難小屋が見えてきた あそこまで行けば風がなくなり なんとかなる
正規のルートから外れたが なんとか避難小屋まで辿りついた
風も弱まり ホットした 雪は膝まであるが 30代の元気な若者が先頭になり
元気にラッセルで進んで行く 延命水の水場を過ぎると 三斗小屋はもうすぐだ
しかし・・・
「もうすぐ!」ってどの位の距離? どの位の時間の事を言うのだろうか?
「もうすぐ!」って言われても もうすぐではない事が 結構ある
今回も もうすぐは もうすぐ!じゃなかった気が・・・
峰の茶屋小屋を出発して2時間
眼下に待望の三斗小屋が現れた やったぁ~日本酒が飲める
吹雪でザックの中に閉まったカメラを取り出し やっと写真撮影ができた
三斗小屋 大黒屋さん
玄関の扉をガラガラ 「こんにちは お世話になります」
大黒屋さんのご主人 「いらっしゃい よく来たね・・・ 」
はぃ!あの吹雪の中 良くここまで辿り着けたものだと思う
早くお風呂に入り ホットして日本酒が飲みたくて仕方がなかった
宿の玄関でザックを下ろし アイゼンを外し 濡れた衣類を乾燥室で乾かし お部屋へ
部屋は 何処かタイムスリップした様な 子供の頃に見た部屋だった
格子窓に内側には障子があり 床の間に 炬燵があった
風が窓ガラスを叩きつけガタガタと 音をたてているが気にならない
雪見酒? いえ違います
真っ白な雪景色を眺めながら 心身の疲れをのんびり癒す ホットした瞬間
炬燵に入り 途中で購入した地酒で お疲れさまの乾杯
とっても 落ち着いた 一時を満喫
大黒屋さんの夕食
山芋・小松菜のおひたし・カツ・ササガキ牛蒡の鰻卵・キュウイ
日本酒を味わいながら 夕食を頂く至福の時間
21時までは自家発電で灯りは付いてるが 消灯後は ランプの灯りのみ
まさに 山奥の秘湯 ランプのお宿を独占しました
翌日は また次回・・・