月の岩戸

世界はキラキラおもちゃ箱・別館
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フェクダ・6

2016-05-18 04:23:26 | 詩集・瑠璃の籠

子供たちは
神のいない祭りに向かって
ぞろぞろと歩いていく

ある者は意気揚々と
ある者はうなだれて
ある者は空元気を空にぶつけ
子供たちは
人工太陽が照らす広場へと
歩いていく

傷つき 尾を垂らした負け犬に
したがってゆく者だけが
救われるだろう
人工太陽の嘘を拒否し
日陰を選ぶ者たちが
次の光を見出すだろう

だが多くの子供たちは
明るい人工太陽を選び
その光を浴びてすくすくと育ってゆく
そして
まるで王子のように美しい
馬鹿になってゆく




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