生きることが
異様に苦しく難しく思えるのは
自分ではない他人になろうとして
馬鹿な努力ばかりをしているからです
それは扉ではない石の壁を
必死で開けようとしているのに等しい
開かない壁ばかりを見つめて
世界は灰色だ
生きることは苦しいことばかりだと
うめいている
その自分が厭わしくて
また生きるのが嫌になってくる
人生とは本来
そのようにまで苦しいものではありません
正直な自分を立て
真面目に勉強し
真面目に働けば
おのずと美しさが開いてくる
そういうものなのです
神は人間が伸びていけるように
空を高く作ってくださっている
そのような自分の真実を
無理に押し曲げ
間違った狭い世界の中に閉じ込め
苦しい苦しいとうめいている
自分をそんな目に合わせているのは
ほかならぬ自分自身だということに
あなたがたはもう気づかねばなりません
決して開きはしない石壁を離れ
背後に広がる美しい世界をごらんなさい
自分の中にある
自由に伸びていける自分の真価を認めなさい
自己存在が生きる真の目的を
根本的に妨害する壁などありはしない
あると見えるのは
真実の光源を背にしているがゆえに
自分で作っている
自分自身の影なのです