最近、全国的にフリー麻酔科医が増えてきて、麻酔科医の勤務形態が大きく変化しつつあるようです。
病院の中で麻酔科医の果たしている役割は非常に大きく、万が一、麻酔科医のサポートが得られなくなれば、外科系各科で手術を安全には実施できなくなってしまいますし、救急医療やハイリスク分娩にも十分に対応できなくなってしまいます。
従って、麻酔科医が確保できなければ、多くの診療科の日常業務が大きく制限されます。また、産婦人科医引き揚げの最大要因ともなり得ます。
****** 読売新聞、2008年4月20日
激務の病院去り個別出張、フリー麻酔医が増加
特定の医療機関に所属せず、個別に病院に出向いて手術時の麻酔を請け負う「フリー麻酔科医」が増えている。激務や待遇への不満から退職する勤務医が相次ぐ中、空前の売り手市場になり、年収5000万円を超える医師も少なくない。病院の多くは「手術ができないと死活問題」だけに、需要は高まる一方だが、「後進の指導や術前術後の患者管理など大切な仕事が忘れ去られる」と危ぶむ声もある。 【社会部 竹村文之】
(中略)
厚労省医政局指導課「実態は正確には分からないが、フリー麻酔科医はかなり増えているようだ。医学の進歩で、他科の医師では難しい麻酔も多くなり、病院の麻酔科医不足は深刻な問題だと考えている」
(読売新聞、2008年4月20日)