鉄の飛行機に
綱一本でぶら下がり
巨霊の富を盗んだ
馬鹿が飛んでゆく
紳士の仮面をかぶり
美女の人形をはべらせ
この世の美を食い尽くそうと
大勢の馬鹿が笑い狂っている
人々よ
神は人間を
大正時代に戻そうとしている
その頃はまだ
本当の人間がたくさん生きていたからだ
捨てるべきものは捨て
忘れ去った行李の中に
隠した真の心を探し
あのころを道しるべに
未来を探っていきなさい
もう愚か者の時代は終わった
巨霊は大地をのし歩き
馬鹿が蝕んで腐った美を
すべて洗い流そうとしている
浄化の波に影を消される前に
行き過ぎた心をもとに戻し
静かに自分に帰っていきなさい