負のストロークが不良化させる

神谷和宏です。
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人間は誰でも他の人から認められたいという
心理的な欲求を持っています。
この承認の欲求が、
人のもつ最大の日本人にもつ最大の欲求です。

この欲求は、
その人の存在を認める何らかの行為によって
満たされます。この行為のことを「ストローク」といいます。

ストロークは、
握手などの身体の接触によって与えられる場合もあります。
また、相手を見たり、言葉をかけたり、
あるいは態度で「あなたのことを気にかけていますよ」
という意味合いを示すことなどによって、
与えられることもあります。
批判したり、評価したりしないで、
相手の言葉に耳を傾ける行為は、
人に与えられるストロークのなかで最善なものでしょう。

このストロークには、
正のストロークと負のストロークがあります。
正のストロークは、
相手に自分という存在は重要なのだという体験をさせます。
相手を気分よくさせ、
ウキウキさせ、機敏にさせ、嬉しくさせるのです。
そして、正のストロークは、
相手に対する愛情や尊敬、賞賛、能力の認知を
表現しているものです。

もしも、充分な正のストロークが得られないとしたら、
どうなるでしょうか？

それは、往々にして負のストロークで得ようとします。

教育の場面で考えてみるとわかりやすいでしょう。
子どもは正のストロークを得られないときには、
素行不良や非行に走ることを通して
親や教師の叱責という負のストロークを得ようとします。
子供にとって、その方が無関心でいられるよりもマシなのです。

職場でも同じことが起きます。
ミスの連続、人間関係での対立、
ときにはケガですら引き起こす場合があります。
もちろん、これらは無意識的行為です。

つまり、子どもや社員は正のストロークが充分になされないと、
不良化していくのは、当然のことです。